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第一章47 『情報収集2』

投稿時間の分析のためちょっとだけ時間ずらしました。

これからは基本は21時に、月・水・金だけ試行しますね。


「ねぇ、ホントに行くの?」


「ティアラ早くぅ!」


 今、ティアラたちは寮に帰ってきてそうそう、メルティアの部屋を目指していた。

 この前の治療魔法の件でメルティアには信用があるものの、それでもキスしようとしてくるのは確定事項なため、ティアラは足取りを重くしていた。


「着いた!」


「あぁ……」


 そんなミファーの言葉が、ティアラには死刑宣告のように聞こえた。

 だがそれでもたしかに、ティアラの胸にはメルティアに会うことへの期待があった。

 けど警戒態勢は必要だ。ティアラはリーファの後ろに隠れた。


「よし、いいわよミファー」


「わかった!」


 ティアラの合図を受けて、ミファーが元気よく返事する。

 それからメルティアの部屋の扉をノックした。それから一、二、三、四、五秒と経過して――――、


「はぁい。わぁミファーちゃん、それにリーファちゃんにティアラちゃんも」


「メルティアさん!」


「どうしたの? 口付けしてほしくなった?」


「ち、違う!」


 と、メルティアの発言に頬を赤らめながら、ミファーが否定する。

 そんなミファーの新しい一面にティアラは目を丸くする。ミファーはそういう系統の話が苦手なのだろうか。


「えぇ違うの? リーファちゃんも?」


「ぁ、あたり前です……」


 おっと、こっちもか。

 ミファー同様にリーファも頬を赤く染めた。


「じゃあティアラちゃんは?」


「ゔぅ゙……」


 舌なめずりするメルティアへ唸り声をあげて、ティアラは威嚇する。

 あんなこと、リーファとミファーの前でされたらたまったもんじゃない。


「じゃあなんで来たの?」


 それ以外の目的で来るはずがないと、まるで本気でそう考えていると思わせるような顔をするメルティア。

 そんなメルティアにミファーが『えっとね!』と口を開いた。


「ミファーたちね! 小企画と屋台の提案をするつもりなの! だから情報収集に来たぁ!」


「ふ~ん、そういうことね。なら対価はミファーちゃんの口付けで」


「ふわぁ」


 頬の赤色が強まった。


「メルティアさん!」


「わかってるよ。冗談だよ」


 全く冗談に聞こえなかったが、どうやらメルティアは曰く冗談だったらしい。絶対嘘だ。


「何を教えればいい?」


「提案のコツとか、人気だった小企画や屋台を教えてほしいです」


「提案のコツかぁ、よく言われるのは独自性かな」


「独自性?」


 小首を傾げたミファーを見て微笑んで、メルティアは続ける。


「一般的な小企画とか屋台と差別化できる要素がないと、企画者側もわざわざ提案を取る必要がないんだってよ。だから他にはない要素を加えるといいと思うよ」


「なるほど!」


「それで人気な小企画だけど、人気って言うならやっぱり去年の的当てゲームの小企画かな。賞金が多いけどその分難易度も高めで、ちょうどいい塩梅だったからね。屋台だと、食べ物系かな。今回の冬祭りは規模が大きいし、食べ物系は絶対売れると思う。けど、私はゲーム系も好きだよ?」


「あれ? そもそも、今回の大企画って何なのかしら?」


「雪合戦最強決定戦だよ!」


『なにその小学生が考えたみたいなタイトル!』


「小学生?」


「小学生?」


「小学生ってなにティアラ!」


 幼稚なタイトルにティアが叫び、ティアラが引っかかった単語を口にして、その単語をリーファが口にして、ミファーがトドメを刺した。


「いや、えっとその、なんでもないわ! そう言えば、今回の企画者って誰なのかしらね!」


 と、ティアラは咄嗟に話題をすり替える。


「それはミファーも知らない! 誰だろ!」


「メルティアさんは知ってる?」


「うん、知ってるよ。三人とも知ってる人」


「えっ、だ、誰?」


「すぐにわかるよ」


 それだけ言うと、メルティアとの話は終わりに向かった。

 自分たちの部屋に向かいながら、メルティアの意味深な物言いについて考えるが、納得のいく答えは見つからない。

 まぁ、何はともあれ情報収集は完了した。早速これから部屋で、提案内容を考えるとしよう。

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