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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第3章 構築(こうちく)

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第103話 マジックガード

 魔法攻撃を無力化する《マジックガード》を改良し魔力を無効化するシールドを開発するために、光る魔導具と魔力放射の魔導具を作成した。光る魔導具をシールド内に置いて、その外側で魔力放射の魔導具を使用した場合に光らなければ成功となる。


「これって、もし自分の身体の周りに展開できたら、《マジックソナー》の感知から逃れることも可能になるんじゃないかしら?」


『理論上はそうなります。ただ、《ウィンドソナー》や《グランドソナー》のような物理的に感知する手段もあるので完全な隠蔽は不可能です』


「確かにそうよね……私も基本的な索敵は、《マジックソナー》と《ウィンドソナー》の併用だからね……そう簡単にはいかないか……ああ、思考が別の方向にいっちゃったわ。《マジックガード》の改良をしないと」


 まずは《マジックガード》の性能を確かめないといけない。やはり一度《マジックガード》で魔法を無効化する状況を見てみたい。


「外で、《マジックガード》を試してみるわ。ヴェニカ、手伝ってもらえる?」


「ああ、かまわんぞ。何をすれば良いのじゃ?」


「私に向けて弱い魔法……《ロックバレット》、《ファイヤーボール》、《ウォーターボール》を放ってほしいの、それを《マジックガード》で防いでみるわ」


「ふむ、弱く放つのか……調整すれば可能じゃろう。やってみよう」


 3人で外に出て、《マジックガード》の検証を行う。最初に周りに被害を出さないように土壁と硬化した土の板を設置する。


「ヴェニカ、最初に弱い《ロックバレット》を土壁に向かって放ってみて」


「わかった、弱くだな。ロックバレット」


 ズドンッという音と共に土壁が抉れた。


「……弱く?」


「ん?だいぶ弱いぞ?《マジックガード》ならあの程度は防げると思うが……」


「今のより弱くすることはできる?」


「多分じゃが、魔法が安定せず私の手元から離れた瞬間に霧散してしまうのう」


「そう……ならあれで試すしかないか……」


「一応聞くけど、全力の《ロックバレット》だとどうなるの?」


「土壁と土の板ごと全て吹っ飛ぶぞ」


 ここは《マジックガード》を信じて検証するしかない。フェシーにも補助に入ってもらえばなんとかなるだろう。


「フェシー、最低限の服に着替えた方がいいかな?ポーチとか下着とかを破損するのは嫌なんだけど……」


『いえ大丈夫です。ヴェニカの最低限の威力であれば《マジックガード》で問題なく防げます。そのままでよろしいかと』


 土壁の前に立ち、《マジックガード》を唱える。ヴェニカの正面に立ったが本当に怖い。覚悟を決め、準備ができたのでヴェニカに声をかけた。


「ヴェニカ、《ロックバレット》を放ってみて」


「わかった。いくぞ、ロックバレット」


 やはり怖くて目を瞑ってしまった。だが身体に衝撃が来ないので無効化はできたのだろう。


「ミオよ、目を瞑ってしまったら状況の確認ができないではないか、もう1回放つからちゃんとよく見るんだぞ」


(……なんで急にスパルタなのよ……超高速で飛んでくる岩の塊なんて怖いに決まってるじゃない……)


「わかった。頑張る……」


「よしいくぞ、ロックバレット」


 なんとか目を逸らさずに観察してみる。《ロックバレット》の本体は速すぎてあまり見えないのだが、飛んで来た岩が《マジックガード》に触れた場所はキラキラと光っていた。そして《ロックバレット》の魔法が消滅した。


「なるほど、細かい仕組みまではわからないけど、《マジックガード》が《ロックバレット》に干渉して魔法を維持できなくしているようね……他の魔法も試してみましょう」


「ヴェニカ、《ファイヤーボール》をできるだけ弱くして放ってもらえる?」


「わかった。ファイヤーボール」


 《ロックバレット》よりは遅いスピードで火の玉が飛んでくる。《マジックガード》に当たると《ロックバレット》と同じように魔法が消滅した。《ファイヤーボール》が触れた部分はキラキラと光っていた。


 《ウォーターボール》も試したが、結果は変わらなかった。魔法が消滅し、水がばら撒かれることもなかった。


「とりあえず《マジックガード》の効果はわかったわ。次に《マジックガード》を自由な形で展開する検証ね。フェシーは展開された形を見ることができる?」


『可能です。ミオさんも魔力視眼を使用すればどこに展開されているか確認が可能ですよ?』


「あ、そうなんだ……」


(……先に言っておいて欲しかった……まあ知ることができたからいいけどね……)


 一度通常の《マジックガード》を発動してみる。魔力視眼で確認すると身体の前面に薄いヴェールのようなものが展開された。幅60cm高さ160cmくらいだろう。これは私の身体が隠れる大きさだ。身体の向きを変えると、《マジックガード》もその動きに合わせて移動した。


「ふむ、必ず身体の前面に来るような形で展開されているわね……私からの距離は1m弱といったところね……自分の身体を中に閉じ込めるイメージでいけるかな?」


 これを身体のすべての面に展開できれば問題ない。形は立方体、円柱、球体などいろいろあるが、展開面積を考えれば球体が一番効率が良いだろう。


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