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年明けと新たな報告

 聖光祭が無事に終わり、カトル達は『ホーエル』に戻り、年末の残りをまったり過ごした。

 相変わらず雪が降るので、雪かきはしないといけないようだが。

 そんな形で年末を過ごし、そして今日は年明けの日を迎えた。


「年、明けたね」


「そうだね。 去年は色々ありすぎたから、今年はゆっくりしたいな」


「あはは、グズマの件が印象深過ぎたよね。 とにかく、今年はまったりできるように頑張ろう」


「ああ、頑張ろう。 まずは年明け早々の雪かきだな」


 そんな会話をしていたカトルとメルルは、防寒着を着用して雪かきの為に外に出た。

 昨日も雪が降っていたので、日が昇ると同時に雪かきをするのが、冬の日課になりつつあるようだ。


「あ、今日は晴れてるね」


「ここは、冬の気象の変化が激しいから、朝の晴れは宛にならないけどな」


「あー、確かに。 一昨日がそうだったよねー」


 そう言いながら、二人は雪落とし棒を使って、地面に屋根に積もった雪を落とす。

 メルルとカトルが二人やっている方が早めに終われるからだ。


「しかし、メルルのは寒くないのか?」


「ああ、スカートだから? 防寒用のタイツを履いてるから大丈夫だよ。 それでも他の人にお尻を見られちゃうのは恥ずかしいけどね」


 メルルの今の衣装は下がスカートだが、防寒用の白いタイツを着用しているので大丈夫らしい。

 カトルは気になっていたが、メルル自身がそう言うならと思ったが……。


「そうしないように、早めに終わらそう」


「焦ったら事故るし、ゆっくりやった方が安全に早く終われるよ?」


 メルルがカトル以外の他人に尻を見られるのは恥ずかしいと言った事で、カトルは屋根の雪かきを終わらせようとするが、流石に危ないのかメルルが諫めた。

 そんな二人の会話は相変わらずだが、そうしているうちに屋根の雪もいい感じに下ろすことができたようだ。


「おー、やってるねー」


「あ、クルル。 それにエクス君も」


 カトルとメルルが、一息ついているとエクスとクルルが来訪した。


「雪かきは順調ですか?」


「まぁ、いい具合に終わったよ。 それで、どうしたんだ?」


「うん、お兄ちゃん達の雪かきは順調かなって。 私達の方はすでに終わらせたし」


 クルル達はすでに雪かきは終わっているようで、こうして様子を見に来たのだろう。


「終わったのなら、ひとまずお茶にしない? 長い事雪かきしてると寒いでしょ。 他の報告もあるし」


「他の?」


「うん、今しがたジェフ国王様経由でこっちに届いた内容だけどね」


 その内容が気になったカトルとメルルだが、今はクルルの言うように部屋の中でお茶をしながら報告を聞くことにした。

 雪かきの道具を片付けてから、クルルの家の正面玄関から入る。


「あ、今日はダージリン?」


「正確にはダージリンレイトハーベストだけどね。 聖光祭からの帰りに買ってきたんだよ」


「へぇ、どれどれ……?」


 クルルが用意した紅茶はダージリンレイトハーベスト。 多くの菜園がシーズンオフ入りした冬に作られたものだそうだ。

 そのためか、ベルセリア王国内では貴重な紅茶らしく、割と高値で取引されているのだとか。


「お、美味しい」


「うん、クッキーを食べながらでも美味しいな」


「よかった。 おかわりはあるからね」


 カトルとメルルは、クルルが淹れたダージリンレイトハーベストの紅茶を美味しそうに飲む。

 特にカトルはクッキーを頬張りながらだが。

 いい反応を貰ったクルルは、安心したようだ。


「それで、私達への報告っていうのは?」


「この手紙だよ。 三日前に届いたんだけど……」


 本題に入った所で、クルルはメルル達に手紙を渡した。

 どうも、これが報告の内容が書かれた手紙のようだ。


「セレティア王国からだ。 グズマ関連か?」


「新年早々、勘弁したいんだけど……、とにかく開けて読んでみよう」


 メルルがそう言うと、封筒を破って中の手紙を開いて内容を読んだ。


「へぇ……、グズマ一行がついに処刑されたんだ……」


「本当なのか?」


「セレティア国王様からの直筆で書かれた報告内容だよ。 間違いはないと思う」


 手紙の内容は、グズマ一行が処刑されたという内容のものだった。

 カトルは本当なのかと半信半疑になっていたが、メルルは間違いはないと断言していた。


「処刑される要素がありまくりだったしね。 数回の脱走とか施設の破壊とかね」


「ああ……」


 グズマ一行が処刑される要素は、メルルが言うように数回の脱走だったり、施設の破壊だったり……。

 特に脱走は重罪に値するようで、処刑になるのは避けられなかったのだ。


「でも、これでお兄ちゃん達がグズマに怯える事はなくなったんじゃない?」


「そうあって欲しいけどな……」


「うん、グレゴリー家はもうないだろうけど、マライアとカレンの家の貴族だしね。 変なパイプがあるとそれを介して私達の生活が脅かされるかもしれないね」


「そこら辺は、ジェフ国王様にも相談してみたら?」


「ああ、落ち着いたらそうするよ」


 グズマ一行が処刑されたとはいえ、仲間のマライアとカレンの家のパイプがあるとそれらを経由してメルル達を脅かすことだってありえる。

 それは、マライアとカレンの家の者も、グレゴリー家と同様に、危険な思想で彩られているからだ。

 それを聞いたクルルが、国王にも相談したらという提案をし、カトルはそれを受け入れた。


「あ、二枚目がある。 これ、処刑の内容だね。 グズマ一行に対して執行した……」


 メルルが二枚目に気付き、それを読むと今度はグズマ一行に対する処刑内容の詳細が書かれていたという。


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