本来の周波数
わたしは長いあいだ、「自分とは何者なのだろう。」
そんな問いを持ちながら生きてきました。
記憶とは何なのか。
思い込みは、どこから生まれるのか。
そのさらに奥には何があるのか。
問いを重ねるたびに、
見えていた世界は少しずつ変わっていきました。
この物語は、答えを書いた本ではありません。
ーーでは、記憶のさらに奥には、何が眠っているのだろう。
その問いを胸に抱えながら、ふと、こんなひらめきが降りてきた。
もしーー
今の「わたし」をつくっている記憶や思い込みを、
書き換えることができたとしたら。
わたしたちは、本来の自分の周波数へと、還ることができるのだろうか。
今の自分の周波数が変わることで、
過去の見え方や、そこに込めていた意味が、
静かに書き換わっていくかもしれない。
昔は、傷だと思っていた出来事が、
大切な気づきへと変わることがある。
失敗だと思っていた経験が、
今の自分を育ててくれた贈りものに見えることもある。
同じ出来事で、どんな周波数で見つめるかによって、
まったく違う物語になる。
これまで信じてきたこと。
誰かに言われた言葉。
心に残った傷。
「わたしはこういう人だ」と、
いつのまにか決めてしまった輪郭。
いつのまにか身についていた固定概念。
こうあるべき。
こうしなければならない。
わたしとは、こういう存在だという思い込み。
そのひとつひとつが重なり、本来の自分の音を、
静かに覆っていたのかもしれない。
けれどーー
思い込みという殻をやさしくほどきながら、
固定概念をひとつひとつそぎ落していった先に。
まだ出会ったことのない、ほんとうの「わたし」が、
眠っているのだとしたら。
比べる前の音。
恐れる前の音。
自分を小さく決める前の音。
ただ、在るだけで満たされていた、澄んだ光のような音。
それこそが、本来の周波数なのかもしれない。
そのとき、
静かにひとつの問いが降りてきた。
ーーでは、人の周波数は、何によって高まっていくのだろう。
この物語の中で、記憶、思い込み、固定概念、
本来の周波数について綴ってきました。
思い込みを少しずつ手放していくたびに、
あなたの中で眠っていた、
本来の音が響き始めるのかもしれません。
あなたが、まだ思い出していない、
本来の自分とは、
どんな存在でしょう。
最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。




