にこと淡い色のバスボム
にこ「お風呂に入ってくる!」
URU「ごゆっくりお入りください」
お風呂は、広すぎず狭すぎず、
ちょうどいい広さだった。
リラックスして入れそうな、やわらかい空間。
必要なものは、すべて揃っている。
にこ「わー!バスボムいっぱい!可愛い!」
並んでいる中から、
淡いピンクのバスボムを手に取った。
お湯に入ると、ふわっと力が抜けた。
にこ「はぁ……」
ぼんやりしながら、
いろんなことが頭に浮かんでくる。
――もっと、一緒にいればよかったな。
遊んでばかりいないで、
もう少しだけでも、
家族との時間を大事にすればよかった。
にこ「……いつも、お姉に頼りすぎかな」
ぽつり、とつぶやく。
お湯に体を沈めながら、
にこは少しだけ目を閉じた。
にこ「ねぇ……これから、どうなっちゃうの……」
胸の奥にある不安は、
消えないままだった。
でも――
にこ「……あ、そっか」
ぱっと顔を上げる。
にこ「過去にも、行けるんだ」
お湯から顔を出して、
少しだけ前を向く。
にこ「ヤシロさんに聞いてみよっかな」
もう一度、あの思い出を見てみたい。
そんな気持ちが、ふっと浮かんだ。
にこ「よく分かんないけど……言ってみよ!」
そう言って、お風呂から上がる。
淡いピンクのバスボムと、
少しだけ揺れた気持ち。
湯気の中で、にこの心も、
ほんの少しだけ動いていた。
にこ「お姉ー!お風呂いいよー!」
るい「うん。今、URUちゃんと話してたの。今から入るね」




