60.体育祭の開幕
腐っても底辺作家の端くれ。
せめて私自身の手で書こうとして、結果的にAIより酷い出来になってそうなのはもう笑えば良いんでしょうかね?
(世の中のAI使用を明言されている作家の皆様を侮辱する意図は一切ございません)
(前話の数十分後、禍津 明視点)
あの後、生徒である俺達は屋内スタジアムの中央へと転送された。
ついでに言うと、保護者を始めとした観客達は俺達と違い観客席へ転送されていた。
ま、それはそれとして……
「ふ~む……それじゃあワシからの堅苦しい挨拶は抜きにして、さっさと体育祭を……」
「せめて宣誓ぐらいしろやァ!」
「面倒臭いのじゃ!」
「こんなでも校長だろうがァ!」
……開幕までにラヴィ校長と武音子先生によるそんな不毛なやり取りが挟まったものの、無事に体育祭は幕を開ける運びとなったのだった。
んで、開幕後……
「う~む……それじゃあ、ここから開催中の諸々について説明していくのじゃ!」
「挨拶は抜いたクセによォ……」
「校長のワシがそうすると決めたから良いんじゃよ!」
「どんな理屈だァ?」
未だにラヴィ校長と武音子先生は言い争っていたが、そこへ介入する者が1人。
「お二人とも、そろそろ辞めるメェ~」
「も~、じゃから……あ、羊香教頭……」
「チッ、教頭が来たら流石になァ……」
……その人は、まんま羊の顔をした女性。
というか、この学校の教頭だった。
……俺も入学式でチラッと見かけた気はするんだが、たいして気にも留めずに居たっけな……
少なくとも、モノローグで語った覚えはない。
「メェ~、どうしてお二人はいつもいつも……校長は真面目にして欲しいですメェ~し、武音子先生も変に突っかからないでくださいメェ~!」
「わ、分かったのじゃ……」
「……しょうがねぇなァ」
基本的に、教頭先生は普段生徒の前に出て来ない。
生徒達が話してる噂を信じるなら、ラヴィ校長が放置してる仕事を延々としているのだとか……
……本当なら救えない話だ。
「さてと……では校長、続きをどうぞですメェ~」
「うっ……ごほん!……此度の体育祭では、ワシが実況、武音子先生が解説、そして羊香教頭が司会をしてくれる運びとなっておるのじゃ!」
「ま、解説は分かる範囲でだがなァ?」
「……私が司会進行を務める以上、無駄な遅延は起こさせませんメェ~」
ふ~ん、なるほどなぁ……
……司会と実況はともかく、解説って何だ?
体育祭だろ?
……いやまあ、各々の異能とか戦法とかを解説するんだろうが……
どうにも不安というか、とんでもなく激しいバトルが起きそうで怖くなる。
「それと余談なのじゃが、競技フィールドは特殊な仕掛けになっておってのう……この中なら死んでも復活出来る仕組みが施されておるから、死ぬ気殺す気でやると良いのじゃ!」
「……マジかよ」
いやまあ、分かってたけどよ。
……ラヴィ校長なら、それが可能だって。
何なら、ちょっと前に秀光とバトった時も似た様な仕掛けでやったしな。
「では、第一競技……50m徒競走を開始するのじゃ!」
「ま、徒競走つっても絶対に地に足付けて走れって訳じゃねぇんだがなァ?」
「飛ぶのも異能で生成した物に乗るのもルール上はOKですメェ~」
飛んだり異能で生成した物に乗ったりしてもOK……
……それは果たして徒競走と言えるのか?
いや、考えねぇ様にしよう。
とまあ、そんな事を考えていると……
「ふむ、じゃあ2年の先鋒は僕が行こうかな」
「え、秀光がか?……もっと温存するべきじゃねぇか?」
急に、秀光が先鋒として名乗りを上げたのだ。
とはいえ、秀光はもっと温存すべき手札。
ここで体力を消費させるのは……
「頼む、何も言わずに僕を行かせてくれないかな?」
「……本気なんだな」
「うん、カミラエルさんと約束しててね。……ここでまず1試合だってさ」
……秀光の目は、1年生エリアの影華とカミラエルを見ていた。
そうか、そういう事か……
「……勝てると良いな」
「全力を尽くすさ」
「2年生全体としては温存して欲しいがな?」
「うっ……まあ、善処はするよ」
……不安だが、ここは見守るしかないだろう。
そう思いながらも、俺は競技待機エリアへと進んでいく秀光の背中をただただ見送るのだった……
そして数分後……
『それでは、50m徒競走の第1走を開始しますメェ~』
『ちなみに、出場走者は1年がカミラエル・レッドブラッド、2年が金霊院 秀光、3年が可喪浮田 跳実となっておるのじゃ!』
第1走の出場者達の名前が発表され、俺は息を飲む。
普段から割かし犬猿の仲である秀光とカミラエル、そしてよく知らない3年による徒競走……
初っ端から豪華過ぎて、確実に後続が霞んじまうのは間違いないだろう。
……後、跳実先輩とかいう3年生は言っちゃ悪いが見た目がモブ同然な程に特徴らしい特徴がなかったから埋もれるだろうな。
とか失礼な事を考えていると……
「ふ、ふぇ~……まさか高次元イケメンの秀光君や悪名高いカミラエルちゃんと一緒になるってどんな不幸よ!……明らかに私の【駝鳥】なんて異能で太刀打ち出来る相手じゃないわよね!?」
……当の本人も力量差を自覚していたらしく、1人で叫んでいた。
というか、異能は【駝鳥】だったのか……
言われたらそれっぽく見えなくもないが、やっぱり地味なのに変わりはないというか……
ま、それはそれとして秀光も何やら準備を始め……
「ふぅ……【聖騎士】、【変形騎馬】展開!」
ーガキンガキン!
「……ふん、よくもまあ仕上げたザマスね」
秀光は馬を模した乗り物を自身の横に顕現させた。
なお、具体的に言うと金ピカでタイヤのない浮遊する馬の意匠付きバイクって感じの乗り物だった。
あ~、うん……秀光、お前は影華に毒され過ぎだ。
「さて、カミラエルさんも準備をしたらどうだい?」
「言われなくても分かってるザマスよ。……ふん!」
ーバサッ!ガチッ!
「……ほう、なるほど……」
対するカミラエルも背中に蝙蝠らしき羽を展開させたのだが、その羽には何故かジェットエンジンの噴射口らしき物体が生えていた。
「私の異能、【吸血女王】は肉体の変形も自由自在ザマス……となれば、こうするのが色んな意味で最善の選択肢ザマス!」
あ~、うん……
秀光もカミラエルも影華へのウケを狙ったな?
……確かに、どっちも影華なら気に入るだろう。
けど、これは何というか……
「……わ、私は眼中にないのね……」
……あまりにも跳実先輩が不憫でならねぇ。
多分あれ、2人は眼中にすら入れてないだろ。
『こ、こほん……それではお三方とも、準備の方はよろしいですかメェ~?』
「い、良いわよ!」
「僕もだよ」
「私もザマス!」
お、準備は整ったらしい。
俺としては、見れば見る程に跳実先輩が不憫過ぎるので応援してぇところだが……
ま、厳しいだろうな。
『じゃあ行きますメェ~……よ~い、どん!』
ーパンッ!
教頭先生により、スタートの合図が鳴らされる。
……その、直後だった。
「発進!」
「発進ザマス!」
秀光とカミラエルが、そう告げた。
そして……
ーブオォォォォォンッ!
「ひでぶっ!?」
轟音が鳴り響き、秀光とカミラエルの姿が消え、跳実先輩と土煙が勢い良く宙を舞う……
……そんな地獄絵図が、目の前を覆い尽くした。
加えて……
『ご、ゴールですメェ~!』
この一瞬で秀光とカミラエルのどちらかがゴールしたらしく、教頭先生が大声でそれを宣言した。
「「「「「は?」」」」」
当然ながら、大多数の生徒及び観客からすれば意味不明でしかない。
けれど、教師陣がどうこう出来る問題でもねぇ。
そうこうしていると、すぐさま結果発表がなされ……
『ふむふむ……映像判定の結果、1位はカミラエル・レッドブラッド、2位は金霊院 秀光となった様なのじゃ!』
『……どっちも音速近く出てたが、空気抵抗で肉体が崩れてもすぐに再生可能なカミラエルに軍配が上がったみてぇだなァ』
「う~ん、僕が純粋な人間なばかりに……」
「ま、この速度について来れるだけ秀光は健闘した方ザマスよ!」
……どうもカミラエルが肉体の再生能力をフル活用して1位の座をもぎ取ったらしく、秀光は悔しそうにしていた。
なお、それはそれとして跳実先輩はどうにか吹き飛ばされた地点からスタートへ戻り3位でゴールしていたが、その様子は本当に不憫だとしか言えない有り様を晒していたのだった……
ご読了ありがとうございます。
今回登場した跳実先輩はモブです。
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後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。




