名前決定とギルドの完成
昨日はクルルとエクスの家に寝泊まりしたカトルとメルルは、早朝に自分達が住む予定の家の中に入った。
「クルルの家と同じ規模の家だね。 そこそこ広いけど二人で済むから丁度いいのかもね」
「あと、私の家と同じく地下への階段があるよ。 二人で色々するのにもってこいだね」
「色々と……ねぇ」
構造上は、クルル夫妻が住んでいる家と同じ規模で、地下もあるようだ。
クルルの発言にカトルは明後日の方向に向いて嘆いていた。
「ベッドも二つあるね。 結構フカフカだね」
「ゴートドンという羊型の魔物の毛皮を使って作られたベッドだからね。 フカフカで寝やすいんだよ」
「そのゴートドンは、この開拓エリアの周辺にいるのか?」
「うん。 結構繁殖率も高いから、結構毛皮が集まりやすいよ。 あと、ブルホーンという牛の魔物も出やすいから、牛肉の数には困らないかな」
「へぇ……、じゃあ私達がギルドに登録したら専らその二種類の魔物をメインに狩って行けばいいね」
クルルが、使用しているベッドにゴートドンと言う羊型の魔物の毛皮が使われているという話を聞き、その魔物がこの開拓エリアに生息しているという事もメルルとカトルは知った。
ブルホーンという牛型の魔物も同様だ。
二人はギルドに登録したら、それらを中心に狩りに出かけるプランを立てていた。
「野菜系とかはどうなんだ?」
「ジャガイモ、サツマイモとか、ニンジン、カブあたりが育てやすいかな? 漬物だったり、ジャガイモならスープ、サツマイモなら焼き芋に丁度いいよ」
「へぇ……」
なお、土壌的に野菜はカブやジャガイモが育てやすいらしい。
手ごろなのでスープとか漬物などに丁度いいようだ。
そういった感じで色々と確認をした後で、クルルからある話題に移る。
「そうそう、この開拓エリアの名前、決めたんだけど」
「どんな名前?」
「『ホーエル』って名前にしようと思うんだけどね、どうかな?」
「うん、私は別にそれでいいけど、カトル君は?」
「他の有志達の反応次第だけど、僕はその名前で構わないと思う」
「じゃあ、一応今の名前でいいか、有志の方たちに聞いてくるね」
そう言って、クルルはメルル達の家を出て行った。
有志達が、『ホーエル』という名前でいいなら、以後の開拓エリアの名前は『ホーエル』となる。
「そういえば、規模は町なのか村なのか聞くの忘れたな」
「村になるんじゃないかな? 広い農場もあるみたいだし、アルニム草も採れる場所だからね」
「ああ、なるほど」
クルルが出て行ってから、このエリアの規模を聞くのを忘れたというカトルに対し、メルルは農場が広いという事で村の規模になるのではと推測していた。
それを聞いたカトルも納得の様子だった。
「とりあえず、この家って一階だけでなく地下にもお風呂があるね。 折角だし地下のお風呂で一緒に入ろう」
「メルルがそう言うなら、仕方ないか」
カルロスの言っていたメルルの癖を思い出して半ば諦めたカトルは、メルルのお願いを受け入れた。
地下のお風呂に二人は一緒に入ったのだ。
カトルは、脱ぐ際のメルルの下着姿や入浴する際の裸などを見て終始ドキドキしっぱなしだったという。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「お姉ちゃん、カトルお兄ちゃん。 ギルドが出来たみたいだよー」
朝の風呂を済ませてさっぱりしたカトルとメルルの前に、クルルがギルドが完成したという報告を受けた。
「もう完成したのか。 建築魔法使い様々だなぁ」
「そうだね。 優秀な建築魔法使いがいっぱいいたみたいだしね。 それじゃ、登録しに行こうか」
「私が案内するね。 こっちだよ」
メルルがギルドに登録しに行こうと言ったところで、クルルが案内してくれるそうなので、彼女の後をついていく。
「あ、このエリアの名前は正式に『ホーエル』に決まったよ。 有志の方たちもこれでいいって言ってくれたよ。 規模は農場があるから村で登録するつもりだよ」
「そっか、これからは『ホーエル』の村になるんだね」
「そういう事だよ」
この開拓エリアの名前が、正式に『ホーエル』に決まった事を二人に伝えた。
これからは、『ホーエル』の村の人間としてカトルとメルルは生活をしていく事になる。
「あ、そうそう。 ついでにジェフ国王様からニュースが入ってきたけど、カトルお兄ちゃんを追放した元勇者グズマの父が斬首刑に処されたみたいだよ」
「そうなのか?」
「うん。 何せグズマの行動を看過していたみたいだしね。 息子の行動こそ正義と言わんばかりにね。 今回のニュースも投獄中のグズマの撤回を求めていたらしいよ」
「ああ……、あのグレゴリー一家らしい行動だわ……」
「私もそれには呆れて聞いていたよ……。 あんなのがまだいるんだからね……」
ギルドに案内している道中で、グズマに関連するニュースをクルルから聞いたカトルとメルル。 カトルは、初耳だったらしくクルルに尋ねたところ、どうも息子可愛さに罪の撤回を求めたようだ。
それを聞いたメルルも呆れた表情だった。
「あ、着いたよ。 ここが総合ギルドだよ」
「へぇ、三階建ての大きめな建物だねぇ」
「お姉ちゃん達は、ここで冒険者登録もするんだよね?」
「うん、そのつもりだよ」
「今のところはそれしか取り柄がないからな。 慣れたらカブの栽培とかかっていきたいけどね」
「それじゃ、私がマスターに掛け合ってくるから待っててね」
そう言ってクルルは、ギルドのドアを開けて中に入っていった。
暫く待っていると、クルルが入っていいよと言ってくれ、二人はそのままギルドの中に入り、クルルが教えてくれた手順通りに冒険者登録を無事に済ませる事が出来た。
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