↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
復讐の異世界転生者 ~魔法適性ゼロの『魔抜け』、前世の知識と『気功』を極めて魔法至上主義を粉砕する~  作者: ボルトコボルト


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/267

004 『捕食者への覚醒』~生命を吸い、弾丸を放つ。気功をハックした俺は、森の支配者になる~

 先ほど放った気功砲の反動で、全身の力が抜けていく。


 立っているのもやっとだ。周囲の草花から「気」を集めようと再び両手を掲げた。

 だが、今回は何かが違う。

 周囲に漂うエネルギーが微弱で、吸い上げようとすると抵抗がある。

 俺は意識を強制的に押し込み、周囲の自然から強引に「生命力」をねじ伏せて奪い取った。


 「っ……!」

 集まった気が体内に駆け巡る。疲労は瞬時に消え去った。


 だが、視界の端でギョッとする光景が目に入る。

 さっきまで瑞々しかった足元の草花が、まるで何十年も経過したかのように、茶色く変色し、脆く崩れ去っていた。


 「……生命力吸収ライフドレインか」

 背筋に冷たいものが走る。ただの気功ではない。この力は、生きとし生けるものの根源を奪う、禁忌に近い術かもしれない。


 ……だが、使える。この理不尽な世界を生き抜くための、最凶のカードだ。


 (さて、エネルギー問題は解決した。次は『攻撃の最適化』だ)


 気功砲は強力だが、燃費が悪すぎる。もっと少ないリソースで、高いDPS(時間あたりダメージ)を出せる攻撃方法が必要だ。

 前世の記憶を脳内で検索する。……指弾しだん。指の力で小さな硬貨を銃弾に変える、某格闘漫画の技術を思い出す。


 「これならいける」

 足元に転がっていたドングリを拾い上げる。


 人差し指と親指にだけ、集中的に気を練り込む。ドングリの表面を膜のように気が覆う。


 俺はそれを、弾くように放った。

 「――ッ!」


 ドングリは目に見えない速度で空を切り、数十メートル先の太い木に「ズォンッ」という鈍い音を立ててめり込んだ。

 突き刺さった先からは、木屑がパラパラと落ちている。


 「……すごいな。消費エネルギーは皆無に等しい」

 指先は全く疲れていない。俺はニヤリと笑い、ポケットにドングリを詰め込んだ。


 これこそが、俺の新しい「銃」だ。

 警戒しながら森を進む。


 気配探知の感度が上がってきた。左後方、茂みの向こうに3つの「殺意」を感じる。

 ゴブリンだ。


 (さっきの奴らか? いや、別の群れだな。……いい的だ)


 俺は音もなく木々の影を縫い、距離を詰める。

 奴らは無防備に、棍棒や錆びたナイフを手に徘徊している。

 俺は呼吸を整え、ポケットからドングリを一枚取り出した。


 「まずは一番デカい奴からだ」

 指に気を集中させる。


 精神を研ぎ澄まし、奴の眉間を捉える。

 ――発射。

 「ッ!」


 パァン! と乾いた音とともに、ドングリがゴブリンの額を貫通した。

 奴は悲鳴を上げる間もなく、泥人形のように崩れ落ちる。


 「ギィッ!? ガァッ!?」

 残る2匹がパニックに陥り、周囲をキョロキョロと見回す。


 だが、奴らの視界に俺は映らない。

 二の矢、三の矢。

 俺の指先から放たれるドングリが、次々と奴らの急所を正確に射抜く。

 絶命の気配。頭の中に無機質な通知が響く。


 『レベルアップしました』

 「よし……」

 死骸に歩み寄る。かつては恐怖の対象だったゴブリンも、今やただの「素材」だ。


 錆びたナイフで胸部を切り裂き、小さな魔石を取り出す。

 血を腰巻で拭い取り、淡々とポケットへ。


 ふと、自分の拳を見る。

 木を叩いてみたらどうなるだろう。近くにあった直径20センチほどの木に向かって、右手に気を込めて拳を叩きつけた。


 メキメキメキッ!!

 木は悲鳴のような音を上げて、呆気なくへし折れた。

 ……今まで、どんなに殴っても傷一つ付かなかった俺の拳が。


 「無双……いや、これは『支配』か」

 俺は自分の拳を見つめ、高揚感を隠せなかった。


 魔法が使えない? だったら魔法なんて不要な次元まで強くなればいい。


 足の裏に気を流し込む。

 地面を蹴ると、身体が羽のように軽くなった。

 気配探知と身体強化を同時に発動しながら、俺は川を目指す。


 魔物を狩り、魔石を集め、俺という存在のスペックを極限まで更新し続ける。


 「待ってろよ、孤児院のクズ共。お前等の特権階級なんて、俺の拳ですべて粉砕してやる」

 俺の異世界での成り上がりは、まだ始まったばかりだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。