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復讐の異世界転生者 ~魔法適性ゼロの『魔抜け』、前世の知識と『気功』を極めて魔法至上主義を粉砕する~  作者: ボルトコボルト


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066 【王都蹂躙】迷宮核を拳に宿し、王を救う死神の降臨!最強の魔抜け、ボスをDPへ還す

12/04誤字修正致しました。

(誤)スタンピート

(正)スタンピード

■迷宮の消滅、そして王の戦場へ

迷宮『猫の穴』、最深部地下100階。魔族マロンの残滓が霧散した直後、俺は迷宮核《ダンジョンコア》にその手を触れた。脳内に流れ込む迷宮の全情報、操作権限、そして管理者としての権能。俺は今、この迷宮そのものとなったのだ。


だが、感傷に浸る時間は皆無だった。

地上では猫の王国が、スタンピードの残党――リッチとサイクロプスに踏み荒らされている。救国の英雄である四猫――『光猫』、『風猫』、『土猫』、『水猫』ですら、防戦一方で死力を尽くしているという。


「魔族マロンの奴がスタンピードの導火線に火をつけたせいで、迷宮のDP(ダンジョンポイント)は枯渇寸前だ。……ならば、まずはこの迷宮そのものを糧にして、最強の武器を精製する」


俺は即座に迷宮内部の魔物、死骸、そしてマロンの残骸までもを、有無を言わさずDPへと変換した。ゴゴゴゴ……と迷宮全体が悲鳴を上げ、崩落の予兆を告げる。俺は皆を連れて迷宮の入り口まで転移し、外へ出ると、指をパチンと鳴らした。


「全DPを吸収。……『猫の穴』、消滅だ」

俺の言葉と共に、巨大な迷宮が光の粒子となって俺の身体へと吸い込まれていく。王国を脅かしていた元凶は、今や俺の左手の拳へと収束した。迷宮はもういらない。今の俺には、もっと必要な力がある。


「ドラム、皆を乗せて最速でサイクロプスへ向かう。いくぞ!」


「承知した!」

ドラムが巨大化し、翼を羽ばたかせて王都の空を切り裂く。


地上では絶望的な光景が広がっていた。土猫が必死に土壁を築くが、サイクロプスの棍棒がそれを紙のように粉砕する。水猫の超水流がトロルの腕を切り飛ばすが、魔物は驚異的な速度で再生し、反撃を開始する。浸水した街路で、四猫たちが追い詰められていた。そこに、雷撃が轟く。雷猫ライガだ。彼が加勢し、魔物の動きを鈍らせている。


「今だ……!」

ドラムの背から、俺は空へと飛び降りた。


重力など無視した速度で落下しながら、俺は左手のグローブ――迷宮核《ダンジョンコア》に意識を集中する。


「変形ッ!」

誰にも壊せない迷宮の壁。その絶対的な硬度と密度を、俺は拳先に再現する。


DPを消費し、一瞬で迷宮核を「鋭利かつ長大な槍」へと変形させた。迷宮の機能すら知らない過去の管理者たちには思いもよらない、最強の『殺戮兵器』。それが俺の左手から突き出される。


グシャリッ!

サイクロプスの脳天に、迷宮壁の槍が突き刺さった。迷宮核は、接触した対象を「制御下」に置く。つまり、俺の魔力……いや、権能の支配下に置かれるということだ。


「……DP変換!」

悲鳴すら上げることなく、巨大なサイクロプスは光の粒となって俺のDPへと変換された。その余勢を駆り、俺は槍を振り回す。周囲を取り囲んでいたトロルの群れも、触れた瞬間にDPの渦へと消えた。一瞬だ。絶望的だった戦況が、俺の「一撃」で霧散する。


■死神の背後、リッチの終焉

サイクロプスの排除を確認する間もなく、俺は気配を消し、脚に全霊の『気』を込めた。リッチの元へ。リッチは周囲を火の海に変えながら、光猫と風猫を嘲笑っていた。


「無駄だ。貴様らの魔法など、私の足元にも及ばぬわ!」


リッチの背後に立つ。光猫の放った光魔法が、リッチの障壁に阻まれて弾ける。その無防備な背中。俺は息を殺し、左手の拳を振りかぶった。


「……張り倒す」

ドォォォォォォォォンッ!!


後頭部への掌底。リッチの身体は力なく俯せに倒れる。魔法障壁? 物理防御? そんなものは、迷宮管理者の「強制権能」の前では無力だ。


「貴様、何奴だ……ッ!?」

リッチが絶叫するより早く、俺は奴の身体に左手を押し当てた。


「お前もDPになれ」

光が収束する。王都を支配していた最凶のアンデットは、俺の拳の中で霧散し、大量のDPへと姿を変えた。


上空から、ドラムが優雅に舞い降りる。轟風が巻き起こり、着地した巨大なドラゴンの姿に、光猫国王と風猫宰相が息を呑んだ。

「ど、ドラゴン……!? まさか、この地獄を終わらせたのは……」


焦りと困惑に満ちた王たちの前に、雷猫ライガが飛んでくる。彼は安堵の表情で光猫の前に立ち、剣を収めた。

「大丈夫です、陛下。……リッチを塵に変えた英雄です」


「英雄……だと? 一体、何者なのだ……」

俺はドラムから飛び降り、彼らの前で左手のグローブを鳴らした。


「ショータだ。……猫の王国にお世話になった者として、少し掃除をしておいただけだよ」

王たちの驚愕の眼差しを背中に受けながら、俺は冷ややかに笑う。


迷宮管理者となり、最強の兵器を手に入れた今、俺たちの冒険は新たなステージへ突入したのだ。復讐は終わった。だが、俺たちの力は、これから世界の均衡を書き換えていくことになる。

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