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ノエルの冒険者登録

 エルフィア家の件でジェフ国王に相談してから三日後。

 とりあえず、貴族主義の組織『アリストクラット』に関してはカトレアやシオン王妃が率いる諜報部隊、ならびにジェフ国王に任せる事にした。

 何せ、あの件は他国との共有も必要になってくるので、ベルセリア王国独断では動くことができないからだ。

 カトルやメルルは、その間はノエルとの触れ合いの時間を増やしながら村で過ごすことにしていた。


「ノエルちゃんを私達のパーティに同行する事限定で冒険者登録をしよう」


 そんな中でメルルはノエルを冒険者登録しようと言い出したのだ。


「そんな事出来るのか? ノエルちゃんは10歳なのに」


 流石に首を傾げたカトルは、メルルにそれは可能なのかと聞いたようだ。

 一応、魔法使いとしての素質は高いが、ノエルはまだ10歳だからだ。


「二人以上のパーティと一緒なら、その人達と一緒に居る事でなら10歳でも冒険者登録が可能なんだよ。 ギルドの受付嬢さんがそう言ってたしね」


「受付嬢さんがそう言ってたのか。 それで僕達のパーティにノエルちゃんを所属させようと」


「うん、ノエルちゃんにもそれを話したら一緒に行くって言ったよ」


「クルル達がいるとはいえ、一人じゃ寂しいだろうし一緒に行動させた方がいいな。 じゃあ、ノエルちゃんを連れてギルドに行くか」


 カトルは腰を上げて、ギルドに行く準備を始める。

 二人以上のパーティで一緒にいるという条件を満たせば、パーティとして動くこと限定で10歳以上での冒険者登録が可能になるらしい。

 逆に言い換えれば、ソロで動くには危険だという訳で、パーティの一員として一緒に居る事には問題はないとの事。


「15歳になるまではソロ活動は禁止だからね。 それまではノエルちゃんの魔法をたくさん覚えてもらわないとね」


「まぁ、今後の事を考えても、まずは長所を伸ばした方がいいしね。 ノエルちゃんも準備はいいかな?」


「うん。 メルルおねーちゃんのおかげで準備終わったよ」


「よし、じゃあギルドに行こうか」


「うん」


 ノエルと手を繋いで、カトルとメルルはギルドに向かう。

 手を繋いで一緒に行くノエルの楽しそうな様子を見て、ほっこりしたのは別の話。


「いらっしゃいませ、メルルさんにカトルさん。 ノエルちゃんを二人のパーティに組み込んで登録するんですね」


「話が早いなぁ。 まぁ、メルルが先に伝えたんだろうけど」


「ええ、相談という形でですが。 それじゃ、ノエルちゃんの限定登録とパーティの更新を行いますね」


「うん、お願いね」


「パーティと同行する事限定でだから、限定登録なのか…」


 早速、受付嬢がノエルのパーティ同行限定での冒険者登録とノエルが加入するためにメルルとカトルのパーティの更新手続きを行うためにカウンターを後にする。

 その間、メルルとカトルはノエルと手を繋いだまま、採取依頼の方の掲示板を見ていた。


「あの湖付近に生えてきたんだね、雪降り草が」


「ゆきふりくさ……?」


「『ゆきふりそう』って読むんだよ。 これは雪が降るエリアにしか生えない草花類で、魔法力回復に使われる飲み物の材料として使われるんだよ」


「そうなんだー」


「しかし、このホーエル付近に生えてくるとは……ここが豪雪エリアだからかな?」


「多分そうだろうね。 雪が降っていれば、溶けた時期に生えてくるから。 ベルセリア王国の中では、ホーエル周辺のみが豪雪地帯だしね」


 メルルがノエルの頭を撫でながら、雪降り草について話をしていると、受付嬢がメルル達の元に来た。


「はい、これがノエルちゃんのカードです。 今はパーティ同行限定での登録ですから色は赤いですが、無くさないようにしてくださいね」


「うん」


「あと、メルルさん達のパーティの更新も完了しました。 ノエルちゃんが加入して三人パーティになりました」


「ありがとうございます。 あと、依頼ですがこの採取依頼を受けてもいいですか?」


「ああ、雪降り草の採取依頼ですね。 助かります。 受諾の手続きをしますので少々お待ちください」


 ノエルは赤の冒険者カードを手に取ってじっくり見ている。 その傍らでメルルが微笑んでいるようだ。


「お待たせしました。 雪降り草の採取依頼の受諾手続きを完了しました。 東の湖にスタッフが先に向かいますので完了のハンコはその人に押してもらってください」


「分かりました」


 そして、カトルが手続きが終わった依頼書を手に取って、ノエルとメルルと一緒にギルドから出ていく。


「東の湖か……」


「おにーちゃん?」


「ああ、懐かしいなって思ったんだよ。 僕達がここに来て一年経ってないのにね」


「思い出したよ。 有志達が見つけて、クルルの頼みで私達がそこに向かったんだよね。 途中で湖に住めるように改良したネーミングセンスが壊滅なイカの魔物と戦ったんだっけ……」


「そうなの?」


「うん、そうだよー。 また夏になったらノエルちゃんも一緒に泳ごうね」


「わーい♪」


「よし、じゃあ行こうか」


 ノエルとメルルのやり取りに微笑みながら見ていたカトルは、早速雪降り草が生えているという東の湖に向かう事にした。

 

次は諸事情により20日(木)更新予定です。


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