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自分が描いたイラストの異世界に転移してしまった  作者: マホロ
第3章 構築(こうちく)

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第101話 新居の施工開始

 新居の設計図が完成した。形は以前の建物と同じだが、間取りを若干弄っている。この世界は住居の中で靴を脱ぐ習慣がない。脱ぐとすれば寝るときだけだ。私は、居住区を1段上げて板張りにすることで、靴を脱いで生活できるように設計してもらった。それと1階にある1部屋を洗面所と風呂場にするよう頼んだ。


「これが見積もりの結果だ」


 千釘工房のバリムさんから商業ギルドに呼び出されて、見積もりを受け取った。金額は白金貨4枚、この規模の家を建てる時の標準的な価格になっていた。


「標準的な価格より高くなるって言ってませんでしたか?」


「解体した際に出た部材を庭に保管してあるだろ。あれを使った分安くなってる。だからその金額になった」


(なるほど、使える部材を再利用するからこの値段に落ち着いたわけね……)


「わかりました。金額はこれで問題ないです」


「そうか、それなら契約して施工を開始しよう。これが契約書だ。確認してくれ」


 契約書を受け取り確認する。私はあまり詳しくはないので、ヴェニカに確認してもらったが、特に問題はないようだ。


「支払いに関してだが、最初に白金貨1枚、完成したら白金貨3枚だな。それで問題ないかい?」


「ええ、構いません。支払いはどうします?」


「ギルドカードで頼む、後で受付にこの契約書を持っていって手続きすれば支払いができる」


「なるほど、ではサインしますね」


 契約書にサインして職員を呼んだ。


「この契約書で、支払いの手続きをお願いします」


「かしこまりました。ギルドカードに支払える分は入金されていますか?」


「まだよ、これでお願い」


 ギルドカードと白金貨1枚を職員に渡した。


「ギルドカードと白金貨1枚をお預かりしました。手続きしてまいりますのでしばらくお待ちください」


「さっそく払ってくれて感謝する。今日から責任を持って作業するようにしよう。大体だが、1か月程度で完成するだろう」


「よろしくお願いします。洗面所と風呂場がある程度完成したら呼んでください。排水と浴槽は、私が作業するので」


「わかった。その時は頼む」


 契約も終わったので、リデナスタから外に出てトイレの検証を行うことにした。前に《ソニックバレット》の検証を行った場所に行き、《地下野営シェルター》でシェルターを作り出す。


「さて、中に入って検証をするわ。ヴェニカはどうする?それなりに時間がかかるから暇になるよ?」


「せっかくだから見学させてもらおう。《ウォッシュシャワー》の魔導具も試すのじゃろ?」


「ええ、そのつもりよ」


「どうなるか楽しみじゃ」


 シェルターにおりて《ライト》を使用し明るくする。土製のトイレは《地下野営シェルター》に組み込まれており、作られているので魔法で崩した。

 便器と貯水タンクのイメージは土製のものと同じで、土の代わりにリムストを使用する。魔法を唱えると純白の便器が完成した。


「よし、とりあえずは問題なさそうね、最初に封水をいれてみるかな……」


《ウォータ》を使用して封水を入れる。少し多めに入れてみたが、漏水している様子はない。


「ほう、実際の大きさになるとまた違って見えるもんじゃな。清潔感もそうじゃが、トイレが華やかになった感じがする」


「いや、トイレだし別に華やかにする必要はないんだけどね……」


 見慣れている私にとっては「トイレがある」という認識だが、ヴェニカにしてみれば新しい綺麗な見た目なのでそう感じるのかもしれない。


 一度、水を流してみる。土の時とイメージは同じなので、流れは大丈夫だろう。貯水タンクに6Lの水を注ぎ込んだ。水は勢いよく流れて排水された。


「基本的には問題ないようね、後は他の検証をしながら魔導具の作成と調整をするわ。フェシー、魔石から魔石に魔力を送ることは可能なの?1m程度離れているんだけど……」


『理論的には可能です。ですが魔石から魔力が放射状に広がるため、近くにある魔石が全て反応してしまうので、あまり使われている技術ではありません』


「なるほど、例えば近くに魔力で反応する水栓があったとしたら、その水栓が反応して水が出てしまうことがあるのね?」


『はい、その通りです。なので通常は魔力線をつないで魔力を伝達するのが一般的になっています』


「なかなか難しいわね……できたら無線でやりたいところだけど……放射範囲を限定的にすることは可能?例えば魔石の周りに魔力を通さないシールドを作って、シールドのない部分だけに魔力を集中させるとか……」


『シールドをどうするかの問題もありますが、シールドがない部分に魔力が到達した瞬間に放射状に広がるので、その方法で一定方向に魔力を放射することはできません』


「これは今までにない大きな課題ね……何とか魔力をある程度一定方向に放射できないかしら?」


「ミオ、ドラゴンブレスなのじゃが、あれは基本的に魔力を打ち出しておる。それが参考にならんか?」


 ドラゴンブレスを参考にすると言われても、実際にどのようなものかわからないから難しい気がする。

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