エステルの気持ち
エステル覚醒の兆しの話でもあります。
私は今とても幸せだ。
シンと一緒に生活している。
母は優しかった。でも、
私が7才の時に母が亡くなった。
その後、親戚の家に引き取られたけど、私はあまり歓迎されてはいなかった。
早く家を出たかった。
私は10才になってすぐに冒険者になった。
その時に声をかけてきたのがアクトだった。
「おいお前、俺が面倒を見てやるよ。」
その時はアクトの事を良くわかっていなかった。
私は荷物持ちとしてアクトについていった。
アクトは、何かあると私のせいにした。
手柄は全部アクトのおかげ、悪いことは全部私のせい。
私は、何度も何度も危ない目にあった。
そんな時、シンの話を聞いた。
戦闘スキルを持たない無能
私と同じだ。
シンは町はずれの防壁近くで魔法を撃たれていた。
でもその後、アリスと楽しそうに話をしていた。
ギルドでもロックロットのパーティーと楽しそうに話をしていた。
ギルド長のホークとも楽しそうに話をしていた。
私は無意識にいつもシンを探していた。
ホークもアリスもジークも、すごい人はみんなシンに期待しているのが分かった。
シンは私とは違うすごい人なんだ。
そう思っていた。
でも、シンを見ていると勇気がわいてきた。
私が11才の時、パーティーを抜ける決心をした。
そのことをアクトに伝えると、
「おい!お前、俺がせっかく面倒を見てるんだから、迷惑料を払えよ!!」
と言う訳の分からない答えが返ってきた。
私はアクトが怖かった。
ホークは何度も、気にかけてくれたけど、私はホークに相談できずにいた。
私はアクトが怖かった。
アクトはどんどん凶暴になっていった。
最初は叩くだけだったけど、最近は本気で蹴ったり殴ったりするようになった。
表情に出したら危険。
口を開いたら危険。
私は人生に希望が無くなっていた。
でも、
シンは私を何度も助けてくれた。
私がアクトに叩かれているとき
私がお金を取られたとき
私がパーティーを抜けられず、困っているとき
私がアクトにつぶされそうになっているとき
私はシンが好きだ。
いつからかは分からないけれど、気づいたときには好きだった。
今私はシンと一緒に、キャンプをしている。
私は今一緒のテントでシンの腕に抱きついて寝ている。
シンには、アクトが怖くて一人じゃ眠れないと嘘をついた。
本当はシンと一緒に居たいだけ。
私が眠るまで一緒にいてくれる。
シンはすごい人だ。
シンはきっと強くなって、私の届かない所に行ってしまう。
私は、シンと一緒に居られる力が欲しい。
一緒にいて良い理由が欲しい。
あと少し、あと少しで次のスキルを覚える。
あと少し、あと少し
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