表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/55

4-4:新たなる食材、もやしとキノコ その4

 モヤシとブナシメジ。

 食べた事も見た事もない二つの食材を目の前にした私は困っていた。


 好きとか嫌いとかそういう問題ではない。

 そもそもとうやって食べたらいいのかが分からないので、どうしようもないのだ。


 でも、これって多分ワカニャの世界には普通にある食材なんだよねえ。

 だって、ワカニャが言い出した事だし。

 だったら、食べ方もワカニャが知っているはず。


 だから、私はワカニャに食べ方を聞いてみる事にした。


「それで、ワカニャ。このモヤシとブナシメジって名前のキノコはどうやって食べたらいいの?」

「どうやってって、色々だけど」

「色々じゃ分かりません。もっと具体例を出して」

「具体例って言われても、火さえ通せば本当に色んな料理に使えるし、うーん。とりあえず、お肉と一緒に炒めて食べたら?」


 お肉と一緒に炒める?

 確かにそれなら想像できるかも。


「ありがとう、ワカニャ。とりあえず作ってみるね」


 それならと、私は家の厨房を使って早速作ってみる事にした。


「炒め物を作りたいのだけど、今大丈夫?」

「はい。マーガレットお嬢様には可能な限り協力する様にと旦那様から仰せつかっておりますので。何かご入用な物はありますか?」

「お肉が一食分くらいあれば」


 私が厨房担当の使用人にそう話すと、豚の薄切り肉を一食分の量で用意してくれた。


「丁度豚肉がありましたのでそちらをご用意したのですが」

「ええ、それで大丈夫です」

「それで、あの……? マーガレット様がご自身で調理なされるのですか?」

「そうだけど、何か問題が?」

「い、いえ」


 私だって料理くらいできるし。

 というか、我が家ファーレネイド家では戦時に備えて全員が料理をできるようになるのが基本。

 特に男は戦場で料理ができなきゃいけないという事で、当主であるお父様は週に一度厨房に立って皆に料理を振舞っている。


「心配ならそこで見ていなさい」

「は、はいッ!」


 心配そうに使用人が見守る中、私はモヤシとブナシメジ、そして豚肉を炒める事に。

 モヤシとブナシメジは既に一口大の大きさだし、豚肉もスライスされているからこのまま、フライパンで炒めるだけで大丈夫そう。


「あの、お嬢様それは? 初めて見る食材なのですが?」

「モヤシとブナシメジと言うのだそうです」

「き、キノコには毒があると聞きますが大丈夫なのですか?」

「これは毒の無い食べられるキノコです。今回初めて手に入ったので、私の手で試そうとこうして厨房に立っているのです」


 う、うん。

 本当に毒は無いんだよね?

 この、ブナシメジという名前のキノコは。


 な、何か今更怖くなってしまったけれど、使用人にああ言ってしまった手前、後には引けない。

 ここは、ワカニャを信じて毒が無い事を祈ろう。


「お嬢様、炒め物を調理するのでしたらエプロンを使ってください。御召し物が汚れます」

「わ、わかってるって」


 私は使用人にエプロンを着せてもらいながら炒め物の準備をする。

 フライパンに油をしいて、それから豚肉、モヤシ、ブナシメジを入れて、後は魔法のかまどに火を起こして炒めるだけ。


 木べらを使い焦がさない様に具材を炒め続け、豚肉に火が通ったのを確認。

 仕上げの味付けはうちの特産品である醤油で。

 こんな感じで、私は難なく調理を行い、そして作り終える。


「お嬢様、お見事です。豚肉にちゃんと火も通っているようですし、焦げ付いてもいません」

「当然です。私を誰だと思っているのですか?」


 とりあえず、豚肉とブナシメジとモヤシの炒め物は難なく作れた。

 というか、ここまでは出来て当然の既定路線。


 問題は、これからの実食なんだよねえ。

 モヤシとブナシメジ、一体どんな感じなんだろう?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ