043 デュラハーンを倒した
迷宮『猫の穴』地下８１階。
俺達は地下８０階のボスであるスキュラを倒し、地下８１階に降りてきた。
お昼ご飯にしよう。
「キラースパイダーを食べよう。」
料理担当のハーピーのハルカも乗り気だ。
「いいねぇ。僕も賛成だよ。」
「この世界ではどんな食べ方があるの？」
「焼いて食べるだね。」
「じゃあ、焼いたのも食べるとして、俺の世界でカニの定番の鍋なので鍋も作ろう。」
ハルカはクモ焼きとクモ鍋を作った。
「確かに食感と言い味と言いカニと同じだね。」
「焼いたのしか食べた事が無かったが、鍋もいいのじゃ。」
「クモ焼きもクモ鍋も最高にゃ。」
キラースパイダーは満足の味でした。
８１階から９０階はスキュラ、アラクネ、ゴーゴン、ラミアが出現した。
出来るだけ素材に疵を付けない様に、群れで出た時も分断し丁寧に倒した。
レベ上げも順調だし、素材採取も順調だ。食材も案外豊富で楽しく攻略出来てる。
猫の勇者しか攻略してない６６階以降も今のところ問題なく進んでいる。
地下８５階のボス部屋に到着。
ボスはデュラハーンだ。お供はリビングアーマー５体とスケルトン１０体。
デュラハーン。
首無しの騎士。
首無しの馬に跨る。
黒を基調とした重鎧。
剣と盾を装備。
無類の怪力を誇る。
エリ曰く。
「素材は鎧と武器じゃ。」
ハルカ曰く。
「食べられ無いよ。馬もアンデットだしね。」
俺も大分レベルが上がったし、格闘も経験しておこうか、と言うことで。
「俺がデュラハーンを押さえておく。ペロはリビングアーマー５体を瞬殺してからデュラハーンを拘束してね。
スケルトンはエリに任せた。
ハルカは皆の援護で危ないときに風の障壁をお願いするよ。」
「了解にゃ。」
「了解じゃ。」
「分かったよ。」
「さあ、行くぞ！」
ボス部屋に入る。
俺は真っ直ぐデュラハーンに向かって駆け寄る。
デュラハーンは俺に気付き馬を走らせてきた。
流石に馬は大きくて勢い良く向かって来ると怖いものがあるな。
首なし馬の前足が俺に迫る。
踏みつけるつもりだ。
俺は身体中に気を充満させ左手で振り下ろされた馬の前足を掴み折る。
すかさず横に回り込み馬の胸に右腕でフックを叩き込む。
馬は吹っ飛び、デュラハーンは馬から落ちるが両足で立ち、そのまま右手で剣を振り上げ向かってきた。
剣が振り下ろされる寸前まで我慢し、剣が頭に当たる瞬間、右手で剣を持つ手を掴みながら横に躱し、右手を引きながら、左手で中段正拳突きを横腹に入れる。
デュラハーンの鎧の腹の部分が歪む。
その時、リビングアーマを倒したペロがデュラハーンの後ろに出現し闇の触手で拘束した。
俺は左手の掌をデュラハーンの腹に当てて生命力吸収で息の根を止めた。
エリはスケルトンを倒しこちらを見ていた。
ハルカは空中を飛び回っていた。
「僕、暇だったんだけど。」
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