6-10:悪役令嬢ルベラちゃんとのラーメン対決 その1
第一王子に例の食べても太りにくいラーメンを作ってから一か月後、王都でそのラーメンの販売が開始される運びとなった。
「第一王子、いよいよです。明日から販売が開始される事となりました」
「よくやった、マーガレット。流石は私の義妹。よーし、これが販売されればルベラが作ったラーメンなぞ過去の物となるぞ」
この短期間で販売開始にまで事が運んだのは、第一王子の熱烈な後押しがあったのが大きい。
第一王子のお願いという事もあり、私のお父様であるファーレネイド伯爵は件のラーメンを販売するため全面的に協力する事に。
そして、お父様の義弟に当たりルベラちゃんの父親でもあるブルドレドウィン伯爵もまた動かないわけにはいかず、私が予想した通り二人の共同事業となった。
この事で販売経路も店舗も全て既存のものをそのまま流用する形とり、結果短期間での販売開始が実現する事となった。
うん、まあ要するに一言で言えばルベラちゃんのラーメン事業をそのまま乗っ取る形なんだよね、これ。
そういう意味では既に第一王子の「ルベラちゃんをギャフンと言わせる」という目標は達成している気もするけれど、本番はこれから。
「明日から、ラーメン店の新メニューに私が改良したラーメンが登場する流れになっております」
「成る程。明日からマーガレットの改良型ラーメンが圧倒的な人気となり、ルベラのラーメンが廃れるという事だな」
「ですが──」
「心配する事は無い。間違いなくそうなる」
簡単に言えば、同じ店内でルベラちゃんのラーメンと販売数を競う勝負を行うんだよね。
第一王子はああ言ってはいるけれど、そう簡単に上手くは行くかな?
そりゃあ、私のラーメンもといワカニャから教わったラーメンは具沢山な分食べた時の満足感も大きくて、結果として食べ過ぎる事も無く太りにくい点では優れているけどさあ。
「よし。では前祝いというわけではないが、弟のライジェルや従妹のロジーナとピオーネの二人を呼んで、明日から提供開始するマーガレットのラーメンのお披露目会といこうではないか」
「は、はい。では早速準備致します」
本当に唐突過ぎる第一王子の提案だけど、デモも兼ねてそれは悪くない。
どちらにせよ関係者だけで前日デモはやるつもりだったし。
それに、公爵令嬢のロジーナ様とピオーネ様は今までの傾向から見てこういった流行り物が大好きみたいだから、むしろ前日のデモに招待しなかったら後が怖いかも。




