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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第1章 隠遁(いんとん)

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第47話 攻撃用魔法の開発

 この領域に滞在するのも330日目になる。ここを出るための準備もほぼ終わっており、時間が空いた時に薬草など細々した物を追加している。その他の時間はほとんどが森で森林走破訓練を行っている。しかし、魔物との戦闘など実戦での訓練ができないのが悩ましい。


「基本的に魔物とは遭遇しないようにするつもりだけど、やっぱり無理な場合もあるからなぁ……先手必勝、遠隔攻撃も必要よね……」


 やはり興味を失っていた属性魔法での攻撃が有効だろうと思う。しかし、森の中という環境でどんな魔法が有効になってくるかまではわからない。


「ねぇ、森の中だとどういった攻撃手段がある?遠隔武器の扱いは無理だから、魔法で教えて欲しい」


『承知しました。一般的には、風魔法、土魔法、水魔法が有効な手段になります。火魔法は森林火災が発生してしまい、かえってこちらにも被害が出てしまう可能性が高いです。貴女であればその中でも土魔法もしくは水魔法が使いやすいと存じます』


「なるほど……土魔法であれば、《ロックバレット》とか《アースランス》、水魔法なら《ウォーターボール》、《ウォーターアロー》辺りかしらね……」


『おっしゃる通りかと、ですが原初魔法の使い手である貴女であれば《ロックバレット》をもっと強力な攻撃手段にすることも可能であると推測します』


「わかったわ。ありがとう。少し考えてみる」


 訓練を終えて小屋に戻りながら《ロックバレット》の改造案を考えてみる。他の魔法でもいいのだが、単純な方が考えやすい。それに複数の魔法を考えても訓練時間を考えると1つに絞った方がいいだろう。


 寝室の椅子に座り考えをまとめていく。《ロックバレット》は相手に向けて石の礫を発射して当てる魔法だ。強い魔物には効かないが、それでも目や急所に当たれば牽制にもなる。そう考えると脆い弾丸の銃とみて問題ないだろう。


 そうなると脆いという部分は簡単に解決できる。私は土を硬化してステンレス鋼レベルまで圧縮が可能だ。次に形状だが地球の弾丸をベースにすれば問題ないだろう。私もFPSゲームはやったことがあるので弾丸の種類や形状程度は知っている。ミリタリー専門のオタクにはかなわないが、ある程度は理解していると思う。


 後は回転と速度だ。ジャイロ効果を考えると、高速回転させれば弾道が安定するのもわかる。そして目的は遠距離攻撃なのでスナイパーライフルが参考になるだろう。長い銃身は確かライフリングだったかな?溝を掘って回転させてたはずだ。


 速度の方ははっきり言ってわからない。発射すればすぐに着弾するイメージしかないからだ。


「弾丸の速度は試してみるしかないわね……」


 これ以上は考えても仕方がないので、明日の朝から実験すればいい。そう思いベッドに横になって目をつぶった。





 翌朝、私はフル装備で岩がゴロゴロとある庭に立っていた。土は適当に掘ってポーチに入れてある。プロフェッサー曰く、土を掘っても地下野営地のようなものでない限り時間が経てば勝手に埋め戻されるそうだ。


「さて、弾丸の形状だけど、確か先が丸くなっているのと尖っているのがあったはず。物理的に考えると丸くなってるのは破壊力で尖ってるのは貫通力になるかな?確かライフルの弾丸は尖ってたと思うけど……それに尖っていた方が空気抵抗は少ないから長距離射撃向けよね……私の記憶からサンプルを作ってもらおうかしら」


『お呼びですか?記憶を読むことで何らかのサンプルは作成可能だと推測しますが、いかがいたしましょう?』


 突然プロフェッサーが現れ地面で本を開いていた。見守ってくれてるのは嬉しいが、突然現れないでほしい。


「もう、遠慮なく現れるようになったわね……そうね、お願いするわ」


『では、失礼して』


 いつものように本が閉じて明滅を始める。そして数秒後、地面に複数の弾丸が現れた。


『作成が完了しました。材質まではわからなかったので、弾頭部分が鉄、それ以外の部分は真鍮で作成しています。真鍮の中身は空です』


「確か、真鍮の部分は薬莢で火薬を詰める部分だったはず。その部分は魔法がやるからいらないわね……弾頭だけにしてもらえる?」


『承知しました。小さくなってしまうので、こちらの箱に用意します』


 地面に箱が現れて弾頭だけが並んでいた。先が丸いタイプが2つと尖ったタイプが4つだ。弾頭ってこんなに小さいものなのかと驚いた。綺麗な尖頭形の弾頭に目が行ったが、他の弾頭についても知っておきたい。


「銃弾は火薬がほとんどなのね……弾頭の大きさがしりたいわ、情報はある?」


『ございます。左から順番に、直径9mm、長さ15mmで先端は丸形です。次に同じく丸形で直径11mm、長さ17mmです。残りは全て先端が鋭角形で、直径5.7mmで長さ23mm、直径7.8mmで長さ35mm、直径13mmで長さ58mm、直径14.9mmで長さ53mmとなっています』


 私は弾頭を眺めて、やっぱり一番きれいな形をしていると思ったものを手に取った。魔法のテストはこの形でやってみようと思う。


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