5-2:今度こそ第二王子に食べてもらう その2
「うん、美味いな。豚肉が美味しいのは当然だが、このよくわからない食材も肉汁が相まって美味しい」
「そうそう。食べた事のない食べ物だよね?」
「とりあえず、美味しいからいいけど、何だろこれ?」
料理を食べた第二王子と公爵令嬢のロジーナとピオーネがそう言った。
思った通り、もやしとブナシメジが気に入ってもらえたみたい。
「えっと、これはもやしとブナシメジという──」
「これも、マーガレットの実家、ファーレネイド伯爵領から売り出す新商品かな?」
「ご明察通りです、第一王子」
第二王子を含めた他の三人が未知の食材の正体を気にしているところで、第一王子があっさりと答えにたどり着いてしまった。
そう、このもやしとブナシメジもまた、うちで売り出す新商品。
2年前、ワカニャから教わったこれらの食材を気に入ったお父様が量産化の事業を立ち上げ、実家の領内はおろか最近では領外での販売も始めているにまで成長。
同時にお酒を使った調理法の伝播と料理に使う用の安価なお酒の量産にも取り組み、こちらの事業も合わせて成長とというわけである。
今回、王城に来た私はまず城の調理場に向かい、お城の料理人たちにお酒を使った調理法を披露。
そして、調理法を覚えた王城勤務の料理人たちに「もやしとブナシメジと豚肉の炒め物」を作ってもらい、それを第二王子たちに振舞ったのが先程の料理。
材料は、お酒を含めて私が寄贈という形でお城の調理場に持ち込んだので、第二王子がこの料理を気に入れば何回かは食卓に出せる計算となっている。
「やはりそうか。つまり、材料を注文すればまた食べられるという訳だな。ライジェル、俺はこの料理気にいったぞ」
「ふん、兄貴がいいなら城の料理人たちに作らせればいいんじゃないか? 俺もまあ、悪くないとは思ったし」
「あ、ありがとうございます!」
よしッ!
これで胡麻ドレッシングに続いてもやしとブナシメジの注文も王城から入る事になった。
そして、何よりこれをきっかけに第二王子に継続して食べてもらえそうなのが素直に嬉しい。
「もうッ、ライジェルったら素直にまた食べたいって言ったら?」
「そうだよ。マーガレットにちゃんと『美味しかった、ありがとう』って言わなきゃ」
「五月蠅いなあ。だから、何でお前らいるんだよ?」
「そんなに出ていってほしいなら、早く私たちの嫁ぎ先紹介しなさい」
「そうそう。ビトルもそうだけど、他国の王子の知り合いとかいないの? 紹介してよ」
第二王子と公爵令嬢のロジーナとピオーネが何だかんだで仲良く会話している。
やっぱり、従兄妹同士なだけあって仲良いんだ。
だけど、第二王子の反抗的な態度から察するに、この二人では第二王子に痩せる様に言ったところで絶対に聞いてはもらえないだろうな。
やはり、私が第二王子と仲良くなって痩せるために頑張る様に説得しないと。




