到着、ベルセリア王国
本日(12月7日)2回目の投稿です
「さぁ、着いたぞ。 ここがベルセリア王国の王都『ジョンストン』だ」
「結構大きいですね。 セレティアの城下町に匹敵する広さだ」
夕方に差し掛かった時間、カルロスの馬車はようやくベルセリア王都の『ジョンストン』に着いた。 セレティア王国の城下町に匹敵する広さを持つ王都をカトルは見回していた。
「そうそう、ベルセリアの国王様の面談は、明日になるそうだ。 それまで宿屋でゆっくり休もうか」
「ああ、もう夕方ですしね」
「そうだね。 夕方には城が閉まるからね。 それで、どこの宿屋に泊るの?」
「妻が予約して取ってくれた宿があってな。 そこで一晩過ごそう」
メルル曰く、夕方以降は城は閉まるので入れないのだ。 なので、ひとまずカルロスの妻が予約してくれた宿に一晩泊まることになったのだ。
「あなたー、こっちよー」
「おおっ、わざわざ済まないな」
しばらく王都内を歩くと、一人の女性が手を振っている。 カルロスが反応しているという事は、彼女が妻…いわゆるメルルの母親なのだろう。
「あらー、メルルもお帰り~。 そして、あなたがカトル君ね? 私はメルルの母のカトレア・ラクレインです。 よろしくね」
「カトルです。 セレティアじゃ平民でして…。 貴族以下は苗字はないですが……。 こちらこそよろしくお願いします」
「まぁ、そうなのね……。 でも、ベルセリアでは階級とかは関係ないから安心してね」
カルロスの妻でありメルルの母のカトレアと話をするカトル。
「忘れてたなぁ。 カトル君の苗字、考えないと……」
「折角だから、私達と同じ苗字を使ってもいいんじゃないかしら?」
「ああ、カトル君を婿養子にしてラクレインを名乗らせるのもいいな」
「まぁ、いいか。 どのみち私もカトル君の嫁になるんだし」
「あのー、話が跳躍しすぎてる気が……。 色々ついていけないんですけどー」
カトルの今後の為の苗字の件も、カルロスやカトレアは、婿養子として自分達の苗字を使わせようとしており、メルルも呆れながらもどのみちカトルと一緒に住むのだからいいかという考えになっていた。 カトルだけがついていけない感じになってはいるが…。
「さぁ、早く宿に入りましょう。 都合上、二部屋しか取れなかったけど、私と夫、そしてメルルとカトル君でそれぞれの部屋で寝泊まりしましょう」
「やっぱりそう来たか……。 まぁ、慣れたけど」
「私としては構わないけどね。 カトル君と一緒に寝たいから」
「まぁ、それぐらいはな……」
男女が一緒に寝るのはまずいと考えながらも、この家族ならありえたか…と思い出し、考えるのをやめた。 そのままメルルと一緒の部屋にいる事を受け入れたのだ。
「明日の朝方に面会ができるからそれまでゆっくり休んでくれ」
「分かりました。 メルル、僕達も部屋に行こうか?」
「うんっ♪」
カトレアから渡された鍵を持って、その鍵に書かれている番号の部屋へと向かい、その部屋で二人は一緒に風呂に入った後で眠りについた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
翌朝、フロントの前でメルルとカトルは、彼女の両親を待っていた。
「お父さんもお母さんももうすぐここに来るみたいだよ。 少し寝坊したのかな?」
「多分、そうじゃないかな? 無理して迎えに来てもらった節もあったし」
「ああ、あの御者さんが亡くなった……。 そういえば、今朝の新聞でその御者さんが働いていた会社がブラックだったってニュースがあったね。 休みなしで働らかせたらしいよ」
「そうなのか。 休みなしとかえぐいな……」
「だね…。 それが響いてか、セレティア国王から調査のメスが入った結果、会社を畳むことになったらしいよ」
「あらー、メルルにカトル君。 もう起きていたのねー」
「あ、お母さん」
二人がそんな世間話をしていると、ようやくカルロスとカトレアがフロントにやって来た。 カルロスは何故かゲッソリしていて、カトレアは反対に艶々していた。 メルルは察していたが、あえて聞かなかった。 カトルも空気を読んで聞こうとはしなかった。
カトルの方も切り替えて、カトレアとカルロスに朝の挨拶をした。
「おはようございます。 カルロスさん、カトレアさん」
「あらー、カトル君おはようー」
「お父さん、大丈夫?」
「なに、いつもの事さ。 さて、いい時間帯になったみたいだし、城へ行こう。 一応、メルルが伝えてくれてるみたいだけど、カトル君からも言っておいた方がいいだろう」
「そうですね。 そろそろ行きますか?」
「うむ、出発しよう」
カルロスがそう言うと、フロントで会計を済ませて宿を出る。 そして、その足で王都の中心にある城へと足を運んで行った。
「面会が終わった後は、新たな開拓地へと目指して進むぞ。 道中で、何回か休憩は挟むよ」
その最中に、面談後のプランをカルロスが説明をしながら徒歩で向かう。
「あ、あそこですか?」
「そうだ。 あそこがベルセリアの王城なのだ。 あそこは朝方から夕方までしか開かないから、面談もその時間帯で行っているんだ。 さぁ、入ろう」
「ドキドキするなぁ」
「大丈夫だよ、カトル君。 いつも通りにしていればいいからね」
「そうするよ。 できればだけど……」
王城の前で緊張するカトルをメルルが寄り添いながら、カルロスとカトレアの後をついていく形で王城内に入っていった。
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