誕生日の悲劇
誕生日の日に父が仕事で不在で母と妹で誕生日を祝ってくれる事になり、妹の月見と料理のお使いを頼まれ買い出しに向かい。
その道中で妹の月見が見つけた、尖った耳が特徴の小さな生き物を見つけて追いかける事になり…。
私が11歳の誕生日の日に急な仕事で、父が参加できない事になり私と月見と母で祝う事になった。
その際に母が料理を振る舞ってくれるのでその材料を買うためのおつかいを月見と行く事に。
「も〜パパったら、おねいちゃんの誕生日なのに仕事なんて…酷いよね!」
「仕方ないよ…お父さんもお仕事で忙しいしそれに、お金だって稼がないと生活出来なくなっちゃうから…仕方ないよ…。」
本当は父もいる中で誕生日を祝って欲しかった…けど私達の生活を守るために頑張ってるからと…自分に言い聞かせたとしても本当はいてほしかった…。
「本当!おねいちゃんって…不器用なんだから!」
「…えっ?」
月見は頬を膨らませて私が言わんとしていた事を口にする。
いつも月見はそうだ…私が言わんとしている事を口にしてくれる側から見たら無神経だと思うかもしれないけど、姉妹だから分かる…私が我慢している事に月見は直ぐに悟ってしまうのだと…。
「お姉ちゃんは我慢しすぎ!居て欲しかったらそう言えばいいんだよ!!」
「で、でも…お父さんを困らせちゃうし…ダメだよそんなの…」
月見は浅く溜息を吐き…私の正面に立って誇らしげに言う。
「だからだよ!可愛いい我が子の為に仕事を休んでってね!!」
「ふふ〜ん♪」
良くも悪くも月見は裏表がない子で、自身の感情は率直に伝える素直な性格をしている。
対して私はいつも相手の顔色を伺うから、自分の心に素直になれないので色々と抱えてしまう性格なのが悩みの種。
そんな事を考えていると…月見から声をかけられる…。
「ねぇ…おねいちゃん…あれ?なんだろう?」
「ん?」
月見が指差した方を見ると、そこに居たのは…。
「あれは…何だろう?小さくて耳が尖っているけど…」
首を傾げながら見ていると…月見は思い出した様に声を上げる。
「あっ!アレだよあれ!絵本に書いてあった!」
「絵本に?」
「うん!猫って言んだよあれ!初めて見たよ!!」
猫と呼ばれる小さき者は四足歩行で揺ら揺らとおぼつかない感じて歩き路地裏裏に入る。
「猫って…ちょっと!月見どこ行くの!!」
月見はそのまま路地裏に入り猫と呼ばれる子に近づく事に。
そのまま月見と共に様子を伺っていると…猫はその場に倒れてピクリとも動かなくなってしまった…。
「ねぇ…あの子大丈夫かな…?」
「大丈夫って…あれは、もしかして…」
「ちょっと…行ってくる!」
私の言葉を遮る様に猫に寄り添う月見は…あろう事がその子を抱き抱える事に。
「見て見ておねいちゃん…この子怪我しているよ!」
「だから!つきみ触っちゃダメだってば!!」
私は焦りながら月見に言い聞かせるが、聞く耳持たず。
抱き抱えられた猫の呼吸は浅くだいぶ弱っている様子だった。
「大丈夫かな…この子?病院に連れて行った方がいいかな…?
「つきみ!触ったらダメだよ…だって子のは…死獣だよ…病気になって感染しちゃうよ!!」
「それでもだよ…この子は何もしていないのに…ここに置いて放置なんてしたくないよ!!」
「ダメだって!もう離さないと、つきみが死んじゃうから離してってば!!」
私は焦っていた…死獣に触れ続ければやがてウイルスに感染してやがて死に至ると言う事に気が気でいられなかった。
「だ…ダメだって!その子置いて直ぐに病院行かないと!」
「後の事は死獣管理局に任せて行こう!!」
「行かない!!」
「どうして…そこまでするの…」
月見はそれでも動こうとはしない…私は何故?どうして?と頭に巡るだけで少しばかりいや…だいぶ焦っていた。
「だって、管理局に行ったらこの子は殺処分されるでしょう…だった病院に行って治してもらわないと可哀想でしょ!!」
病院に行ったってこの子は殺される、それは月見も十分わかっているはずなのに危険を犯してまで、ましては自身の命に関わる事はずなのに聞いてくれない。
「どの道病院に行ったってこの子は、殺されるだよ!これは…仕方ない事だよ…私達はおろか他の人達にも関わる事なんだよ!!」
「けど…」
私は痺れを切らし月見の腕を無理やり掴み、その場を離れようとしたところ…。
「ま、まって…おねいちゃん…」
「待たない!!」
妹の返事を聞かずに…私は無理矢理引っ張り急ぎ足で歩もうとするが…。
「待っててば…ゲホッ!!」
「つきみ…?」
後ろを振り返ると…
「ゲホッ!ゲホッ!!おね…ちゃ…かはっ!!」
妹の月見は口から吐血していた…それを見た私は背筋か凍って胸が締め付けられそうな気持ちになり、今後月見が死ぬ未来が見えそうで絶望しそうだった…。
「つきみ!!!」
「おねえちゃ…ん…はぁ…はぁ…」
絹が擦れる様な呼吸音が聞こえてくるのが…尚のこと恐ろしい、まるで死が目の前で迫ってきてる様で怖い。
「つきみ!大丈夫っ!!つきみ!!!」
いいよもない焦りが、私の心を支配する。
段々月見の呼吸が速くなりまともに酸素を吸えてない様に見えた…私は急いで月見を抱き抱えて近くにいた人に救急車の手配をお願いした…。
その後…月見は死獣感染者として隔離治療を受ける事になったが…結局死亡したのだった…。
月見に触れていた私は陽性反応は無く感染していなかったみたいでわたしだけ生き延びてしまった…。




