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事後処理と報告と……

「そうか……。 アリストクラットに加入した貴族主義の者が関わっていたのか……」


「確か、あの時に逮捕はしたけどそのどさくさで逃げた者がいたのに気が付いたんですよ。 それがまさかこんな事をするなんてね」


 メルルとカトル、そしてノエルは霧の森から王都に赴き、王城でジェフ国王とシオン王妃にアイドル誘拐事件の顛末を報告した。

 シオン王妃は、壊滅作戦の時に多数逮捕されたのだが、その際のどさくさで逃げた者もいたとの事。

 その一部が今回の事件を引き起こしたという事だろう。


「貴族主義の面々は、アイドルと言う存在は不要だとも言ってたからな。 あらゆる手段を使って人気アイドルグループを終わらせようとしたんだろうな」


「ああ、禁止指定されている魔道具を幾つか使い、ファンに成りすまして行動をしていたようだぞ」


「腹立たしいね。 失禁させてまでアイドルを終わらせたいなんてね。 それで、被害に遭った子は?」


「今は宿屋で幼馴染がフォローに回っていますよ。 彼のおかげで落ち着きを取り戻してますが……」


「アイドル活動を再開するのは厳しそうか?」


「今の時点では」


 貴族主義思想はアイドルと言う存在は不要だと主張している。

 そのため、何としてもアイドルという存在を無くす必要があった。

 禁止指定している魔道具を使ってでも、それを成そうとする辺り、歪んだ執念がうかがえる。


「とにかくマネージャーさんにはこちらからも伝えておきますよ。 ボク達にも責任はありますし」


「暫くは被害にあったアイドルの子のメンタルケアを優先にしないといけないだろうな」


「例の子に関しては、その幼馴染に任せようと思う」


「なるほど……」


「後は盗撮や盗難被害のアフターケアもですね」


「後で被害額を聞いておいて、アリストクラット加入者から徴収した罰金から補填しておくとしようか」


 色々と話が進み、最終的には『マジカルアイドル・ピュアキュア』のマネージャーにシオン王妃が謝罪に訪れる際に、アリストクラット加入者から徴収した罰金などで補償する事が決まった。

 なお、例のアイドル少女のフォローは幼馴染のアレスに任せる事も同時に決定した。


「カトル君達にも色々と苦労を掛けたからね。 こっちからもお詫びの品を送るよ」


「いいんですか?」


「うん、禁止魔道具の使用を防げなかったボク達にも非がありますから」


「分かりました。 それなら受け取りますよ」


 さらに、カトル達にもお詫びの品を送るという事も決定した。

 禁止指定の魔道具の使用を防げなかった事のお詫びなのだろう。


 ひとまずの事後処理と報告を済ませたカトル達は寝ていたノエルを背負って、来賓の部屋で一泊をした後で転移でホーエルの村に戻った。

 その後ギルドにも報告し、一応報酬を貰うのだった……。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「あー、アリストクラットの連中の残党が関わってたのかー」


「うん。 どうも貴族主義思想者にとってアイドルの存在が邪魔だったみたいで……」


「お姉ちゃん。 結局、例の子は失禁のショックでしばらく休むんだって?」


「そうなんだよ。 一応、アレス君がフォローに回ってるけど……。 グループとしての活動もしばらく出来ないみたい」


「ソロならまだしも、うちらはグループだしねぇ。 一人でも欠けるとダメなんだよね」


 帰宅後、クルルを呼んでカトルとメルルが住む家のリビングで今回の顛末をシエラにも話した。

 結局、例のアイドルが失禁したショックで動けないので、暫くは活動を停止するらしいとマネージャーから聞いたのだ。


「まぁ、そこはアレスのフォローを信じるしかないな。 シエラさんも退屈だろうし」


「まぁ、私はその分は他の事で時間を潰すよー。 丁度、絵描きしてるからね」


「そういえば、シエラは歌だけでなく絵描きもこなせたんだよね」


「どやぁ!」


 シエラは活動休止期間中に絵描きをして時間を潰すという。

 メルル曰く、彼女は歌だけでなく絵を描ける才能も持っていたようだ。

 シエラ自身がドヤ顔しているから、間違いはないだろうけど。


「おえかき、わたしにもおしえてほしい」


「うん、今の内ならノエルちゃんにもお絵かき教えるよー」


「わーい♪」


 ノエルも絵描きに興味を持ったらしく、シエラに教えを乞う事に。

 シエラからいいよと答えを聞いて、嬉しがるノエルにカトルとメルルは顔を会わせて笑っていた。


 他のアイドルの空白の時間帯の使い方が気になるが、ひとまずアイドル誘拐事件はこれで解決したようだ。



次は諸事情により5月18日(水)更新予定でしたが、21日(土)に延期させていただきます。


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