090 獣人国の事情
獣人国に向かって森を進む。
進みながら魔物を倒す。
足を止めず素材も回収だ。
「大漁だにゃ。」
黒猫のケット・シーであるペロが影転移で回収してくれるので、とっても助かる。
「そろそろ日も暮れるから野営にしよっか?」
「そうだねー。ダルはお腹空いたよー。」
ダークエルフのダルアも賛成の様だ。
「アタシもお腹空いたにゃ。」
「ペロ、エリ達に野営する事を伝えてきて。」
「分かったにゃ。」
こんな時もペロの影転移は助かる。
鵺のライヤにのってるエルフのエリの影からペロが現れる。
「この先で野営するにゃ。」
「分かったのじゃ。」
「良いね。僕はお腹が空いたよ。」
ハーピーのハルカがお腹を擦る。
俺はドラゴンのドラムを止めた。
「ドラム、野営するから止まって。」
「承知した。」
後方から進んで来たライヤもドラムの近くで止まる。
エリとハルカがライヤから飛び降りた。
「この辺りで野営にするのじゃな。」
「そうだよ。」
迷宮で野営するので、場所は選ばなくても良く楽になった。
態々開けた場所や魔物が居ない場所、水辺が近い場所を探さなくても良いのだ。
「迷宮創造!」
目の前の大きな木の根元に木の洞ができた。
人が1人入れる大きさ。
地下に続いている。
地下の迷宮は5部屋にした。
入口に大きな部屋、此処をドラゴン型ガーゴイルのドラガ、ドラゴンのドラム、魔神パズズのバズ、空狐のクーコ、鵺のライヤの部屋にする。
侵入者が居ても瞬殺される布陣です。
そして男子部屋、俺が寝ます。
大きめの女子部屋が黒猫のケット・シーのペロ、エルフのエリ、ハーピーのハルカ、ダークエルフのダルア、雪女のユキの寝室。
必要不可欠のお風呂とダイニングキッチンの計5部屋だ。
「僕が料理作るね。」
ハルカが早速キッチンに入る。
「ダルも手伝うよー。」
ダルアもキッチンに向かった。
「妾はお風呂に入るのじゃ。」
「アタシもお風呂に行くにゃ。」
エリとペロはお風呂に行く様だ。
俺とユキがダイニングに残る。
ユキは雪女だからお風呂に入れないのかな?
ユキをチラ見した。
「いやでありんすぇ。
わちきもお風呂に入りんす。
わちきが入ると水風呂になりんす。
よりて 、おしまいに入りんす。」
そうか、水風呂になっちゃうんだ。
「ごめん、ごめん。
そんなつもりで見てた訳じゃ無いよ。
雪女はお風呂に入れないのかなぁって思っただけ、椅子に座って待とう。」
ジト目で俺を見詰めるユキ。
お風呂に入らない女だなんて思って無いからね。
ん?なんかドツボにはまりそう、これ以上何も言うまい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
夕食を皆で食べている時の話題は獣人国だ。
猫の王国から出た事が少ないペロが聞いて、冒険者のエリとハルカが答える形だ。ユキとダルアは3人の会話を聞きながら食事をしている。
「獣人国はどんなところにゃ。」
「獣人が多く住むのじゃ。」
「他の亜人も居るよ。僕と同じハーピーも住んでるよ。もぐもぐ。」
ハルカは口の中の物を飲み込んでから喋りなさい。
「人間は少ないのじゃ。」
「後は実力主義が強いよ。
もぐもぐ。」
「そうじゃな。強い者には逆らえない風潮があるのぅ。高ランクの冒険者が幅を効かせているのじゃ。」
「冒険者かぁ。厄介だね。」
「今回の標的も冒険者だしねー。」
ダルアがぼそっと呟いた。
そうなんだよなぁ。
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