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道楽草  作者: 十三岡繁
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執筆人口の増加

 最近の小説公募への応募者数が、今までで最高数みたいな文言をよく目にします。もしかして小説を書く人の数がどんどん増えているんじゃないでしょうか? かくいう自分もたかだか三年前に書き始めたので、前から書いている人には『お前もだよ』と言われてしまいそうです。


 創作には色々なものがあります。絵や音楽、私の専門である建築もそうですし、文学や漫画、ファッションや料理だって創作活動と言えるでしょう。ここのところ働き方改革というものの成果なのか、ブラックな企業も減って自由時間が増えているような気がします。人口減少の局面ですが、趣味にさける時間が増えれば創作活動に携わる人が増えるのは自明の理ですね。


 人間の最大の特徴は、この創作活動にあると言っても過言ではないと思っているので、個人的にはいい傾向なのかなと感じます。そうして文字もあれば、現在では情報を集積させるクラウドも充実しているので文化は蓄積されていきます。蓄積された文化の量が増える程に、それは厚みを増して多様性も獲得していくでしょう。


 最近ではその補助をする存在としてAIというものも出てきました。これは従来にはなかったことです。世界中の様々な情報をたちどころに検索して来てくれます。まぁ間違いも多いんですが、何かを創作する時には大いに役立ってくれます。まだAI自身が創作の本質に辿り着くには、かなりの時間を要するだろうなと感じますが、補助としてはかなりのレベルにあると思います。


 ヒンドゥー教における最初の真理的な存在、ブラフマンは孤独がいやで暇つぶしに分裂してこの世界を作ったようですが、今はみんながいい働きをしてくれていて大いに暇が潰せているんじゃないでしょうか? 一体この創作と文化の集積はどこまで行くんでしょうね?


 博物館に行くと、例えば弥生時代の農機具を見れば、素材はともかく基本的な機構は現在使われているものと大して変わらないなと感じます。もちろん小規模の畑を手作業で手入れする人以外は、農業機械を使うので様変わりはしていますが、2000年の時間は長いようでいて、実はそうでもないような気もします。もし今から2000年後の人類が、現在使われている道具や、集積された文化・創作物を見た時にどう感じるんでしょうね。今も昔も変わらないなと思うんでしょうか? そうして機械装置の有無のような大きな違いがそこには加わるのでしょうか? それは一体なんなんでしょうね。

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