表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界の中華屋さん  作者: 鏡石 錬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

54/55

54食目、黄金炒飯その2

「お待たせ致しました。黄金炒飯で御座います。こちらは、中華スープ………炒飯とセットとなっております」

「わぁーい」


 ユナが注文した料理が届いた。白い米粒一つ一つに卵がコーティングされており、誰から見ても黄金みたく輝いている。

 そして、この炒飯の秘密をここにいる誰もが気付いていない。


「いただきまーす」


 モグモグ


 ユナがレンゲで一口掬うと口へと運び1噛み2噛みと咀嚼すると、ユナの表情が一変した。


「うわぁ、美味しい。食べる前はそんなに香りがなかったのに噛む度に香りが鼻を通り過ぎて手と口が止まらない」


 これが卵で米を1粒1粒コーティングした理由だ。


 あんなに調味料を使い、炎の中を潜り抜けていたのに匂いが一切立たない事は有り得ない。

 それが有り得るという事は、何かで匂いを防いでいるという事になる。

 そう、卵でコーティングするという事で匂いを外に漏らさなかった。それが口に入れ噛む事で解放された訳だ。


「このスープも」


 ごくごく


「美味しい?!」


 スープの中に浮かんでいるのは卵?それに炒飯と向後に食べると尚美味しく感じる。

 そして、そこにオレンジジュースを飲むと甘酸っぱい柑橘類の味が油ぽさを中和してくれる。


「ぷはっ、お代わり」


 兄ちゃんと同じで、オレンジジュースは私のお気に入りの飲み物だ。お茶という飲み物を1回試してみたが、子供である私には苦くて、まだ飲めない。

 でも、いつかはお母さんのように飲めるようになりたい。


「はい、オレンジジュースでございます。こちらもお代わりですよね?」

「うん。お姉ちゃんありがとう」

「なぁ、それ分けてくれよ」

「いーや。兄ちゃん自分のあるじゃん」


 私が言った時に分けてくれなかったから絶対に嫌だ。炒飯は私のものだ。

 ハグハグモグモグ、炒飯は最高だ。口に運ぶ度に自然と笑顔になってしまう。

 時々、口の中で中華スープと炒飯を合体させ、ふやけた炒飯を飲み込むのも美味しい。

 油でもコーティングされているからか、スープでベタつかず、それでいてスープの旨みが米粒1粒1粒に吸収され美味しさ倍増する。


 ハグハグ………モグモグ………ズズゥゥゥッ………ゴクン


 まだ5歳の身体の何処に入って行くのか?黄金炒飯と中華スープのコンボ、時々オレンジジュースで2杯目をたいらげようとしている。


「炒飯お代わり、スープとオレンジも」

「はーい、ただいま」


 ユナは口の周りを舌でペロリと舐め、お腹を摩るがまだ余裕で入るような表情をしている。


「ユナ大丈夫か?」


 蝦餃ハーガオよりも明らかに黄金炒飯の方が量が多いので兄であるユーリは逆に心配になってしまう。

 自分より身体の小さい妹の何処に、あんな大量の炒飯が入って行くのか?毎回疑問に思ってしまうユーリ。


「兄ちゃん、私大丈夫」

「ユーリ、ユナなら大丈夫よ。お母さんが保障するわ。ユナはお母さんと似て大食感だから」

「そうなのか?ユナは凄いな」

「えへへへ」


 大食感という言葉で片付けて良い問題なのか?と、内心でツッコミを入れる近くで聞いていたカナリアである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ