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地獄の始まり

 社会科見学で死獣管理園に赴いた巫 蓮華は、クラスからはあまりいい印象を持たれず孤独になっていた。

 忘れられない過去を思い出していたところで、バスが目的地に停車し止まった。

今日は死獣管理園と呼ばれる死獣を実際に見る事ができる施設でもあり併用してデパートや雑貨も立ち並ぶ建物である。

 私はここの施設で中学の社会科見学をする事になるのだが正直…気が乗らない、妹を亡くした日からは自分だけ感染していなかったのは奇跡だったらしく両親には喜ばれたが…月見を失った程の絶望は今も尚引きずっている…。

 自身だけ感染を免れたからか…周りの人からは稀有な目で見られてしまい挙句の果てはわたしを死獣と呼ぶ輩も出てくる様になりとても生きづらくなった。


「はーい!皆さん集まって下さいね!」


 担任教師の川西先生や他の教員から集合する様に呼ばれ並ぶが、私の周りはいつも開ける、この人達はわたしを人と思っていないのだろうと常々感じる。

それでいい…面倒な人間関係など関わるだけ無駄だと思うし取り付くこともしなくて済むから…その方が楽。


「はい!今日はですねここ死獣管理園で社会科見学をさせてもらいます。本日の案内をしてくるガイドさんがこちらです!」


「え〜、ここ死獣管理園の解説員エデュケーターの木村と申します宜しくお願いしますね。」


 作業服を着た中年の男性職員が被っていた帽子を外し一礼して挨拶をする。


「皆さんが存在かもしれませんけど、死獣はとても危険な生き物です。何故かと言いますと…」


 ここ日本と言う国は1977年4月頃までに、今は無い動物園と呼ばれるここと似た社会教育施設とされ人々からは愛されていたと文献には記されている。

 この年代に何が起こったかと言うと…全国の動物園に飼育されていた動物に未知のウイルス狂獣病が見つかり飼育していた動物は皆んな凶暴化し来園者や職員までもが喰われる被害が全国同時に起きたとされ、日本の歴史に残る厄災の始まりだとされる。

 感染は動物園から始まり次第に外にいる動物にも広がり被害が広がっていった。

中には人間も感染したが決定的に違ったのは、人が感染すると細胞の変貌に耐えきれず細胞同士で喰らい合い自己分解にまで発展し、やがて…灰になり消えてしまうのが感染した人間の特徴らしい。

 その後は他国からも避けられてしまう事になり、輸入や輸出と観光客が減ったのと当時の日本は戦後から32年経ちようやく高度経済成長期を向かえて発展しようとしたところでこの事件が起きてしまい…また日本は窮地に立たされてしまった。

 だが…事件が起きて1年ほど経って、とある研究員から動物を解剖していくつか分かった事が述べられいた。

 1つ目は感染した動物からは個体にもよるが、大小様々の大きさな黒に近い紫色の結晶の様な物が見つかったこと。

 2つ目は自然界ではあり得ないウイルスであり、恐らく人口的に作られたウイルスと言う事。

 3つ目は採取された結晶はのちに魔石と呼ばれこれを用いて兵器運用が可能とされたと言う事である。

 この3つ目が日本の衰退を避けるための鍵となるのだが…そこでまた問題が発生する。

 この感染した動物は通常の兵器は効きにくく倒すのも一苦労だったそうだ狂獣病にかかった動物は毛並みがまるで戦車並みの装甲の硬さがあり中には巨大化して周りを蹂躙する様な化け物と化していた。

 それでも沢山の被害をだしてようやく手に入れた魔石を使って兵器のエネルギーの媒介としての役割を担い通常兵器よりも楽に駆逐する事が可能になったとされる。

 この兵器運用にも他に生活のライフラインにも併用でき、生活の手助けになったとされる。

この技術を他国に持ち出し日本の有用性を認知と感染対策の徹底をし続けてようやく近年では世界に注目が置かれ、他国から見ても治安や感染対策の技術も評価されてここまで発展してきたとされる。

 そして狂獣病に感染した者を死獣と呼ばれるようになった。







 

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