028 迷宮で冒険者達をやっつけた
迷宮『猫の穴』の入口で因縁を付けて来た冒険者達が、迷宮に入った俺達を追ってきたので、戦う事にした。
俺は前衛の剣士と斧使いを指弾で戦闘不能にしたが、後衛の魔法使いと弓使いが俺を狙う。
俺に迫る魔法使いの火弾。
同時に俺を狙う弓使い。
ハーピーで風魔法使いのハルカが無詠唱で風の障壁を展開していた。
火弾は障壁に当たり飛散する。
魔法使いは驚きハルカを凝視する。
「無詠唱!・・・の風魔法・・・。」
弓使いの右腕にはエルフの弓使いエリの放った矢が突き刺さっていた。
弓使いは番えた矢を落とす。
「くっ、いつの間に・・・、矢を番えていたのだ?」
そして次々とエリが矢を放ち、弓使いの左手と両足にも矢が突き刺さっていた。
いつ番えて、いつ放ったのか、エリを見ていたのに全く分からなかった。
弓使いも同様だろう。
矢が刺さった事すら忘れるほど唖然としていた。
そのすぐ後、痛みで呻き始めた。
回復師も仲間の回復も忘れて呆然としている。
「いつ矢を放ったのだ?神の様な早さで矢を放つエルフ・・・。
まさか『疾風』?」
ハルカは天井近くを飛行していた。
魔法使いを襲う数百の風の刃。
魔法使いは全身を浅く切り刻まれて、血を流し真っ赤になり倒れた。
回復師はその様子も目にしていた。
「空から襲う無限の風の刃!・・・。
え!ふ、『風刃なのか?』」
探索者は慌てて出口に走る。
「聞いてねえよ!『疾風』と『風刃』相手に喧嘩なんて出来るか!!」
探索者の影から黒猫のケット・シーである闇魔法使いペロが現れ、闇の触手で探索者を拘束した。
「逃がさ無いにゃ。」
探索者は目を見開き、信じられない物を見た様にペロを凝視する。
そして呟く。
「影移動と闇の触手を使う黒猫の
闇魔法使い!『闇猫』?・・・。
確か『極炎の宴』の策略で死んだはずなのに・・・。何でここにいる?」
「え!聞き捨てならにゃいにゃ!
『闇猫』は父さんの二つ名にゃ。
策略で死んだってどう言う事にゃ。」
ペロは探索者の襟元を掴み前後に激しく揺すって問い詰める
「黙って無いで教えろにゃ!」
「ペロ!そいつは気絶してるよ。」
「え!・・・。本当にゃ。」
6人の冒険者達は戦意喪失していた。
「すいませんでした!」
6人全員で土下座して謝っている。
ペロの父さんの話が気になるので、拘束し詳細を聞く事にした。
冒険者達の怪我は回復師に治療させた。
「『闇猫』の話の詳細を教えろ!」
「すいません。その前に確認させて下さい。本当に貴方達は『疾風』と『風刃』と『闇猫』の子供なのですか?」
冒険者パーティー『闇の調べ』のリーダーだと言う剣士が俺達に尋ねる。
「そうじゃ、妾が『疾風』じゃ。」
「僕が『風刃』で間違いないよ。」
「アタシの父さんが『闇猫』にゃ。」
「『疾風』と『風刃』は身体欠損で冒険者廃業したと聞いてましたが?」
「ふん。廃業はしておらん。後は秘密じゃ。」
「そんなことより『闇猫』の事を早く教えろ!」
「大人しく言うことを聞いた方が身のためじゃ。主様を怒らせると頭が破裂するのじゃ。」
「え!」
剣士は絶句する。
「破裂させられるけど、そんな事より・・・。」
俺は冒険者達を睨む。
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