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日々原高校ゲーム部  作者: 名波 和輝
011 日常(2041/07)
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91/92

011-006 自分のことは棚に上げて何を言っているのだろうか?


「お疲れ様です」


 テスト期間。


 本来であれば、部活動には制限が入り、活動休止となる期間だ。


 しかし、うちの部室は空いている。


 2年生の学力トップ3が所属するうちの部活は例外的に部室が空けられるのだ。


 とは言え、表向きの理由は部室で勉強するためであって、その信憑性の疑わしい理由を実力で黙らせているのが実態だ。


 九鬼先生を、(正確には)ゲーム部を目の敵にしている教頭先生は、時折部室に顔を出しては、ゲームをやっている先輩達を注意するらしいのだが、先輩達の嘘丸出しな「息抜きの最中」と言う言い訳で丸め込まれてしまうそうだ。


 そんな訳で、唯一ゲーム部を注意していた教頭先生も顔を出さなくなり、去年の暮れぐらいからは、テスト期間中にゲーム部が活動することは黙認されている。


「おっす。MoMoちゃん。テスト期間中だぜ」


 ゲームの片手間で僕に注意するyou先輩。


 自分のことは棚に上げて何を言っているのだろうか?


「ええ、すぐ帰りますよ。ちょっと、you先輩に報告したら」


「オレに報告?」


「はい」


 僕は、勉強のこと、ゲームのことについて、感じたことをyou先輩に伝えた。


「なるほどね。んじゃ、1つアドバイス」


「なんでしょうか?」


「その練習、無駄だからやめとけ」


「どう言うことですか!?」


「簡単な話さ。目的意識のない練習は無駄。そんだけ」


「目的意識ですか?」


「ああ。これが上手くなりたいから、こうしよう。あれが上手くなりたいから、ああしよう。そう言う風に目的意識を持って練習してないなら、それはただ遊んでるだけだぜ」


「なるほど」


「ま、オレは別にそれでも良いと思うぜ。ただ、成績ギリギリのMoMoちゃんがテスト期間中にやることじゃあねぇと思うけどな」


「そうですね。それは僕の思いにも反します。アドバイスありがとうございます。何か、具体的な目的を持って練習します」


「ああ、それが良い」


「では、僕は帰ります」


「ちょっ!?もう!?ちょっと遊んでけよ」


「いや、勉強しなきゃなので」


「およよ。せっかくアドバイスしたんだから、少しくらい付き合ってくれても良いのに…」


 you先輩は下手な泣き真似をする。


「…わかりましたよ。少しだけですよ」


 僕がyou先輩に格ゲーでボコられて帰るのは、また別のお話。

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