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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第3章 構築(こうちく)

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第105話 マジックシールド

 新たに開発した魔法で、《ロックバレット》や《ファイヤーボール》のような攻撃魔法を透過、すり抜けさせることができた。どの程度の威力まで耐えられるかは検証が必要だが、私は実質攻撃魔法を無効化できる魔法を開発したことになる。


「これって、耐えられるのであれば《ドラゴンブレス》もすり抜けてしまうんじゃない?」


「そうじゃなぁ……さすがに強力な光や熱の波動を含むブレスは無理じゃろ。光や熱は魔力ではなく物理現象だからな、魔法的な要素は後方に透過されるが、少なくとも熱はそのまま食らうことになるじゃろう」


「なるほど、ブレスにそういう要素があるなら無理ね、物理的にも遮断となると《マテリアルガード》だけど、耐久力に限界があるからブレスの熱を防げるとは思えないわ。さすが最強種の必殺技ね、そう簡単に防ぐ方法は編み出せないか……」


「そんなに簡単に編み出されても困るわい。じゃが、ミオならそのうち開発してしまいそうだな、それはそれで楽しみじゃ」


「ふふふ、そんなに簡単なことじゃないわよ。さて、魔力放射の検証に戻りましょう」


 頭の片隅で念話がどうなるか気になっているが、今は魔力放射の検証を終わらせてしまおう。


「ヴェニカ、この光る魔導具を持ってくれる?」


「わかった、どの程度離れれば良いんじゃ?」


「そうね、シールドのギリギリがいいわ」


 ヴェニカがシールドギリギリの場所に光る魔導具を翳してくれた。私は魔力放射の魔導具に魔力を注入する。


「光らないわね、内部の魔力は漏れていなさそう。シールドの内部に魔導具を入れてみて」


「こうか?」


 ヴェニカが手を伸ばして光る魔導具をシールド内に入れた。すると魔導具が光を灯した。その後も、魔導具をシールド内に入れたり出したりを繰り返し、魔力がシールドの外部に漏れていないことが確認できた。魔導具を入れ替えてやってみたが、結果は同じだった。


「上手くいったわね、これで検証は完了よ。最後にフェシーに質問なんだけど……」


『なんでしょう』


「この内部からの念話、もしくは外部から私に対しての念話はどうなるの?念話は大気中の魔素を魔力が伝達することで実現していると推測しているのだけど」


『そうですね、推測は概ね合っています。ただ、念話は魔素を魔力が伝達するのではなく、魔素そのものでつながっています。そのためこのシールド内部と外部でも念話は可能です。魔力と魔素は同じものであって違うものなのです』


「同じで違うか……なかなか難しい理論ね……とりあえず念話は使えることがわかったから良しとするわ」


(……魔素と魔力の解析はいくら時間があっても足らないわね、それぞれの特性や仕組みの解析も必要だし……長寿になったようだから、暇なら取り組んでみるかな?)


 魔力を遮断するシールドも開発できたので、《マジックシールド》とした。オリジナル魔法として登録する気はない。ここまでくれば後はそこまで難しくない。シェルターに戻り《ウォッシュシャワー》を発動する魔導具などを作っていく。


 最初は先日考えていた操作を行う魔導回路を作る。魔石に魔力を注入すると魔力を放出する魔導回路を3組まとめて1枚の板に定着させた。次に魔力の放射を感知して、《ウォッシュシャワー》、《ウォッシュシャワー・ビデ》、《ウォータドライ》を発動する3組の魔導回路を1枚の板に定着させた。今までは《水分除去》としていた魔法名を《ウォータドライ》に変更した。


「これで魔導具はできたわね、後はどうやって操作した時に離れた魔石同士を《マジックシールド》で繋ぐかね……フェシー、個別の魔石を認識する方法はある?」


『そうですね、直接的な魔法はないです。ですが、魔石も元は魔物の体内にあるもので種族認識および個体認識が可能です。特に同種の魔物であれば認識も簡単なのではないでしょうか?発信する魔導回路と受信する魔導回路の魔石を同種のものにすることで、場所の特定ができるのではないでしょうか?』


「なるほど、あらかじめペアを作ってしまい、魔導回路にその認識を埋め込んでしまえばいいのね……発信側が少し複雑になるけど、なんとかなりそうね……」


 まずは検証を行うことにした。魔石の中から同種族の魔石を2つずつ3組、魔力視眼を使って選択していく。ホーンラビット、フォレストウルフ、ロックバードを選んだ。ゴブリンやコボルトもあったが、ちょっと忌避感があったので動物型に限定した。


 発信側の魔石に魔力を注入すると、同種族の魔石を認識して《マジックシールド》のトンネルを形成する。このとき、トンネルの形成に使う魔力は魔力線を用いて外部から調達できるようにもしておいた。一度認識した魔石を受信側の魔石に記録しておき、最初にその魔石を探すようにする。無ければ同種族の魔石を再度認識するようにしておく。設計としてはこんなものだろう。


 問題があるとしたら、一度認識した魔石の記録だろう。これを解決する魔導回路があるのだろうか……


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