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VALGRAVE - END OF GENESIS -  作者: 羽吹南瓜
第1部「覚醒編」
14/21

Chapter 13 「蒼銀の騎士」

宇宙空間。


 爆炎。


 残骸。


 そして。


 高速で交錯する四機の機影。


《ヴァルグレイヴ》

《クリムゾナー》

《セラフィム》

《アークウィング》

HX群を相手にしながらも、

 四機は徐々に戦線を押し返していた。


『敵群後退してます!!』


『防衛ライン回復!!』


『避難艦脱出成功率上昇!!』


「っしゃぁ!!」


 フレアが笑う。


「まだまだ行けますよね先輩!!」


「お前テンション高すぎだろ……。」

だが。


 ソラナムも少しだけ感じていた。


 戦える。


 一人じゃない。


 それだけで、

 こんなにも違う。


 その時。


 《LANCELOT》が静かに前へ出た。


黄金の単眼、発光。


『戦闘データ蓄積完了。』


『対人類戦闘プロトコル更新。』

「……来る。」


 ソラナムが低く呟く。


 次の瞬間。


消失。


「ッ!?」


 《LANCELOT》が視界から消えた。


『速――』


 直後。


 FW部隊中央で爆発。

『ぎゃああああ!?』


『第二小隊壊滅!!』


 ランスの一撃。


 それだけで量産FWが吹き飛ばされる。


「クソッ!!」


 フレアが《クリムゾナー》を加速。


正面衝突。


 巨大なブレードと黄金のランスが激突する。


 衝撃波。

 

 火花。


「ぐッ……!!」


 フレアの顔が歪む。


 重い。


 異常な出力。


『人類兵器。』


『脆弱。』


「誰がァ!!」


 フレアが吠える。


 推進機全開。

無理やり押し返す。


 だが。


 その瞬間。


《LANCELOT》変形。


 ランス分離。


 高周波ブレード展開。


「なっ――」


斬撃。

 《クリムゾナー》左肩部装甲切断。


 火花。


 機体バランス崩壊。


『フレア!!』


 ミリアの《アークウィング》が援護射撃。


 高精度ビームが《LANCELOT》へ迫る。


 しかし。


 《THRONE》が青い障壁を展開。


 全弾防御。


『感情連携確認。』

『優先排除対象認定。』


「チッ……!」


 ソラナムが《ヴァルグレイヴ》を突撃させる。


黒い残光。


 超高速格闘。


 拳撃。


 蹴り。


 粒子刃。


 《LANCELOT》と互角以上に渡り合う。

だが。


 その度に。


SYNC RATE:70%


「ッ……ぁ……!」


 ソラナムの視界が赤く染まる。


 脳裏へ流れ込む。


 HX戦争。


 燃える惑星。


 滅びた文明。


 そして。


 黒いHX軍団。

『終焉は救済。』


『文明は必ず暴走する。』


「違う……!!」


 ソラナムが叫ぶ。


「人間は……!」


 その瞬間。


 《ヴァルグレイヴ》が暴走しかけた。


黒い粒子、暴走噴出。

『ソラナム!?』


 リゼが叫ぶ。


 《THRONE》の単眼が揺れる。


『終焉因子、覚醒段階移行。』


 その時だった。


新通信接続。


『こちらEVA管理局特殊執行部。』

対象ヴァルグレイヴを確認。』


「……は?」


 宇宙空間へ現れる。


 黒い量産FW群。


 通常軍とは違う。


 特殊装備。


 封印用コンテナ。


 対HX拘束兵装。


『上層部命令により、《ヴァルグレイヴ》を回収する。』

「回収だと……?」


 ソラナムが目を見開く。


『抵抗した場合、武力行使を許可する。』


「ふざけんな!!」


 フレアが怒鳴る。


「今戦ってんだぞこっちは!!」


 だが。


 特殊部隊は止まらない。

対HX拘束アンカー発射。


 ワイヤーが《ヴァルグレイヴ》へ迫る。


『ソラナム避けて!!』


 しかし。


 その瞬間。


 《LANCELOT》が動いた。


黄金の閃光。


 特殊部隊中央を、一瞬で貫く。

『な――』


爆散。


 数機が同時撃破される。


 《LANCELOT》は静かに言う。


『終焉因子への干渉を確認。』


『排除する。』


 一瞬。


 戦場全体が静まり返った。

敵であるはずのHXが。


 《ヴァルグレイヴ》を守った。


「……なんなんだよ、お前ら。」


 その問いに。


 《THRONE》は静かに答える。


『観測中。』


『人類は、まだ結論に至っていない。』


 そして。


 遠くで。

 《ANGEL PRIME》がゆっくりと目を開いた。


Chapter 13 END

次回予告


 《LANCELOT》によって撃退された、

 EVA管理局特殊執行部。


 敵であるはずのHXが、

 《ヴァルグレイヴ》を守った――


 その異常事態に、

 戦場全体が混乱へ包まれる。

一方。


 SYNC RATE70%へ到達したソラナムは、

 ついに“終焉因子”と直接接触を始める。


 流れ込む記憶。


 古代HX文明。


 滅びた星々。


 そして。

HXを生み出した“真の存在”。


 さらに。


 フレアは《ヴァルグレイヴ》を見て、

 かつて憧れていた“先輩”との違和感を感じ始める。


「……先輩、本当に大丈夫なんですか?」


 その頃。

地下シェルターの少女は、

 静かに空を見上げていた。


「もうすぐ、“門”が開く。」


 そして。


 《ANGEL PRIME》がついに動き出す。

UNKNOWN SIGNAL DETECTED


 宇宙の彼方から接近する、

 規格外の超巨大反応。


 それは。


 HXですらない。


 次回。


Chapter 14

「天門」

 終焉は、

 宇宙の外からやってくる。

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