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広場で聞いた新たな情報

「まいどあり~」


 よろず屋にノエルの欲しい大きめのぬいぐるみを買ったカトル。

 手ごろな値段で、かつ大きくモフモフの犬のぬいぐるみがあったので、それを購入したのだ。


「これならノエルちゃんも喜ぶかな?」


 カトルはノエルの喜ぶ姿を妄想しながら、帰路に着こうとして広場を経由したところ、またしても人だかりがあった。


(何だ?)


 その人だかりが気になったカトルは、ぬいぐるみを抱えたままそこに向かう。

 人だかりは掲示板に貼られている内容を見ていたようだが。


「何があったんです?」


「おお、カトル君か。 あそこの掲示板に王家からの依頼があってな」


「依頼?」


「王家からの依頼は、お触れとは違い受けるかどうかは個人の判断で罰則はないものだよ。 で、今回は『アリストクラット』壊滅のための冒険者を募集しててな。 希望者は各町の冒険者ギルドに言ってくれとなっている」


(ジェフやシオン王妃が動いて来たのか。 しかし、早いな)


 カトルは村民から話を聞いて、ジェフ国王やシオン王妃が動いたのかと察した。

 しかし、動くタイミングが早すぎるという疑問も生じた。

 幸い、お触れではなく依頼なので、帰ってメルルと相談してから決められるのが救いだろう。

 まぁ、『アリストクラット』関連なので、カトレアも絡んでいる事は間違いないし、何よりノエルを追放したエルフィア家が関わっているので、無関係ではなくなっているが。


「大半の冒険者はその依頼を受ける予定らしい。 カトル君もどうするか考えておくといい。 村の防衛もあるからな」


「はい、ありがとうございます」


 村民からそう言ってくれたことにお礼を言い、カトルは急いで自宅に戻っていった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「そうなんだ、もう『アリストクラット』壊滅依頼を出したんだ」


「ああ、依頼だからどうするか相談しようと思ってね。 はい、ノエルちゃん、ぬいぐるみ」


「わぁ、カトルおにーちゃんありがとー」


「よかったねー」


「うん」


 大きくモフモフな犬のぬいぐるみを抱えてご機嫌なノエルの頭をメルルは優しく撫でる。

 ノエルも『モフモフ~』と言いながら機嫌のいい笑顔を浮かべている。


「それで、クルル。 今回の依頼、早すぎると思うけど何かあったのか?」


「お母さんから聞いた話だと、どうも『アリストクラット』自体が空中分解寸前みたい」


「空中分解?」


「うん。 戦士至上主義と言う名の職業差別を是とするエルフィア家とそれに追従する貴族の家系とそうでない貴族の家系で対立しているみたい。 さらに、あの組織ただ貴族主義の者が集まって作った組織に過ぎず、リーダー的な存在がなかったみたい」


「それがチャンスと踏んだわけか」


「そういう事だね」


 クルルがカトレアから聞いた話をカトルに話す。

 それによると『アリストクラット』自体が貴族主義の家系が集まってできた寄せ集めに過ぎず、戦士至上主義のエルフィア家とそうでない貴族たちが対立している事で空中分解寸前だという事らしい。

 そのために、ジェフ国王たちもこれがチャンスと見て、今回の依頼を出したという事だろう。


「決行は3日後らしいが、間に合うのか?」


「ギルドが転移陣を使って王都に転移させるみたいだよ。 普通だったら一週間以上は掛かる距離だしね」


「ああ、それがあったのか」


 そして依頼を引き受けた者は冒険者ギルドで転移陣を使って王都に転移させるようだ。

 冒険者ギルドに言ってくれと言われた理由がそれである。

 馬車などで行くと、大体は片道一週間以上は掛かる距離なので、ここのような辺境の地では転移は必須なのだ。


「それで、メルル。 どうするんだ?」


「私は引き受けようと思う。 ノエルちゃんを追放した落とし前はキッチリつけておかないとね」


「そう言うと思ったよ。 なら僕も行こう」


「いいの?」


「僕もノエルちゃんを追放したエルフィア家を許せないし、ジェフにも相談した身だから引き受けないわけにはいかないしね。 数倍にして返すいい機会だ」


「おおぅ、カトル君キレてるねぇ」


「おにーちゃん、わたしもいく」


「ノエルちゃん?」


「いいのか?」


 その後メルルと相談し、王家の依頼を受ける事にした後で、ノエルも行くと言ってきた。


「うん。 おにーちゃんたちの家族でいる為に、あそこと完全に縁を切っておきたいから」


「そうか。 でも無理はせず、僕達の傍にいるようにな」


「うん!」


 ノエルも安心して今の暮らしを行うために自分を追放したエルフィア家との決別を図りたい模様。

 だけどカトルとメルルは、無理をさせない方針のようだ。

 これで、三人が『アリストクラット』の壊滅依頼を引き受けるという事に決まった。


「さて、その前にパーティでも始めよう! クルルが作った料理でノエルちゃんを楽しませるよ」


「よし、じゃあ行こうかノエルちゃん」


「うん、楽しみー」


 ひとまず頭を切り替えて、今はノエルの歓迎パーティを行う事に。

 テーブルにはクルルが作った豪華な料理が並べられていた。


 

次は諸事情により2月22日(火)更新予定です。


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