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スタンビート

「ダンジョンに行けないのかー」

落ち着かないなー。


俺は持て余した時間に、夜は町の防壁を散歩して、暗視のLVアップをしようとしたが、結局LVアップは出来なかった。


「あと少し、あと少しなんだよーダンジョンに行けばLV上がるんだよー。」

俺はギルドでご飯を食べていた。


エステルは、すっかり俺に慣れて、よしよしと頭をなでていた。


今では俺に抱き着く勢いで体を密着させている。



マナは俺に何度も何度も、ダンジョンに行っちゃだめですよ!駄目ですよ!と念を押してきた。


エステルは、憑依のLVが10になったことで、俺にずっと憑依し続けられるようになっていた。

憑依LV10と憑依強化LV2のおかげで、憑依するとLV8分ステータスを強化できる。

ただ、デメリットもある。エステルが憑依ている間、エステルに一切魔物を倒した経験値が来ない点だ。


俺がやりたかった事。

みんなに恩返しをする。

今、恩返しできる人・・・


「孤児院の院長先生」


俺は自然と言葉に出していた。

俺は、お金を貯めるまで、孤児院に行かないと決めていた。

でも、俺が死んでからじゃ遅い。


俺は孤児院へと向かった。エステルもついてきた。


孤児院の院長は「あら、シン!大きくなったわねー」

と言って温かく迎えてくれた。


院長は少し見ない内に、少しやせた。そして少し白髪が増えていた。


院長先生は、俺にお茶を出そうとしていた。

何人かの子供は、院長先生からはなれず、ずっと服を掴んでいた。


俺は、「お菓子があるんだ。みんなで食べて欲しい」

そういってすべてのお菓子のストックを放出した。


「あー!おかしだー!」

子供が寄ってきた。


ついでにお金の入った袋も用意していた。


院長先生がお茶を出したタイミングで、俺は院長先生にお金を渡した。


「プレゼントだよ。」

俺は153万ゴールドと言う中途半端な額を渡した。


「まあまあ、こんなに沢山?」


「うん、スタンピードで俺はどうなるか分からないし。渡しておきたかったんだ。」


「シン、半分は嘘ね。シンの嘘は分かりやすいのよ。本当の理由が効きたいわ。」


「本当の理由ね。生きて帰って、次来た時に言うよ。」


「シン、死なないでね。もし危なくなったら、誰かを見殺しにしてでも逃げなさい。」


「うん」


その後、エステルは魔装の形ををうにょんと変化させて子供たちを喜ばせていた。

エステル、意外とこういうの得意なんだな。


俺はおかし効果のおかげか子供と普通に話が出来た。



そんなことをしている間に、スタンピードの到達時刻が正確になってきた。


今日の夜らしい。


随分とざっくりしているが、これでも正確になった方だ。


「うーん。ナイフの整備も、ポーションの素材を渡すのも全部やってしまったし、パンを買いに行ったら見事に売り切れだったし、こういう時ってみんな買い占めたがるよね。」


暗くなってくると、俺は夜の街を歩き、防壁の南に行って夜の景色を見ていた。

落ち着かなくなって早めにスタンバイしたのだ。

エステルもついてきた。


防壁では、弓使いや魔法使いの冒険者や兵士がスタンバイしている。




魔物の大群が来る。

そう思うと心が落ち着かない。

怖いんだと思う。




ん?

音がする!


「スタンピードだ!」


始まった!!


誰かが叫んだ。


数千の魔物の群れが近づいてくる。


俺の呼吸は少し荒くなった。










そのころアクトは、

「誰もいなくなったな!!」


もろくなった扉を何回も蹴った。


ガチャン!ガチャン!ガチャン!ガチャン!


何度も何度も手でゆすった。


ガチャン!ガチャン!ガチャン!ガチャン!


「あと少しだ!くそ!」


「狂化!!」


「ぐうおおおお!!!!!!!」


何度も何度も何度も何度も扉を攻撃した。


強引に扉をこじ開けた。


狂化が解けると、アクトは血だらけになっていた。


「へ、っへへへへはははは!!!」


「誰も俺を閉じ込める事なんてできねーんだよ!!」


アクトは脱走し、外に放たれた。










南の防壁にて


エステル「憑依する」


シン「分かった」



シンのステータス

______________________________


シン 13歳 男 レベル 48+8


スキル


ストレージLV10・超人LV10・HP自動回復LV10・

スタミナ自動回復LV10・状態異常自動回復LV10・服(全)LV10・

採取LV10・暗視LV9・MP自動回復LV10・魔物呼びLV10


スキル(エステル)

憑依LV10・憑依強化LV2


______________________________



エステルの憑依で俺のレベルが8上がった。









数百のにわとりの群れが、防壁を飛び越えようとしていた。


弓や魔法で撃ち落とそうとするが、全部は倒し切れていない。


俺は防壁にとりついたにわとりを片っ端から切り刻んでいく。


南門の扉は、土の壁で覆われ、魔物の侵入を防いでいるが、くまやイノシシが何度も土の壁を攻撃していた。


俺はそれには構わず、防壁に上がってきたにわとりのみに目を向け、何度も切り殺す。


魔法使いは魔法を撃てなくなってきていた。


弓使いも、弓が無くなっていた。


兵士の隊長らしき男が、弓使いと魔法使いを後ろに下がらせようとしていたが、にわとりは逃げようとした弓使いや魔法使いを追いかけようとした。


俺は、

「うおーーーーーー!」

雄たけびを上げて、出来るだけにわとりをひきつけながら、どんどん倒していった。



兵士隊長らしき男が、

「すまない!助かった!」

と言っていたが、俺は反応する暇もなく、何度も魔物を切り倒した。





『レベル48から49に上がりました』




みんなに疲れの色が見えていた。


誰かが激を入れていた。

「もう少しで、にわとりを全滅できるぞ」



その時、

南の門がわずかに壊れた。


十分な大きさではなかったが、その壊れた穴から、うさぎとイノシシの魔物が出てきた。



俺はイノシシとうさぎの群れに素早く切りかかった。


誰よりも前に出て、倒していった。


城壁の中にうさぎとイノシシが入ってきたことで、乱戦状態になっていた。


南の門の穴がどんどん大きくなっていった。


「あああああ!駄目だ!もう止められない!」


俺は城壁の上に登っていった。


『俺が飛び込んで魔物をひきつければ、その間に門をふさげるかもしれない』


エステル『やろう』


俺は無意識に念話をしていることに気が付いた。


防壁の外に居る魔物を見た。

俺は恐怖を感じていた。





『暗視LV9がLV10に上がりました』





最後までお読み頂きありがとうございます!

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