2-14:ワカニャが来てから次の日の朝食 その3
朝食の時間。
今日から、パンの量を減らすために野菜が追加された献立。
お野菜、苦手なんだけどちゃんと食べられるかな私?
さっきは厨房で料理人にワカニャもとい動いて喋るぬいぐるみを見られて大変だったから、今度はそういう事が起こらないように、ワカニャには光の球の状態になってもらった。
「マーガレット、わかってるよね?」
「パンの量を減らすんでしょ、3個ってちょっと少な過ぎない?」
「今日食べる予定のパンが出てきたら、私が栄養成分を調べる能力で糖質の量を計ってから決めるね。思ったより少なかったら4個にするし、逆に思ったより多かったら2個にするから。でも、多分3個だと思うよ」
「はい……」
4個になればいいけど、2個に減っちゃうかもしれないのか。
ううッ、3個というだけでも足り無さそうで心配なのに、これ以上減らされるのは怖いなあ。
朝食に出されるパンはクロワッサン。
ワカニャは光の球の状態でクロワッサンの近くを浮遊している。
光の球である故に表情が全く分からなく、何を考えているのか分からなくて怖い。
「どう、ワカニャ?」
「うーん。思ったより小さめのクロワッサンだし、しばらくは様子見って事で4個食べていいよ」
「いいの? よかった……」
減らされる事が無く、しかも3個よりかは一応増えたので、私は少し安堵した。
「でも、これで痩せないようなら3個に減らすからね!」
「はい……」
これ以上パンの量を減らされる前に痩せてほしい。
と、心底私は願ってしまう。
と、とりあえず3つの予定だったのが4つに増えたんだし、前向きに考えなきゃ。
でないと、この先やってられないかもだし。
気を取り直して、私はクロワッサンを口に運ぼうとしたところ。
「ちょっと待ったー!」
ワカニャが待ったをかけてきた。
「えっ、何? 私、何か悪い事した?」
「パンを食べる前に、まず野菜から食べなさい」
「えーッ!? 何で??」
「お腹が空いている時にパンから食べちゃうと、急いで食べて満足感を得られなくなるの。だから、パンは最後にしなさい」
そんなー。
何時もはパンから先に食べて後からおかずを味わっていたのに、お預けだなんて。
でも、確かに言われてみると一理あるかも。
「でも、何でお野菜から? お肉からじゃダメなの?」
「マーガレット、貴女野菜苦手なんでしょ? だから、野菜を食べたべたら肉を食べていいって事にしないと、我慢できずに野菜残しちゃうよ、きっと」
つまり、こういう事?
・肉を食べるには、先に野菜を食べ終える必要がある
・パンを食べるには、先に肉を食べ終える必要がある
こうもパンへの道のりが長くなるなんて。
何時もはパンなんて何気なしに食べていたのに、こんな風に制限されると無性にパンを食べたくなってしまう。
「分かった?」
「はい……」
こうして、私はまずパンではなく野菜料理を食べる事になった。




