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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第1章 隠遁(いんとん)

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第46話 1か月分の食材

 キッチンで食料棚の前に立ち思案する。1か月分の食材がどの程度必要なのか具体的に想像できていないからだ。毎食の材料を考えていくしかなさそうだ。


「この世界では昼食というのは食べるものなの?」


『いいえ、市井の人々はほとんどが朝夕の2食になります。貴族階級の人が一部昼食をとることがありますが、これも限定的なので1日2食と考えていただいて結構です』


「なるほど……ある程度文化にも慣れないといけないから、なるべく2食になるように調整しよう。でも移動中は昼食に果物を食べる事で糖分補給をしたいわね」


 朝はパンと葉物野菜のサラダにして、昼は休憩と同時に果物を食べる。夜はイモをメインにして根菜を2種類、それから干し肉と、携帯食でスープを作る。少し夜にカロリーの比重が寄ってしまうが、移動の観点から考えると仕方がない気がする。


「果物は何があるの?」


『食料棚で用意できる果物は次のものになります。アプル、グレプ、オレジ、フィーグ、バーナ、マンゴーなどがあります』


 そこそこ種類がある。すべての種類を食料棚から出して、作業台の上に並べた。フィーグ以外は推測した通りの果物だった。


「へぇ、フィーグってイチジクのことなんだ」


 この果物を入れるケースが欲しいが、そんなものはないので木箱を規定サイズで作ることにした。実際はプロフェッサーにサイズだけ伝えて用意してもらうつもりだ。


「パッと思いつくのは、コンビニとかで品物の輸送で使ってる折り畳みコンテナよね、折りたためるし、積み重ねることも可能な便利なケースだと思う」


 さすがに折り畳みは無理だろうけど、積み重ねが可能な木箱ならいける気がしている。サイズは標準的なのがいいのだが、私の記憶でなんとかなるだろうか?


「プロフェッサー、少し作って欲しいものがあるのだけど?」


『今、おっしゃってた「折り畳みコンテナ」ですか?どこまで再現できるかはわかりませんが、記憶を読み取らせていただきます』


「よろしく」


 前と同じように本が閉じてタイトルや装飾が明滅する。しばらくすると本は自動的に開いた。


『お待たせしました。折り畳みの機構は耐久度から考えて実現できませんでしたが、サイズの統一と積み重ねが可能な木箱を作成しました。こちらになります』


 作業台の上に二段に重ねられた木箱が現れた。上の箱が下の箱にきちっとはまっており、軽く押しただけではズレたりしなかった。取っ手もついており持ち運びにも便利そうである。


 ラボから定規を持ってきてサイズを調べる。さすがに私も折り畳みコンテナのサイズまで把握はしていない。


「530mm×366mm×205mmか、内容量は30Lといったところね、これなら私の力でも満載しなければ運べるわ」


 果物はこのコンテナに1つに2種類ずつで問題ないだろう。コンテナを3つ用意してもらい果物を並べていく。果物でいっぱいになったコンテナはポーチに収納しておく。


 次は葉物野菜だ。あまり種類がなくキャベとレタスだけだった。トーマもあるのでサラダはこれで問題ないだろう。それぞれをコンテナに詰めていった。


「次はイモ類ね、主食になるイモはポテトだけなのよねぇ……」


 他にもヤーム(山芋)やターロ(里芋)もあるが、主食にはなっていない。煮物であればターロは使えるが、ヤームは使いづらい。単に私が好きではないだけなのだが……


 ポテトは1つコンテナに100個程度入るが、主食になりうるのでコンテナ2つ分を用意しておく。ターロはコンテナの三分の二で残りをヤームにした。


 続いて根菜類だが、キャロ、ロータル、ラディ、バドゥ、ジンジャがある。ラディは大根、バドゥはゴボウだ。ジンジャはほぼそのままでショウガだった。これも1種類で1コンテナにしておいた。ガーリク(ニンニク)もあったのでジンジャの空いたスペースに入れておいた。


「ここまで収納して思ったけど、確実に1か月分を超えてるわよね……ポーチに入れておけば腐らないし、気にしちゃだめね……」


 携帯食は麻袋から取り出して綺麗に並べていく、1つのコンテナに1,400個入った。これで十分だ。干し肉は、1つの麻袋に10枚入っていた。なので100袋をポーチにしまった。この2種類も確実に1か月分以上ある。


 あとは調味料や油だ、岩塩は多めに持っていっておく。胡椒はこの世界でも貴重らしいので少なめにしておく。油はオリーブオイルとラードで問題ない。ハーブ類も少量で問題ないので数袋だけポーチに入れておいた。


「これだけあれば十分ね、途中から面倒になってコンテナ単位にしちゃったけど、問題なしということで……」


『推測になりますが、約3か月分程度の食材の量かと思われます。それとパンを忘れていますよ?』


 完全に忘れていた。食料棚から黒パンを取り出してコンテナに詰めていく。1つのコンテナに20個ほど入ったので、コンテナ2つ分を用意した。これで食材については大丈夫だと思う。プロフェッサーの指摘もパンだけだったし、私ももう一度確認した。


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