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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第1章 隠遁(いんとん)

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第39話 地下野営シェルターの完成

 シェルターの吸気側を確認したので今度は排気側を確認する。今は入口が開いているため、一度|《地下野営シェルター隠息いんそく》を使用した。入口部分に岩が現れた。少し離れて入口部分を眺めてみる。


「普通に岩があるだけにしか見えないわね……これなら問題ないか」


 岩に近付いて確認するが、隙間も目立たないし、岩が地面に埋まっているようにしか見えなかった。今度は《ウィンドソナー》を唱える。吸気と排気の穴が開いているのは感じるが、中に空間があることまでは感じ取れなかった。


「これなら何かの巣穴がある程度にしか感じないわね、排気口に向けて集中的に索敵されたら見つかってしまうかもしれないけど……」


 少し懸念もあるが、これは後でプロフェッサーに相談してみよう。偽装という観点であれば問題ないだろう。入口の偽装を解除する。


 耐久テストをしているトイレを確認しにいってみた。階段を降りると昨日ここを出た時と同じ状況で、トイレの周りに水が漏れている様子はない。便器の中にも水が溜まっており、こちらも漏れていないようだった。


「水密性は問題ないわね、これを《地下野営シェルタートイレ》としましょう。後は撤収時の排水処理ね……」


 まず便器に少量の土を入れ、再度貯水タンクに6Lの水を入れる。これを2回繰り返した。これで3回使った想定になる。


 トイレに浄化魔法《ピュリフィケーション》を掛ける。排水タンクまでつながっているので排泄物も浄化されるだろう。排水タンクの位置はわかるので、その上部に硬化した厚さ3cm程度の板を出し、その上に土を排出していく。土が排出できなくなるまで続けたら終了だ。


「これで水分の浸透処理は終了ね、多少の水や空間は残るだろうけど問題が発生するとは思えないわね……」


 トイレの撤収が終わったので、トイレに土をかぶせて便器を土に戻した。残った水が染み出すだろうけど、撤収するので問題ない。こちらのシェルターは壁や床に《ステイシス》の魔法が掛かっているので解除しておく。階段を上って部屋部分に土を排出していく。階段を含めて全体が埋まったので硬化の魔法を解除して土に戻した。


「同じ手順で埋め戻せば問題なさそうね、キーワードは《地下野営シェルター撤去》でいいか……」


 撤収作業を終えて、プロフェッサーの待つシェルターに戻った。


「あっちのシェルターは埋めて来たわ。一度洗面所を作ってからこちらも埋め戻してみる」


『承知しました』


 まずは見本として作ったトイレを土に戻す。土を収納してからそこにトイレを作っていく。


「地下野営シェルタートイレ」


 一瞬にしてトイレができた。次は洗面台だ。入口付近に壁の中に納まるように洗面台を作る。


「地下野営シェルター洗面台」


 できた洗面台に水を流してみる。トイレからチョロチョロと水の流れる音が聞こえてきた。洗面台から排水タンクへ水が流れていることが確認できた。トイレにも水を流して3回使った環境を整える。


 ベッドに置いてある毛布をバックパックにしまい、バックパックをポーチに収納する。プロフェッサーを持ち外に出た。


「さて、撤収の準備はできたわね。撤収後に土の中を確認することはできる?」


『可能です。先ほど作業された場所も確認しましたが、問題ありません』


「わかったわ、ありがとう」


 さすがプロフェッサーだ。すでに1つ目のシェルターの撤収作業を確認しておいてくれていた。これで安心して作業ができる。入口の前に立ち魔法を唱える。


「地下野営シェルター撤去」


 時間にして5、6秒だったが目の前の入口が埋まり土の地面になった。ポーチを確認したがすべての土がなくなっていた。


『問題ありません。排水タンクの処理、空間の処理ともに成功しております。撤収作業は完了としてよろしいかと思います』


 撤収作業はできた。最後はこの地下野営シェルターを1つの魔法で構築するだけだ。私は構築の最終確認を行うために、場所を移動した。


「ここでいいかな、適度に離れているから干渉することもないわね」


『問題ありません。手順を最終確認しますか?』


「そうね、《地下野営シェルター》オリジナル魔法ね、内容は《入口》、次に《居室》と《化粧室》大きさの変更はないからこのままね、《トイレ》と《洗面所》、排水も現状で問題ない。最後に《吸気》これも変更はないわ。これをまとめて実行する……」


 少し緊張しながら地面に手をつく、一つ息をついてから魔法を唱えた。


「地下野営シェルター」


 瞬時に入口が開いた。入口にはタラップが見えている。


「撤収より早いわね……」


『撤収は排水の処理があるため数秒を要しましたが、構築は土の処理と硬化だけであるため一瞬で終わります。さらにポーチの存在も大きいです。土の出し入れがポーチを使うことで一瞬で完了するため構築速度が上がります』


 確かに最初は土がポーチに収納されてびっくりしたが、以降は基本的にポーチありきで魔法の処理をしていた。それでも構築は成功したのだから良しとしよう。後は実際に中に入り隠蔽処理をしてどうなるか確認しないといけない。


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