幕間~その頃のグズマ達とセイン
やや残酷な表現(?)注意です。
セレティア王国の王城内にある地下の特別部屋。
ここには、重罪を犯したが死罪にする程ではない者、ならびに死罪よりもより屈辱的な刑罰の方が効果的な者がこの特別部屋に連れてこられる。
特別部屋は個室になっており、脱獄も許されない造りとなっているようだ。
脱獄未遂で再逮捕されたグズマとその取り巻きの女性二人は後者にあたり、女性二人が一つの個室にまとめて入れられ、グズマはその隣の個室に入れられた。
彼らがどんな刑罰に処されているかと言うと……。
「う、くぅ……ぅ……」
「ひっく……、う、ううぅ……」
「どうだ? 悪臭を漂わせながら無様な姿を見られている気分は」
「だめねぇ。 恥ずかしすぎて返事も出来ないみたいよ。 まぁ、四日間経てばねぇ……」
女性二人が処されているのは『屈辱と恥辱の刑』の一つ。
これは、不特定の他人に恥ずかしい姿を見られ続けることで、その精神を壊すというものだ。
この女性二人は、立ったまま柱に括りつけられた状態で四日間放置。
その最中においてピンチを迎えるのだが、当然ながら行かせてもらえないので、すぐに足元にアンモニア臭が漂う水たまりが発生する。
それを四日間の間に数回は繰り返され、その度に見張り番に見られている。
特に僧侶の女性のマライアはこの手の羞恥を一番嫌う性質だが、今回の執行にはうってつけだという事だろう。
もう一人の取り巻きの女性である武闘家のカレンも、流石にこの手の羞恥には耐えきれず涙を流していた。
二人のスカートやズボンがグッショリ濡れていた事がこの四日間を物語っている。
「で、グズマの方は?」
「あっちは、鞭で拷問だね。 反省の色すら見えないからしょうがないでしょ」
「だろうなぁ。 この二人を含めて自分が正しいと言わんばかりの自己中だからな」
一方で、グズマは鞭での拷問に掛けられていた。
致命傷になった時に、回復魔法が発動し全開した所で拷問の再開を行うといういわばこの世界で一般的な拷問の繰り返しを行う事でグズマの精神を壊すというのだ。
何があっても自分が正しいという主張を曲げないグズマにはこれが丁度いいのだろう。
「この部屋にいる間はいいけど、部屋から出たらグズマのどでかい悲鳴が聞こえてくるからな」
「だねぇ。 結構痛い鞭を使ってるっていうらしいし、担当もノリノリだろうねぇ」
「まぁ、俺達を含めたこの特別部屋の見張り番の奴らが色々とイカれてるからな」
男女の見張り兵がそんな会話をしていると、交代の男女の見張り兵が入ってきた。
「お、もう交代の時間か」
「そうだ。 しかし、ここは臭いがすごいな」
「まぁね~、お漏らしばっかりしてるからねぇ」
「まぁ、完全に心を折らせるにはもう少し時間がかかるっぽいし、後は任せるよ」
「あいあいさー」
交代要員の男女の見張り兵に引き継ぎをしてから、部屋を出ていく二人の見張り兵。
彼らが物足りないという表情をしている辺り、ここはかなりヤバいタイプの集まりだと理解できよう。
「あぎゃあぁぁぁぁぁっ!! いだいいいぃぃぃっ!!!」
隣の部屋のグズマの痛みによる悲鳴をバックミュージックにして二人は休憩室に足を運んでいた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一方で、『クレセント』の町において、重度のシスコンを拗らせているセインが、カルロスとカトレアに引きずられている光景があった。 カルロス夫妻は、シスコン癖を無くそうとして再教育している最中なのだが、都合の悪い内容は全く耳にせず、都合のいい場面のみ頭に入れていたようで、それに気付いたカトレアが怒り狂って魔法によるお仕置きを敢行したのだ。
「しかし、どこで育て方を間違えたのやら……」
「ええ、メルルとクルルは自分の道を歩いてるっていうのに、この子ったらそれを許さないなんて……」
セインは、メルルとクルルが生まれた時からずっと可愛がっていた。 妹二人が成長して美少女になるにつれ、セインのシスコンぶりがますます酷くなっていった。
最悪な状態では、メルルを監禁しようとしていたようだが、メルル自身がそれを察してカルロスに伝えたために未遂に終わった。
「我々は、カトル君にメルルを任せたいと思っているのだがね。 それすらも許さないのだから困ったものだ」
「そうね。 クルルをエクス君と結婚させた時も、セインはエクス君に斬りかかってきたものね。 私がそれを防いだけど」
「そして、二人の妹から離れられるようにメイドの中から婚約者を選んで結婚させたのだが、それをもってしてもシスコン魂が上だとはな……」
カルロスとカトレアの夫婦は、気を失っているセインのシスコンぶりに改めてため息をしながら会話していた。
「下手したら離婚案件だな。 そうなる前にセインをシスコンを無くさせないといかん」
「ええ、徹底的にやるしかないわね。 メルルとクルルの為にも」
離婚案件の回避の為に、『ホーエル』で新たな暮らしをしようとするクルルとメルルの為にも、二人は心を鬼にしてセインに対する再教育のプランを確認することにした。
しかし、セインはそれを拒否し、後にメルルとクルルを連れ戻そうとして脱走してしまうのだった……。
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