↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第3章 構築(こうちく)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

118/127

第116話 浴室の完成

 魔導具の仮設置と魔力線での配線が終わったので、実際に使用して動作確認を行う。全て繋がっているので動くだろう。


「少し確認をします。これも秘密ですよ」


「何か作業をしてたようだが……わかった」


 風呂の排水口に蓋をする。今は硬化した土で作った仮の栓だが、ゴム栓のような素材を見つけて作りたい。スイッチパネルの上側にあるスイッチに魔力を流す。すぐにお湯が湧き出し、10秒余りで風呂に40℃のお湯が溜まった。


「ふぅ、俺は何も見なかったことにする。それにしてもそれに触れるだけで、お湯がこんなに大量に作れるのか……」


「ええ、今は魔力の注入が必要ですが、そこまで大量の魔力を必要としないので、誰でもできると思いますよ」


 白い浴槽に並々と溜まったお湯を見ると感慨深いものがある。領域を出て以来の現代日本の光景だ。それを建築部分は任せたとはいえ、私自身がこの浴室を作り上げたことに少し胸が熱くなった。


「次の確認をしたいのですが、何かこのお湯を汲む手段はありますか?」


「水桶で良ければあるぞ」


 バリムさんが外から水桶を持ってきてくれた。水桶でお湯を汲み、洗い場の床にまいていく。壁にも少しお湯をかけておいた。スイッチパネル下側のスイッチに魔力を流す。浴室を見ると洗い場の床も、お湯を掛けた壁も乾いていた。浴槽のお湯は少し減ったが無くなっていない。


「やはり、乾燥させる水分量には限度があるようね、浴槽のお湯を全て処理することは無理だったか……」


 もし、全て処理できたら排水の手間がなくなるかと考えたが、そこまで甘くなかった。《ウィンドソナー》で確認したが、排水管の途中まで乾いていることがわかった。


「十分ではないか、お湯は流して捨ててしまえば良いだけじゃ」


 スライムパテを少量貰い、魔導具が入ったボックスとスイッチパネルを壁に埋めた。天井はバリムさんに作業してもらい、パテ塗りも任せた。浴槽の栓を抜いてお湯を排水する。やはり全て排水するのに10分程度かかったが、問題はない。これで浴室は完成した。


「バリムさん、手伝ってもらってありがとうございます。これで風呂場についての作業は完了です。他に手伝うことはありますか?」


「こちらこそいい勉強をさせてもらったよ。ここから先は俺たちの仕事だ。任せてもらって大丈夫だ」


「わかりました。また、時々顔を見せに来ます。よろしくお願いいたします」


「おう、いつでも来な。嬢ちゃんたちなら大歓迎だ。あと15日程度で完成する。楽しみにしててくれ」


 お昼を過ぎた時間だったので、屋台に寄って昼食を食べてから宿に戻った。明日以降は完成まで特に急いでやることはない。ヴェニカと相談しながら新居で必要なものを決めたい。


「とりあえず。浴室まではできたけど、他は新居が完成してからの作業しかないわ。何か完成までに購入するものはあるかな?」


「そうじゃな、新居に住むために必要な最低限のものを購入するのはどうだ?雨が凌げる場所なので、今の持ち物だけでも住むことは可能じゃが……」


「そうね、そうなると最初は寝床よね……ベッドとベッドマットが欲しいわね、それに寝具一式ね。後は家具や日用品だから後回しでも大丈夫、テーブルとか椅子は仮で土から作ってもいいからね」


「そうじゃな、ミオはここの宿のベッドマットが気に入ったのじゃろ。支配人に相談して購入店を聞いてみるのはどうじゃ?」


「なるほど、それがいいかもしれない。早速聞きにいってみよう」


 宿のフロントに行き支配人を呼んでもらうことにした。ヴェニカもいるし多分大丈夫だろう。


「すみません。212号室のミオといいますが、支配人はいらっしゃるでしょうか?」


(うけたまわ)りました。ただいま確認してまいります。しばらくお待ちいただけますでしょうか」


 従業員がフロントの裏へ下がっていった。しばらく待っていると支配人のレイモンドさんが現れた。


「ミオ様、どのようなご用向きでございましょうか。何なりとお申し付けください」


「部屋で使っているベッドマットを購入したいのですが、販売店を教えていただけますか?」


「かしこまりました。ただいま準備を整えてまいります。今しばらくこちらでお待ちいただけますでしょうか」


 そう言って支配人がフロントの裏へ下がっていった。


「準備ってなんだろう?」


「紹介状だろうな」


「なるほど、それはあり得そうね」


 支配人のレイモンドさんが戻ってきた。手には書簡も持っている。


「ミオ様、大変お待たせいたしました。こちらが「フェザー・ベルベット寝具店」への紹介状にございます。併せて、場所を記した略図も用意させていただきました。どうぞ、お役立てくださいませ。」


「わざわざ紹介状までありがとうございます。使わせていただきます」


「わたくし共がお力になれましたならば、これ以上の喜びはございません。どうぞ、お道中お気をつけてお出かけくださいませ」


 紹介状を受け取った私たちは宿を出て寝具店に向かった。レイモンドさんから貰った略図を確認すると、寝具店は商業ギルドの近くにあるようだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。