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魔の森の大賢者  作者: 神内 焔
第一章  森の生活編
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もう一人の少女の目覚め



 〜 夜明け前 〜


 レンの切り開いた結界を支える支柱のすぐ近くに直角三角形の小屋と言うより、まるで中は地下に通ずる階段でもあるかのような建築物がある。

 当然の事ながらドアを開けば地下への階段があるのだけども。問題なのは階段ではなくその地下に何があるかなのだが。

 階段を降りきった所には円形に、結界柱の地下にあるミスリル製の魔力を汲み上げる支柱の周りを囲む様に5機のカプセルが並んでいる。更に向かい側に外周を囲む様に7機のカプセルが並んでいる。

カプセルにはクリスタルメタル製の覗き窓が付いており、中には少女が眠っている。しかし、中は何かの薬液で満たされており、とても生きている様には見えないだろう。

 突然何かの異常でも知らせる様なブザー音が鳴り響き、カプセルの一つが動き出した。中の薬液が抜かれカプセルの蓋が自動的に開く。中から実は生きてましたとでも言うように全裸の少女が出て来た。

 金髪碧眼で髪は腰の少し上辺りまで長いだろうか?肌は白いがけして不健康な白さでは無く、透き通る様な白さでありながらほんのりと赤味を指している健康そのものの綺麗な肌だ。

 年の頃は16歳くらいに見えるのだか、若々しい印象に反して出る所は出て腰などはスラリと細い。

 世の女性達が見れば嫉妬で呪い殺しそうなプロポーションであると男性なら誰もが称賛するだろう。

 しかし、少女の表情だけは無機質とでも言う感じで何の感情も表してはいなかった。


 《"初期起動完了"続いて言語シークエンスダウンロードに移ります……完了。知識データベース異常なし、動作テストに移ります。》


 其処までのアナウンスが流れると、少女が動き出し腕を振り、軽く走り出し、果ては体操選手かのように3回転宙返りをしながら危なげも無く着地を決めた。


 《動作テスト完了、メインOS起動開始、感情回路開放します。》

 「どうやら最初に完成したのは私の様ですね。」


 少女が通路から出ようとした所に多種多様な種類とサイズの服が用意されていた。


 此処に服が用意されていると言う事は外に出る前に身支度を整えろと言う事だろう。

 知識データベースにも全裸で歩き回るのは非常識と回答が出ている。


 「まだ見ぬ主様、心遣い感謝致します。」


 感謝の言葉を紡ぎながら少女が選んだ服はメイド服だった。少女は知らない、その服の山はレンが倒して来た盗賊からの戦利品であることを。中には下着や修道服等多種多様な服があった。

 単純にレンの身体には大き過ぎて溜めてあっただけとはレン以外誰も知らないだろう。

 世の中知らない方が幸せな事もある、一生涯レンの口からも真実が明かされる事は無いだろう。

 身支度を整え終わった少女は地上へと続く階段をゆっくりと登り始める、まだ見ぬ主へと会う為に。




 〜 エルフの里 〜

 

 それから散々ベルフェ王から説教混じりに貨幣の価値について聞かされた。

 貨幣価値については以下の通りである。


 黄銅貨✕ 5枚 = 銅貨1枚

 銅貨 ✕ 5枚 = 大銅貨1枚

 大銅貨✕ 2枚 = 銀貨1枚

 銀貨 ✕ 5枚 = 大銀貨1枚

 大銀貨✕ 2枚 = 金貨1枚

 金貨 ✕10枚 = 白金貨1枚

 白金貨✕10枚 = 聖銀貨1枚


 となっているらしい。大陸何処でも同じ通貨で売買出来る様になっているそうで、大昔に人間種族、魔族、獣人種族、亜人種族の国際協定で通貨の含有量等は同じにする事が決められている。

 これは比率の違う通貨を鋳溶かして含有量の少ない通貨に鋳造し直すのを防ぐ為に定められた協定だそうだ。

 因みに黄銅貨は金貨と間違わないように真ん中に穴が空いていて、これ1枚でパン一つが買えるらしい。これも貧しい者を救済する為に定められた法案で、各国共通で小麦には税金が安く設定されているそうだ。

 だとすると黄銅貨1枚が日本円200円で相当になるのだろうか。

 つまり兵士数人借りる為に3000万円もの報酬を支払った挙げ句、完成品のアムリタまで渡すとなれば過剰な支払いをした事になる。成程ベルフェ王が貨幣価値をレクチャーするのも頷ける。


 しかし、ベルフェ王もお人好しと言うか、かなりな善人のようだ。黙って受け取っていればボロ儲けだろうに態々レクチャーして過剰な支払いだと教えてくるのだから。

 相手が子供だからと言う事も手伝っているのかも知れないが、人間だったら素知らぬ顔で受け取り最悪の場合は持ち逃げする者さえ居ると言うのに。

 最も前世の経験だからこの世界でも同じとは限らないが。もしかしたら人間よりも魔族の方が余程信用出来るのかも知れないな。


 「では、一度家に戻り準備を整えて来ます。彼女が魔族領を望むか、僕と一緒に来るかは戻った時に聞きましょう。大体明日の夕刻迄には戻る予定です。」

 「ああ、此方は安心してくれていい。食料も好きに使わせて貰えるのだから破格の仕事だよ。最もうちの衛生兵がやるのだけどね。」

 「宜しくお願いします。」


 さてと、ひとっ飛び行ってきますか。


 

 他の作家様よりは遅いですが、ジワジワと更新させて頂いております。

 まだまだ序章ですが、お付き合い頂けたら幸いです。

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