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2巻P113_おにのみの事
酒を「おにのみ」するということについて、旧記に書いてある。
「おに」とはすべて飲み食いの毒見をすることである。
鬼は恐ろしく強いものなので、毒すら顧みず取り食らうこころで毒見をするのを「おにのみ」という。
ある説に、宮中において正月のお屠蘇を飲む際に「薬子」という幼少の女子にまず呑ませた後に天皇が呑むのである。食べ物の毒見についてもこの薬子のようにまず食べることから、小児と書いておにと読むのである…というのは間違いである。
この薬子は、毒見役ではなく、幼年の者はこれから長く生きるものであるから、それにあやかって、まず呑ませるのである。毒見とは意味が違うものである(薬子のことは『公事根源』に書いてある)。
前半で「なんか怪しい説」と思わせておき、実は違うんだよ、と論拠を添えてひっくり返す論法です。
後半の呪術的な解釈の方が正統なようですが、当時(後で縁起が悪い事態にならないよう)健康が保障された子供を選定するのはなかなか難儀だったでしょう。
ただ、もしかすると元々そんな難しい意味もなく、興味深そうに見てる子供にお酒を嘗めさせる悪い大人がいただけかもしれません。




