海軍は、かくありき?
現在急ピッチで、接収したノーザン軍の軍艦が、事細かに解析されています。
現在の帝国海軍、及びトールトメラ海軍には無い、様々な特徴があるようですよ…
まあ…私にはさっぱりですけどね。
特に、長い航海を見越した様な設計が、随所に見られるとか、
波の高いところで、船を安定させる為の仕掛け…
王様が確か、すたび…らいざー?とか、って言ってましたが、やっぱり良く解りません、や、
そして、バリスタの構造が革新的だと、イサク師も仰っる様に、
兵装はコチラの軍艦よりも幾分優秀だった様ですね。
残念な事に、その実力を披露する事も無く、
高波に対応出来得る、高性能な船体だったはずなのに…
「普通に正面からぶつかったなら、コチラがちょっと危なかったな…
まああの…うちの王様の前じゃなあな…
全くいいところ無しで、尽く転覆しちまってよお…
ただひたすらに、相手が悪かったな、ホント運の悪い連中だよな…」と…イサク師は笑ってますね。
離れた戦艦同士の通信や、保存食が特に注目を集めているようですが、
うちの王様や、トールトメラの大臣さん達は、兵士の訓練や、装備に注目されているようで、
その方法なんかの聞き取りや、実際にトールトメラの訓練に、ノーザン兵を立ち会わせたりしてます。
そして、海戦の方法なんかは、囚われたジャーデイン将軍の指導と解説によって、
利用出来る事は全て、早速トールトメラ海軍に、全て落とし込まれていく様ですね。
当然、帝国側の関係者も訓練に参加し、情報は全て残さず、帝国へと持ち帰る様です。
そこには、ズーラー将軍のお姿も見えますね。
私の様な素人が言うのもなんですが、
急に他所の国のやり方…文化も考え方も違うのに、
それをを取り入れても、不都合とか出ないんでしょうかね?
『出るぞ。そりゃ当然だろ?』…王様が仰っいます。
実際に、それを踏まえた模擬戦闘をこれから行い、
両方のよい所を、上手いこと長所だけを、そこに取り入れて行くんだよと、
王様曰く、そういう事なのだそうです。
そして、帝国の造船部門から、技術者がコチラに派遣されたのだそうですね。
うちの軍艦を改修するのか、新たに新造艦を建造、導入するのかを決めるそうですが…
王様は、『そりゃ新造一択だろ?』…既にそういうお考えの様です。
まあ…あくまでも王様個人の意見ですので、どうなるかなんて、普通は解りませんが、
うちの…帝国での王様の発言力は、ほぼ絶対に近いですから…これはもう、決定なのだと思います。
とにかく、地上と違い、海の上は色々と想定外の事態が沢山有るのだと、
トールトメラ海軍の方も仰る様に、
海洋国家の船は、それぞれの海の状況対応する為の大きな特徴、違いがあり、
基本的には、全て国家機密ですから、それが他国に漏れる事は無く、
こうやって、実際に手中に収めたのならば、根こそぎその技術を奪うのが当然、
それを自国の船に用いるのも当然、
他国に対して、絶対に負けない海軍にする為に、
常に貪欲に、技術と知識を吸収する事がこそが重要なんですよ…っと。
そして、帰る国を失ったノーザン兵ですが、トールトメラ海軍の、その一部に加えるそうです。
エストラーダ様のご意見…となってますが、
多分、うちの王様の意見なのでしょうね。
王様が振り分けた人材の中の、
割とすんなりイケそうな人達?
コチラに従順かどうかに加え、
やはり本人の資質や思想、その辺りは特に大きな問題点で有るのですが、
ジャーデイン将軍によって、ノーザン兵士らには、祖国の現状や、
今後の自分達の生死、或いは、最悪は奴隷墜ち?みたいなお話が…
そういった細々な事を含め、
何度も繰り返し話し合いが行われました。
生存した兵士らに、そもそも選択肢などは無い…処刑が当たり前だと。
今回は戦争犯罪では無く、強盗などの重犯罪者だったと、きちんと認識させた上で、
その罪を問わない事と引き換えに、
償いとして、今後トールトメラの為に大きく尽力すれば、
その功績によって、トールトメラ一般市民と、同等の権利を与えると…
エストラーダ様が、ノーザン兵の面前で、そう約束して下さってる事、
そういった事を含め、どうせ無碍に殺されるくらいならば、皆で、ここで生きよう…私は諸君ら部下を、これ以上失いたくないのだ…っと、そう説得されて、
多くのノーザン兵らは、それをかなり受け入れた様です。
が?
そこはやっぱり、
絶対に無理だ…とか、敵国にくだるなど…死んだ方がマシだとか…
一定数、そういった方たちもいらっしゃった訳です。それはまあ、当然でしょう。
ジャーデイン将軍のお話、説得も、一切聞き入れる事も無く…
さあ殺せ、やれ殺せ…
そう言って憚らない、手に余る御方達でした。
そういうお考えの兵士らには、うちの王様が直接…
お話、されたそうですね。
あくまでもお話だったと…王様がそう仰ってましたから、
きっとただの…お話…だった…はずなのに?
あの?
まるで手のつけられない荒くれ共…
そんな表現がぴったりだった方たち、なのでしたが…
どうやら完全に、その荒ぶる心を、見事にヘシ折られた様です…
ウソのように従順な態度ですね…今は。まるで怯えた子羊ですよ?
いや…変わるもんですね?
皆、王様が視界に入る度、なぜか御自分のスネを隠したり、さすってますが?
ああなる程、王様のあの、罰を…受けたのですかね…?理解しました。
拷問の方がまだマシだとか…そんな噂も?帝国にはありますよね…
前に騎士長さんも言ってましたっけね…
避けても無駄だし、どれだけ鍛えてたって、全く意味が無いからとか…
間違い無く、騎士長さんクラスの強豪さんが、
絶望する程の痛さって…?
本当に、怖いですね。
それにしても、ここまでの変わりよう、豹変ぶり?
かなりの驚きですが…まあ…そこは王様ですからね。
兵士らの、死んだ方がマシだ…っていう、
その決して覆らない様な強いお考えが、
今はもう、絶対に死にたくない、に?なんでも言う通りにしますんで、どうか…みたいに?
こうも変わっちゃうものなのですね…
王様の…話し合いで?
話し合い…ですか…
勿論、私はそれはご遠慮させて頂きますよ。
そういえば…確かシャダ様御本人やお仲間?
更にアーデ将軍の配下の方の中にも、
かなり凶悪な方たちが大勢いらっしゃったそうですが…
皆様、今は完全に別人ですよね?
皆様、今は一様に、とても良い人ばかりですよね。
そういった方たちも、やはり王様から、
直接お話が有ったと…そういう、事なんですかね?
つまり王様って、
こういうのは、全然慣れてるって事なんですかね?
ならホント、ノーザンは相手が悪かったですね。




