澄んだ涙
ライラのカフェから出て、
3人はまたカプセルへ入った。
ヤシロは
《1212-5》
と打ち込み、こう言った。
ヤシロ「これから、2人の秘密基地になる場所だよ。《1212-5》って打てば、僕がいなくてもそこへ辿り着けるからね」
片手をポケットに入れながら、ニコッとしていた。
にこ「覚えるのは得意じゃないけど、これくらいは覚える!」
すぐに、るいが口を挟んだ。
るい「私が覚えてるから大丈夫」
るいは神経質で心配性なため、
にこが暗記することには、あまり期待していなかった。
《プシュー》
カプセルが開いた。
るい・にこ「わぁぁぁ!!」
にこ「すごーい!」
るい「素敵……」
カプセルから真っ直ぐ一本道が伸びており、小さく澄んだ湖の真ん中に、コテージが建っていた。
一本道を、3人はゆっくりと進んでいく。
一本道は、 まるで湖の上に浮かんでいるかのように、 静かに続いていた。
るいとにこは、澄んだ湖を見ながら歩いた。
ヤシロ「綺麗な湖だろ?ここは、宇宙時空委員会に関連のあるVIPも、お忍びで訪れる場所なんだよ。
皆、この澄んだ湖に魅了される。透き通っているだろ?」
にこ「うん。綺麗だねぇ」
るいは、澄んだ湖を見ながら、
少し切ない気持ちにもなっていた。
心の中で、家族と一緒に湖へ行った日のことを思い出していた。
――あの頃に戻れたら……
そう思うと、少し悲しくなってしまった。
湖と同じくらい澄んだ涙が、
ポツリと流れた。
ヤシロとにこに気付かれないように、
そっぽを向いて歩いていた。
ヤシロ「ここには、**アンドロイドのURU**っていう子がいるから」
にこ「え? アンドロイド?」
ヤシロ「人に見えるよ。だけど、ずっと起きていられるからね」
と、笑った。
1分ほど歩いただろうか。
湖の真ん中のコテージに、3人は辿り着いた。




