087 狐の精霊と契約した
妖精国西部に精霊に会いに行ったら、狐の精霊が妖精国軍と戦闘中。
狐の精霊は追い込まれていた。
待ち伏せする妖精の大軍。
「バズとライヤは、狐の精霊を頼む。
ドラムは待ち伏せしてる妖精国軍の前に着地だ。」
狐の精霊は魔神パズズのバズと鵺のライヤに任せた。
「承知シマシタ。」
「我了承。」
「承知した。」
「ユキは手を出さないでね。俺が最初に妖精国を襲った事になっちゃうから。」
「承知しんした。」
エルフのエリを乗せてるバズと、ハーピーのハルカを乗せてるライヤは狐の精霊に向かって降下した。
ドラゴンのドラムに乗ってる俺と、ダークエルフのダルア、雪女のユキは、待ち伏せしてる妖精軍の前に降下。
ドラムが妖精国軍の前に降り立つ。
妖精国軍兵士達は狼狽える。
「ド、ドラゴンだぁああああ!」
俺とダルアはドラムの背中から飛び降りた。
それを見て、蜻蛉の翅の妖精が1人前に出て来た。
髭を生やした初老の妖精。
武人っぽい雰囲気。
「儂は妖精国将軍のフェルゴ!
貴方達は何者だ?何故に我が軍の前に立ち塞がるのか?」
「俺達は通りすがりの旅人だ。貴方と同じ蜻蛉の翅の妖精に、東の都市で喧嘩を売られた。
妖精国が総力を持って俺達を倒すそうだな。俺達も総力を持ってそれに応えよう。貴方達の様に問答無用で攻撃しても良かったが、一声掛けてから攻撃する事にした。以上!」
「ま、待ってくれ。事情が分からない部分がある。確認させてくれ。」
妖精の将軍は慌てて俺達を、何とか止めようとする。
「断る!俺は話し合いを求めたが、貴方の国は問答無用で攻撃して来た。
もう、話し合う段階はとうに過ぎている。既に交戦中だ。」
隊長クラスの兵士の声が聞こえた。
「精霊だけでも手を焼いてるのに!ドラゴンに喧嘩を売った馬鹿は誰だ!」
そして将軍の声。
「あのっ、馬鹿息子があああああ!」
すると将軍フェルゴの後ろにいた蝶の翅の隊長が叫ぶ。
「今だ!撃て!」
「おい!会話中だ待・・・。」
将軍フェルゴは驚き止めようとしたが、蝶の翅の妖精達から魔法の火の玉が放たれた。
ドラムが俺達の前に立ち魔法を受けた。竜の鱗に火の玉が飛散する。
将軍フェルゴは魔法を放つ様に命令した妖精に問い質す。
「何故、攻撃した!」
「将軍に失礼な言動、我慢出来ません。ドラゴンを使役している奴を殺せば、この場を制する事が出来ます。」
「その為、危機に陥ったぞ。」
「会話中だと思ったが、いきなり攻撃するとはな。ドラムやれ!」
俺はドラムに命令した。
ドラムは息を吸い込み、ゆっくり火炎のブレスを吐く準備をする。
濃密な魔力がドラムの口に集まる。
妖精の将軍がそれを見て焦って叫ぶ。
「逃げろおおおおおおお!
ブレスが来るぞおおおお!
散開して撤退だああああ!」
妖精の大軍は蜘蛛の子を散らす様に、武器や荷物を置いて、慌てて逃げようとするが、妖精達にドラムの炎のブレスが吹き荒れる。
熱風が妖精達を襲う。
妖精達は悲鳴を上げて逃げ惑う。
将軍フェルゴと体長達は光に包まれて消えた。
ん?転移で逃げたか?
しかし、待ち伏せしていた妖精軍は一気に燃え尽きた。
そこにバズとライヤと狐が来た。
「バズ、追っ手はどうなった?」
「未ダ遠巻キニ様子ヲ見テマス。」
「ドラム、蹴散らして来い!」
「承知した。」
ドラムは狐を追い込んだ妖精軍に向かって飛んで行く。
改めて狐の精霊を見る。
白い狐。
大きさは子犬サイズ。
あちこちに傷があり血が付いている。
「ショータだ。宜しく。」
狐は跪き。
「ウチは空狐やねん。危ないところを助けてくれてありがとさん。ライヤ兄さんと同様、ウチはエリさんと精霊契約してん。宜しゅうお願いします。」
クーコは関西弁かぁ。
なんちゃって関西弁っぽいな。
無事精霊契約もしたみたいで良かったよ。
「私が治療するねー。」
ダルアがクーコに駆け寄り、気を込めて治療回復すると、抱きしめてモフモフしていた。
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