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アリス。制限解除作戦

俺は朝早くテントから起きて、薪に火をつけて、お湯を沸かし始めた。

アリスが自然に起きてくるまで決して起こさない。


その間に一人作戦会議だ。

今アリスからの信用を失っている。

失っているのは「危ない真似をしないでね」という点だ。

このままでは一人でダンジョンに行きにくくなるし、夢のキャンプ生活が遠くなる。

まずは一つ一つ積み重ねて信頼を得ていくしかない。

今出来るのは、魔物呼びのスキルを安全に使えるというアピールだ。

となると、6階へ向かうのは得策ではない。

この階層にとどまって、

俺無理してませんよアピールをし続けるのだ。



そんなことを考えている内に、アリスが起きてきた。


俺は紳士に、高級なお店の店員のように挨拶をするんだ。

「アリス、おはよう。」と言いすっときれいに礼をした。



「!なにー?なんなのー?」

「いや、俺反省したんだ。アリスに心配をかけたと思ってね。」

「何かたくらんでないー?」

「え?そんな!おれだって反省するんだよ!!」

「ほんとかなー」

アリスは俺のほっぺをぷにぷにしてきた。

昨日より機嫌が良くなってるな。

良き!良きかな!、話を切り出そう。




「アリス、今日は6階に行かずに5階にとどまりたいんだ。魔物呼びの危険が分かったからね!アリスが言ってた。魔物呼びのスキルは危険だっていう意味が分かってきたんだ。」

「んー!なんか話し方がわざとらしいけどまあいいよー。」

「それで、俺が魔物呼びのスキルを使うから、アリスには見ていて欲しいんだ。危なくなったら助けて欲しい。どのくらいが危ないか感覚をつかんでおきたいんだ。きっと感覚をつかんでおけば、ロックロットのみんなと一緒に魔物狩りをする時に役立つと思うんだ!」



あくまで俺がそろキャンプをしながら魔物狩りをしたいという話は一切しない。

パーティーで使う前提の話をしつつ信用を積み重ねるんだ。!

「そういう事なら良いけどー。なにかわざとらしいよー。」

「そんなことないって!!!」






こうして俺はアリスに見てもらいながら、魔物呼びのスキルを使っていった。

最初は道に近いところで魔物狩りのスキルを使い、じょじょに奥に行きながら魔物を倒していった。もちろんその合間に、

「今使っているサバイバルナイフだけど、もう少し刃が長いものに変えてボスにも攻撃が通るようにした方が良いね!」

とか

「腰にポーションを装備した方が安全になるね」

と、さらに安全になる方法を提案し続けた。




数日たつと、

「もう一人で魔物を倒してきて大丈夫だよー。」

と言ってきた。

よーし、よーしよし!!!お墨付きをもらったぞ!


「何か気を付ける事とかないかな?」

「5階なら大丈夫かなー」

「魔物を倒した後に採取をしても良いかなー?」

「良いよー。」

「アリスに認めてもらえてうれしいよ!行ってくるね!」

俺はアリスに背を向け走り出す。

しばらくすると、俺はガッツポーズを取った。






俺がやりたいと思っている計画は、

①魔物呼びで魔物を呼び寄せる

②魔物を討伐

③魔物が居なくなった所で採取をする。

④①~③を疲れるまで繰り返す。

⑤魔物を狩りつくした安全地帯でボッチキャンプ!!


①から④まではクリアしたぞ!

残りは⑤か

次は魔物呼びをした後、その場所は安全→だからそこでキャンプしてOK

という所までもっていきたい。

・・・ふむ、決めた


魔物呼びを使った後は安全になった的な話を積み重ねよう!!


まずは魔物呼びのスキルを使って魔物を倒したらそこは安全だという印象を持ってもらうんだ。






俺は採取を終えてキャンプまで帰ると、薬草の束をアリスに見せた。

「見て!たくさん採取したんだ。魔物呼びのスキルを使って魔物を狩った後に採取をしたら魔物が出なくてたくさん取れたんだ。」

「がんばったねー。」



その後も


「キノコが一杯取れたんだ。魔物呼びのスキルを使った後は魔物が出なくて採取がはかどったんだ。」


「魚が一杯取れたよ。魔物呼びを使ったおかげで、たくさん取れたよ!」


「木の実をいっぱい取ったよ。魔物呼びと採取は相性がいいよ!!」


俺はたくさん積み重ねた。


紳士的に積み重ねていった!!




20日ほどキャンプを続けた後、俺たちはアリスの家に帰還した。

俺は意を決して言った。

「魔物呼びのスキルを使えば、ダンジョンの5階くらいまでなら、キャンプしても大丈夫そうだね!!」


「一人でキャンプしたい感じかなー?」


「う、うん。そうだね。」


「うーん。魔物呼びのLVが7くらいになるまで、やめておいた方がいいとおもうなー。」


「えええええええ!!!!!」


「どうしたのー?世界が終わったみたいな顔になってるよー。」



俺は負けた!今までの紳士的な取り組みも、世界にも、俺は負けた!!

「もー。そんなにキャンプがしたいのー?そういえばキャンプ中はイキイキしてたねー。でもまだ駄目だよー」






俺はその夜、死んだような眼でご飯を食べていた。





コンコン!

家のドアが鳴った。

パーティー【ロックロット】のメンバーだ。


ジーク「こんばんは」

レナ「こんばんわ」

ダン「こんばんは!」


「こんばんわー。みんな上がってーご飯は食べたー?」

こうしてみんなでご飯を食べることになった。



アリスはストレージから鍋を取り出して、熱々のスープとパンをみんなでふるまった。


ジーク「シン、どうしたんだい。世界が終わったような顔をして。」


アリス「一人でキャンプに行きたかったみたいなんだけど、私が反対したら、落ち込んじゃってー。」


レナ「シンはまだ子供だから。そういう所があるのよ。」


ジーク「実は、シンを連れてダンジョンの20階を目指したいんだ。当然キャンプもあるよ。」


ダンジョン20階到達というのは、冒険者にとって目標の一つである。


ダンジョンの20階まで到達すれば。次からダンジョンに入る時に1階にワープするか20階にワープするか選べるようになる。

ダンジョンから帰る時も、20階から入り口までワープで戻れる。

20階への到達は冒険者にとってメリットが大きいのだ。


シン「・・・・うーん。俺まだレベル19だけど、大丈夫かな?」


ダン「お?急に上がったな!それだけあれば大丈夫だ。シンにはストレージで荷物を運んで欲しいぜ」


シン「行くよ。ジークたちなら、ストレージが無くても3人だけで余裕で20階まで行けただろうけど、ずいぶん慎重だったね。」


ジーク「死んでしまっては終わりだからね。慎重にもなるさ」


シン「いつどこ集合?」


ジーク「5日後の9時に町の北門前だよ」


こうして俺は、5日後にダンジョンの20階を目指すことになった。



最後までお読み頂きありがとうございます!

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