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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第2章 邂逅(かいこう)

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第97話 男たちの処罰

 ベッドから立ち上がった私は静かに男たちを睨みつける。すでに猿轡もされており、モガモガと何かを言っているが聞き取ることはできない。


「衛兵さん、こいつらの足を治しても大丈夫?」


「はい、構いませんけどいいのですか?」


「いつまでも痛いとギャーギャー喚かれるのも迷惑でしょ?」


 そう言って、ポーチからポーションを取り出して傷にかけてやる。膝の出血が止まって徐々に治っていってるようだ。1本を4人に分けて使ったので確実に治るところまで効力を発揮するかはわからない。


「これで、出血で死ぬことはなくなったわね、私から見て一番手前の奴の猿轡を外してもらえる?」


 衛兵がリーダーの男、小説の主人公だった男の猿轡を外した。


「てめぇ、覚えてろ。絶対に犯して殺してやる」


「はいはい、頑張ってね。一応聞くけど、なんで誘拐なんてしたの?ヴェニカに恥をかかされた時点で引き下がっていれば、仲間の女の子たちとイチャラブ生活も夢じゃなかったはずなのに……」


「けっ、俺は強いんだよ、負けるわけねぇだろ。すべてを手に入れるんだよ」


「ふむ、ヴェニカに秒で気絶させられて失禁、私に魔法で攻撃されて拘束……微塵も強さを感じないわね、誘拐計画もお粗末だし……」


「うるせぇ、油断さえしなければお前らなんて……」


「衛兵さん、この人達の罪は?そしてどのような処罰になるの?」


「はい、奴隷商人は死罪が確定しております。そして誘拐は、お嬢さんが貴族や大商人の娘ではないので重犯罪奴隷として鉱山送りかと。ただしリーダーの男は場合によっては死罪になります。ですが、そうならなくても一生鉱山で奴隷生活です。鉱山では先ほどお嬢さんに使われた隷属魔法が唯一使用できる場所です。逃げることは何があっても不可能です」


「と、いうことよ理解できた?」


 今になってリーダーの男は顔を青くしている。


「理解したようね、これからきつい取り調べ(拷問)が待ってるわ。これから先は傲慢な態度で過ごした今までを後悔しながら暮らしなさい。衛兵さん時間をとってもらってありがとう。連れて行ってもらって構わないわ」


 衛兵が4人の男を連れて建物から出ていった。私はふぅっと息をついてベッドに座った。


「お疲れ様じゃの、殴らなくて良かったのか?」


「もういいわよ、私が1発や2発殴ったところであいつらは変わらないよ」


「まあ、そうじゃな。ひどいことはされなかったのか?」


「あ、麻袋を被された時に胸を揉まれたわ。お尻も触られたし……やっぱり殴っとけばよかった」


「膝じゃなくて、股間を狙撃してやれば良かったのじゃ」


「それも考えたけど、股間の周りは太い血管が多いのよ。上手く当てられたらいいけど、失敗すると簡単に失血死するからね」


「なるほどのう。なら動けないうちに蹴り上げとくべきじゃったな」


「さっきも言ったけどもういいわよ、蹴り上げるにしてもあいつらの股間に触れるなんてまっぴらよ」


 城壁の近くまで連れて来られてたので、戻るのに30分もかかる。まったく捕まっても迷惑な奴等だ。最終的にどうなったかは衛兵さんが教えてくれるらしい。残った仲間の冒険者の事も気になるが、そこまでケアするいわれもないので放置することにした。


 今日はもうやる気も出ないので宿に帰ってゆっくりすることにする。時間はお昼を過ぎたあたりだ。この街に来て8日が経過したが、なかなか濃密な時間を過ごしていると思う。ただ、新居も決まり懸念事項も片付いたのでここからはゆっくり過ごせるだろう。


「ところで、ヴェニカは領主のところに行かなくてもいいの?今回の事で少しお世話になるでしょ?」


「そうじゃのう。一度顔を出しておくか……ヴェンティスとして……」


 コン、コン、コン、コン、ノックが部屋に響いた。


(……フラグ回収か……乙)


「はい、何でしょう?」


 部屋の中から声をかける。すぐに開けたりはしない、強盗などの可能性もあり得る。


「ヴェニカ様、お客様がお見えでございます。ロビーにてお待ちでございましたので、お伝えに参上いたしました。ローレンス様と名乗っておられます」


「わかりました。ありがとうございます。ヴェニカ聞こえた?」


「聞こえておるよ。知っている者であれば、領主の家宰じゃ。魔族種なので寿命が長い、まだ家宰をやっとるのか……」


「どうするの?」


「わざわざ家宰が出て来たんじゃ、行かないわけにはいかん。とりあえず会ってくるとしよう。ミオは部屋にいてくれ」


「わかったわ。何かあったら念話で連絡してね、ポーションでも作ってるわ」


 ヴェニカが出て行ったので、私はポーションを作り始めた。そろそろ薬草類を仕入れないと数が減ってきている。領域の状態の良い薬草をすべて使ってしまうのはまずい。


『フェシー、薬草類ってどこで仕入れるのがいいの?』


『そうですね、商業ギルドで仕入れるか、冒険者ギルドに依頼を出すかですね。街の薬師に譲ってもらう方法もありますが……』


『それはやめた方がいいわね。まずは商業ギルドかな?在庫がなければ冒険者ギルドね』


 ヴェニカ次第ではあるけど、薬草類の仕入れも早急にやらないといけない。そんなことを考えながらポーションを作っていった。

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