9/55
2-3:婚約の話が来たあの日 その3
お父様は婚約のために私に痩せろと言った。
ええ、確かに私は周りからも散々太っているって言われているし、マーガレットの愛称も本来ならPeggyなのに周りから私はPiggyと呼ばれてますとも。
けれど、それを今になって痩せろだなんて、どうして?
「実はな、国王様の本気度から察するに、マーガレットが太っている事を知らない可能性が高い」
「えっ?! そんな事……ありえるのですか?!」
確かに、私は国王様の存在は知っている。
けれど、遠目で見た事がある程度だし、直接会った事もない。
だから、私の事も噂程度でしか知らないかも。
「故に、国王様が実際にマーガレットの丸々と太った姿を見て、話が違うと激高するかもしれないし、更に運が悪ければマーガレットを処刑して無かった事にするかもしれないのだ」
ちょ……処刑って……。
「つまり、二年間で私が痩せなければ死ぬかもしれないと?」
「そういう事だ。だから、家の者全員で協力する」
今まで、私に痩せろだなんて一言も言わなかったお父様が、急にそんな事を言い出したのはそういう事だった、
二年後の婚約公表の場で、それはお父様の大きな勘違いだったと分かるのだけど、今の時点では知る由もなく。
その時の私とお父様は、国王様に処刑されまいと頑張るしかなかった。




