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三橋 成真 3

店に着くと、亘君と作太はいつもと変わらず楽しそうにプレーしていた。




「うわ、まじで?お前何だか成真の戦略に似てきてるな」




「やっちゃいますよーいっちゃいますよ」




「おい待てよ、もう出すのかよ?」




「今しかないでしょ」




「ほぉ〜上等上等〜」






ふと顔を上げた亘君が俺に気がつく。




「ん?居たんかい」




「‥‥今来た」




「どうしたんだよ、遅かったな」




「‥‥」 




「黄金のドラゴン入った?」といつもと変わらない調子で話しかけてきた作太が俺の顔を見て何かを感じた様だった。


「どうしたの?財布落とした?」




「どうせそんな入ってないだろ、あのマジックテープの中なんて」 




「……」


 さっき起きた事を話そうした途端、喉の奥が塞がった様に感じた。声を出そうと思っても身体が反応してくれない。口を開けるが息しか出ない。








 あの時、アイツから首を絞められた時と同じ感覚だ。








「な、成真君?……大丈夫?」




作太の顔を見て少し緊張が解れた。




「……父親に会った」




 人の財布を茶化しながらカードを並べていた亘君が石の様に固まったのがわかった。




 作太はまだあの出来事を知らない。


「成真君のお父さんに?それがどうかしたの?」




「お母さんが、居なくなったって……」




「えー?家出?」






 カードを置いた亘君がゆっくりとこちらへ顔を向ける。


「どういう事だよ……」




「……今日は、帰るわ」


 俺はまた店のドアへと向かった。




「おいどこ行くんだよ!」


「成真君今日シフト入ってないのー?」


 そんな二人の声にも反応する事無なく下へ降りていく。






 少し落ち着き、何かを考えられるようになった頃にはもう自分のアパートへ辿り着いていた。




あの二人に変な態度をとっちゃったな…。




 コップ一杯の水を一気に飲み干し、ベッドの上に座った時だった。




“あはははっ。なんでぇ~?ははは”




 なぜか今はー 




“あはははは”




 いつも聞こえる隣の声が耐えられない。






 ドンッ!






 と寄りかかっている壁を力強く叩いた。




「……」


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