優しい風の便り
リンリン「読子さん!あ……世見乃さん!」
世見乃「読子さんで、いいさねぇ」
リンリン「はい!あの……もう、マミーとランランは読んでくれているんでしょうか?」
世見乃「風で、心に届くさねぇ。それが、咲き風封筒で送る、花守便さねぇ」
リンリンのひげが、シュッと上を向いた。
リンリン「では……届いているんですねっ!リンリン嬉しいです!」
るい「じゃ……おばあちゃんにも……あれ……??」
その時、風がフワッと吹いた。
るい「にこ……」
にこ「私、お姉に書いたからさ。エヘヘ」
るい「にこ……あんた……私を泣かせる気?」
るいは、少し涙ぐんでいた。
世見乃「届いたさねぇ。素敵な想いの風が吹いたさねぇ」
ニコッと、読子さんは笑っている。
ヤシロ「じゃ……あの、止まり木で会った子達の想いも、僕の想いも……?」
世見乃「もちろんさねぇ。無事に風が運んでくれているさねぇ」
ヤシロ「そうなんですか……僕は大切な人に書いたんです」
世見乃「分かっているさねぇ」
ニコッと微笑む、読子さん。
るい「咲き風封筒を何枚か譲っていただけませんか?」
世見乃「何枚でもあげるさねぇ。あなた達は、ここ最近、とても大事な時を過ごしているさねぇ。そこで感じたこと、伝えたい人に伝えてあげるさねぇ」
にこ「えっ??」
世見乃「天国にも、風は吹くことがあるさねぇ」
にこ「ちょ……読子さんって、かなり凄いんじゃないの?」
世見乃「届いている事実より、届けたい想いが大事な時もあるさねぇ」
微笑む読子さん。
るい「なるほど……凄く素敵な言葉を貰えた気がします。ありがとうございます」
にこ「うん。ありがとう、読子さん」
世見乃「私は、何もしていないさねぇ。ただ、咲き風封筒を作るのが好きなんさねぇ。さぁさぁ……あなた達には、帰る場所があるさねぇ」




