表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
勇者は聖女の夢を見る  作者: 茲
1章 王宮スローライフ
11/16

10、筋肉痛で事務作業するのって辛いよね

最近書くのも投稿するのも忘れがち…。ストックもゴリゴリ削られて精神もゴリゴリ削られてます()

 青い空。白い雲。さんさんと輝く太陽!そんな気分のいい日に、僕は羽ペンを持った手をインクで汚し、頭を悩ませていた。

「どうしました?そのくらい、アルラ様は三秒で片付けますよ。はい、手を止めない!」

つい十分前に木剣を振るってたからなんですけどねぇぇぇええええええ?!?!あと僕の頭を高く見積もりすぎじゃないですかぁ?!?っていうか女王様すご!これ三秒?!このげきむず書類たちを三秒?!

 えぇーと、生活支援対象が増えたため、予算が足りないから増税したい?もういくつかの承認のハンコが押されてるから、申し訳ないしオーケーということで…

「勇者様、まさかとは思いますが、きちんと内容も理解した上で承認していますよね?」

ぎく。だって税とか一番難しいんだもん。前の王(魔王)がめっちゃ集めていた税の種類が多くて、どのくらい増税していたのか、また、どのくらい理不尽な税を作っていたのかを説明されたけど、途中で寝かけちゃったもん。あんまりにもむつかしいから。

「いいですか、家来貴族は常に王族と共に行動します。なので、王族の仕事のサポートも必然的にしますし、王族の変わりにその責務を行うこともあります」

うう。女王様、なんで僕にそんな役割を押し付けたんですか…。もうファリヴィアさんでいいじゃないですか!

「…もし僕が側近として公認されたら、ファリヴィアさん手伝ってくれますか…?」

「笑止千万です!」

「ええ?!」

「冗談です」

「ほっ…」

ファリヴィアさんって、心臓に悪い冗談しかかましてこないよね。笑える冗談言ってほしい。

「そこ、手を止めない!」

うう、厳しいよぉ…。一日じゃないとは言え、ファリヴィアさん厳しいんだよなぁ…。食堂で食べることを許されているからなんとか保ててるけど、それなかったら、僕、しんじゃう。

「元ニートらしいですが、手加減しませんよ。むしろ元ニートだからこそ厳しくしているんです」

ファリヴィアさんっ、元ニートって連呼しないで…僕の精神がガリガリ削られる。リズドさんと違ってちゃんと「元」って付けてくれるのはありがたいけど。「元」って付けてくれるのはありがたいけど。重要なので二回言いました。

「そこ、サインが抜けてます」

あ、やば。僕は慌てて回りの書類を見渡す。

「今やっている書類ですよ」

OH。探す必要なかったやん。

「…ああ、言い忘れていましたが、思った以上に勇者様の伸びが早いので、サンプル書類の制作が遅れてしまいました。ですので、その書類から数枚本物の書類が入っていますので、お気を付けて」

お気を付けてじゃなああいよおおおおおおおおおおお?!?!何!!やって!!くれてんですかあああああああああああああ!!!

「大丈夫です。判断を誤ったとしても、あまり影響のないものを選んで参りました」

そう言いファリヴィアさんはぐっとサムズアップする。ってそうだとしても影響あるってこと?!なにちゃっかり僕にニナク国の手綱のはしっこ握らせてんですかねぇ…?こちらとて悲しいがな元ニートだよ!!そうなんだよ!そこ理解してるよね?!

「そこら辺はある程度慣れが必要ですからね。勇者様もいずれニナク国の重要書類を扱う時が来ますから」

…僕が…いずれ……ニナク国の重要書類を…………?…えっ……?んっ……?

「よほどの判断ミスをしなければ国が崩壊することはありませんので、ご安心を」

なっ、なるほど?

「そっ、そうですね。が、がんばります」

僕は再び書類に向き直る。ふむ、これは新しいニナク国の店舗についてか。女王様に流れる書類範囲広すぎやろ。ふむふむ、と腕を次に読む範囲からどけようとして物凄い痛みに襲われた左腕を流れるような動きで庇う。

「いっ…!」

「どうしました?」

「き、筋肉痛が…激化してます…」

マジの話である。さっきまで腕とか腰とかがピリピリとするような感覚だったのに対して、今は体の内部から火で炙られているような激痛だ。女王様のトレーニングでも、ファリヴィアさんの護衛訓練でも、今までに体験したことのない痛みが僕を襲う。

「…今すぐ三階の医務室へお運び致します。申し訳ありませんがそれまで我慢していて下さい」

そうファリヴィアさんが言い、僕の腰と肩に手を添える。心なしか、キリッとした表情から動きを見せないファリヴィアさんの表情が困ったいるように見えた。

「…そんなに…深刻に、……とらえなくても、…」

息絶え絶えになりながら口を挟むが、

「顔色の悪さが尋常ではありませんし、物凄い冷や汗が出ています。それにその過呼吸で、普通の筋肉痛と捉える人はいないはずです」

とファリヴィアさんに言われてしまう。確かに、今の僕は急に物凄い痛みに襲われている患者ではある。

「…失礼します」

ファリヴィアさんが僕の腰の下に手を深く差し込みそのまま僕をお姫様だっこしたぁぁぁぁあああぁあ?!?!んんんんん???

「?!?!」

「申し訳ありませんが、直ぐに運ぶのに丁度いい運び方なので」

いや分かるよ、運ぶのに丁度いいことくらい!痛みを患者にあまり感じさせずに運ぶのにも最適だもんね!だから王子様もお姫様をだっこするときにしたのかな?

 っていうか手ぇ塞がってるからファリヴィアさん扉あけられなにそれええぇぇぇぇぇぇええええええええ。ファリヴィア選手、器用にカシ患者に衝撃を与えずに高くジャンプした後靴の側面で扉を開け膝を突きだしある程度扉を開けるとそっと着地、この間約三秒!それ普通に僕降ろして開ければよくない?!

 と僕が全身にまで広がり始めた筋肉痛に耐えながら突っ込んでいると、ファリヴィアさんが物凄いスピードで歩き始めた(・ ・ ・ ・ ・)。…いや速っ。歩いているのは走ってはいけないということを守っているためかな。やっぱ真面目。

 …えっ、待って、これ、医務室までに扉があったりしたらさっきのジャンピング扉開術したりしないよね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ