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大倉 亘 1

「んー、目の色どうしようかな~」




 やっぱ散らかった机の方が作業はかどるな、掃除しなきゃよかった。こんな何ともないキャラで今まで悩んだ事なんてないのにな……


ん?それは良い事なのか?んーわからん。




「ふん~ん~んん~ん~ん~~~」


 亘のパソコンに描かれているキャラクターに色が付けられていく。




「とりあえずー、アクアブルーに」






 “あんっ”




「ん!?」




 それは毎回予告なく突としてやってくる。


 どんな作業をしてようがそれが始まったら直ぐにガラスのコップを取り壁にあて耳を押し付ける。




「今日はどんな女連れ込んでんだ~~?」




 まだ会ったことはないが隣に住んでる男はいつも女を連れ込んでいる。それも毎回違う女だ。“声”を聞けばすぐに分かる。あぁ今日は細身の女だとか、今日はかなり上狙ったなとか。  




 プレイもやけにアッサリしてる時もあれば2時間もしてる時があったりと。答え合わせはした事ないがなんともまあ、オールマイティーな野郎だ。もう俺が生きている世界と次元が違い過ぎて嫉妬心すら起こさない、が‥‥






 楽しませてはもらっている。




 




 ……あれ、




 今日はやけに静かだな。口塞いでんのか?え、拘束プレイ!?それは勘弁し―






“ピンポーン”






「は?え?」




 家のインターホンが鳴った。






 バレたのか……? 




 そんなはずはない。こっちは毎回静かに聞いているだけぞ。確かにたまに耳押し付けすぎて壁がミシミシいうけどそんな事でこっちが盗み聞きしてるなんて決めつけられるのはたまったもんじゃない。さては盗撮してんのか?盗聴してんの盗撮してんのか?




“ピンポーン”


 


「……」




 何かあった時の為にプラスチックの靴ベラを握り、覗き穴を見たる。






「…え?なんで?」


 ドアを開けると立っていたのは成真だった。

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