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4-5:新たなる食材、もやしとキノコ その5

 モヤシとブナシメジと豚肉の炒め物を作った私は、早速自分の部屋に持ち帰った。

 食べるためもあるけれど、まずはワカニャに出来上がった料理を見せ、合っているかを確認してもらおう。


「ワカニャ、作ってみたよ」

「どれどれ? うん、いい感じなんじゃない?」


 作った炒め物をワカニャに見せたところ、どうやら合っている様子。

 間違っていない事に私は安堵しつつ、次はいよいよ食べる事に。


 大豆から作った未知の食べ物モヤシ。

 そして、ワカニャから教えてもらった毒の無いキノコブナシメジ。

 一体どんな感じなのだろう?


 期待と不安を胸に抱きながら、私は恐る恐るモヤシを口に運ぶ。


「な、何か泥臭いというか青臭い?」


 火は通っていると思う。

 豚肉に火が通っているのに、モヤシやブナシメジに火が通っていない何て事は無いと思うから。

 だから、生の状態では無いはず。


 そうなると、これはモヤシの特徴なのかな?

 モヤシ、苦手かも。


 き、気を取り直して次はブナシメジを食べてみよう。

 そう思い、今度はブナシメジを口に運んだ。


「こっちは割といける?」


 最初、チョットだけ苦みみたいなものを感じた気もするけれど、それは気になる程ではない。

 むしろ、豚肉といい感じになっている感じ?

 微妙な歯ごたえと弾力のある食感も割と好きかも。


「ワカニャ、ブナシメジの方ははいいけど、モヤシの方は苦手かも」

「もやし、ダメだった?」

「うん。さっきも言ったけど、口の中に入れると何か臭くて苦手」

「マーガレット、貴女ちゃんと炒める時にお酒入れた?」


 は?

 そんなの入れるわけ無いでしょ。

 ワカニャが唐突に言ったお酒という言葉に、私は困惑してしまう。


「お酒?! 何でまた急に?? そんなの入れるわけが。それにね、ワカニャ。うちの国だと20歳未満はお酒は飲んじゃダメなの」

「違うよ、マーガレット。お酒は飲むんじゃなくて料理に使うんだよ」

「だから、まだ14歳の私はお酒を飲んじゃダメなんだってば!」

「だから……って。あっ、そっか。マーガレットの世界には料理にお酒を使う技術が無いんだ」


 異世界の調理技術?

 確かに、異世界の食材を調理するなら、異世界の技術を使って調理しなきゃってのは分かる。


「どういう事なの? ワカニャ、説明して」

「まず、簡単に説明するとね。お酒に火を通すとアルコールっていう酔っぱらう成分が無くなって、安全に飲めるようになるの」


 そうなの!?


「そして、お酒には食べ物の嫌な臭いを消したり、お肉を柔らかくしたり、料理を美味しくしたりする効果もあるんだよ」

「それって、料理にお酒を入れて火を通せば料理が美味しくなるって事?」

「さっすがマーガレット、理解が早い。具体的に言うと、もやしを炒める時にお酒を入れれば青臭い感じも消えるし、一緒に炒めているお肉も柔らかくなるし、味ももっと良くなるってわけ」


 ワカニャの説明で料理にお酒を使えば解決する問題である事は理解できた。

 だけど、お酒を使うにはもう一つ問題が。


「でもね、ワカニャ。お酒ってとっても高価な物だと思うの。お父様が大切に保管していたし」

「あのね、マーガレット。確かに高いお酒もあるけれど、庶民が普通に飲む安いお酒もあるはず。少なくとも、私の世界だと料理に使うのはそういう安いお酒だったし」


 安いお酒?

 そうね、よく考えたら私はお酒を買った事も売っているお店に入った事も無いし、そういうのがあるかどうかも知らないのか。


「分かりました。ワカニャ、明日一緒に街に出てお酒を買いに行きましょう」

「えっ? 一緒に行っていいの?」

「もちろん。どんなお酒がいいかワカニャの意見も聞きたいし。でも、光の球の状態でね」


 かくして、私とワカニャはお酒を買いに行く事になった。

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