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2-11:痩せるための食事の方針 その2

 栄養成分?

 食べ物に栄養が含まれているって事はわかるけれど、どんな栄養にどんな効果があるかまでの知識は私にはない。

 だから、私には食べ物の栄養成分がわかる事の凄さがイマイチわからなかった。


「ワカニャ、それって何が凄いの?」

「えっと、簡単に言うとね、どの食べ物をどれだけ食べていいかどうかが具体的にわかるって事」


 凄い能力じゃん。

 これがあれば、もっとちゃんとした痩せるための方針を出せるって事だと思うし。


「それじゃあ、明日から……」

「私が食事の時に都度指導してあげる。糖質を取り過ぎて太らないように私が調節するから」


 とりあえず、これで痩せられるといいな。

 最初、魔法少女とか訳の分からない言葉を言われた時はどうしようかと思ったけれど。

 改めて、我が家の秘術が凄い事を思い知れて良かったと思う。


「明日から、またよろしくねワカニャ」

「こちらこそ。魔法少女のマスコット妖精として、私頑張るから!」


 魔法少女とか、まだ言ってる。

 でも、まあいいや。

 とにかく、私が痩せるのに協力してくれるなら。


「ところで、マーガレット。食事って家以外でもするの? というか、明日何処かに出かけたりする?」

「学校に行くに決まっているじゃない」

「だよね。魔法少女だから学校に行くよね。だったら、お昼はお弁当だよね?」

「え、ええ。サンドイッチを持たせてもらっています」


 地元の学校には各自で食事を持参しなければならない。

 だから、うちの料理人に用意して貰っている。

 16歳になったら通う王都の学校には学食なるものがあるらしいけれど、地元の学校にはそんなものはないし。


「私もついていっていい?」

「そうね。ワカニャの姿って私以外には見えないみたいだから、大丈夫」

「えっ? 私の姿ってマーガレット以外には見えていないの?」

「見えていないし、声だって聞こえていませんよ」


 気付いて無かったんかい!


「ガガーン! で、でもこの可愛くない姿はあんまり他の人に見られたくないし、その方がいいかも」

「そんなに今の姿が嫌なの?」

「嫌っていうか、もっとマスコット妖精っぽい外見がよかったの! あそこにある猫のぬいぐるみみたいな感じで」


 ワカニャはそう言って、光の球の状態で部屋に飾ってある茶白猫のぬいぐるみの周りを飛び回っている。

 私がもっと小さかった時に遊んでいたおもちゃのぬいぐるみ。

 今はもう遊ばないけれど捨てるのも勿体無いし可愛いから部屋に飾っているもの。


「せめて、この中に入ったら操れるようになればいいのに」


 ワカニャがそう言ったかと思ったら、次には光の球がぬいぐるみの中に吸い込まれる様に入ってしまった。

 そして、その後で私は信じられない光景を目にする。


 猫のぬいぐるみが動き出したのだ。


「ちょ! ワカニャ!」

「えっ、何? どうしたの、マーガレット?」

「いいから、鏡見て!」


 猫のぬいぐるみが鏡の前に立ち、次には歓喜の声が聞こえた。


「きゃーッ! えっ、ウソ?! 何これ? しゅごい!」


 猫のぬいぐるみは鏡の前で楽しそうに踊ったり飛び跳ねたりして、全身で喜びを現している。


「よかったね、ワカニャ。ところで、ぬいぐるみの中から出られるんだよね?」

「もう、このままでいいんだけどなあ」

「いいから、出て!」

「わかったよ。やってみる」


 出られなきゃ困る。

 このままだったら私、学校にぬいぐるみを連れて行く変な子になっちゃうじゃない!


 私がワカニャにぬいぐるみから出るように命じたところ、猫のぬいぐるみから光の球が飛び出す。


「できたよ。もうッ、これでいいんでしょ?」

「よかった。お願いだから、学校には光の球の状態でついてきてね」

「わかってるって」


 とまあ、こんな感じで「食べ物の栄養成分認識」と「ぬいぐるみへの憑依」というワカニャの能力が2つ判明したところで、ワカニャと出会った最初の日が終わった。


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