6.共犯の魔獣憑き
「おい、ふざけんなよあんた!!ちょっとなん…は!?!?なんで僕まで犯罪者なんだよ!!」
「しらないっての!!」
私は工務執行妨害、ザックは工務執行妨害&殺人
という冤罪をつけられてしまった。
「金貨10枚……ヤバイヤバイヤバイ」
「?なにがやばいの!?」
「金貨10枚の指名手配半だぞ?!そこらの冒険者やパーティが黙ってない!全員に狙われる!金貨10枚もあれば一生遊んで暮らせるからね!!」
相当高額な懸賞金をつけられているようだ。
「君、いまから自主してあやまってこいよ!!」
「は?!なんであたしが!!なんもやってな……」
「イグニス!」
ボウッと火の玉が飛んできた!
前のようにザックのカゲが火の玉から私たちを守った。
「おい!やめろ!」
「うるせえ懸賞首!大人しく捕まれ!」
「やばいなくっそ!!カゲ!俺たちを守ってくれ!」
そこらじゅうの冒険者が私たちめがけて攻撃を繰り出す。
「ボーッとしてないではしって!!」
私とザックはカゲに守られながら人混みをぬけ、人気のない裏路地へと姿を隠した。
「…ハァぁ、どうなってるんだよ全く、ふぅ、最悪だけど、君を恨んでもしょうがないし、俺は逃げる!君も達者でね!」
「ちょっと待ってよ!!」
「なに!まだおれになんかよう?!」
「私たち、どうせ指名手配されてんだし、されてる同士協力して逃げない?」
「は!?もとはといえばきみが…まあたしかに、こんな懸賞金かけられてるし、もう国境を越えてにげるのはむずかしそうだな。でも、君に何ができる?ていうか、僕といるとデメリットの方が多いと思うよ?」
「え?デメリット?なんでよ!ザックとてとつよいじゃん!」
「いや、実は僕魔獣憑きっていう異常体質で…」
「カァーーーーーッ!!カァーーーーッ!!」
カラスのような黒い鳥がわたしたちをみつめて奇声をあげている。
「…魔獣に好かれるフェロモンというか、そういうのがでてるんだ。だからこういう警備鳥とかの魔獣に見つかるんだよ!!!」
「え!?これ、兵隊のやつらの魔獣なの!?どうすんのよ!!!」
「たのむ鳥さん!!静かにしてくれ!!」
「カァーーーーッ!!カァッ…」
「えらいぞ!あっちのほうにとんでけ!!」
「カァーーーーッ!!カァーーーーッ!!」
魔獣鳥は奇声をあげながらわたしたちから離れていった。
「すごい!魔獣と話せるの?!」
「意志疎通って感じ!それよりはしろう!!」
またはしるのかぁぁぁぁ!!
「っていうか!こんな感じで見逃してもらえるなら大丈夫じゃん!」
「そうもいかないんだよ!!躾が丁寧なやつは意志疎通してもいうこと聞いてくれないんだ!!」
「なにそれ!!」
「ギャァァァぁぁ!!!」
まっすぐにげていると、角から見るからに氷属性って感じの鳥型魔獣がとびだしてきた!
「おいどこ行くんだテム!…ってお前ら、指名手配の!!ラッキーだぜ!!」
「ほら、こんな感じで寄ってくるんだよ!」
「迷惑体質だなぁあ!!」
「カゲ!ゴムだ!」
そういうと、カゲがゴムのように伸びて、ザックの腕に絡まった。
「捕まって!」
「うんっ、て、うわぁぁぁぁぁ!?!」
カゲのゴムが高い建物の壁に張り付き、ゴムは勢いよく縮んで私たちは建物の屋根の上に飛び乗った。
「……どう?これでも俺とにげたい?」
「…うん!確かにちょっと不便だけど、頼りなるし強いし!…ごめんね、巻き込んじゃって。でも、私ほんとになんにもしてないの。信じてくれなくても仕方ないけど、お願い、足は引っ張んないから!私と協力してくれない?」
「…わかったよ、でも!それ嘘だってわかったときは、ほんとに恨むからな!!!」
こうして私とザックの逃走劇がはじまった。
ステータス
ザック・ライナー
攻撃力35(カゲなし)
防御力40(カゲなし)
スキル
・魔獣:カゲ(その他諸々)
異常体質
・魔獣憑き(魔物が寄ってくる、好かれる体質)




